伝説のロールプレイングゲーム(RPG)「ファイナルファンタジーVII」が、ノンファンジブルトークン(NFT)の形でブロックチェーンに登場することになりました。
スクウェア・エニックスは、ブロックチェーンゲーム会社のEnjinと手を組み、2023年にEfinityブロックチェーン上でファイナルファンタジーNFTをリリースする予定です。
スクウェア・エニックスのこの製品発売は、史上最高のゲームの一つである「ファイナルファンタジーVII」の25周年を記念するものです。
さらに、このコレクションは、スクウェア・エニックスが発表した新しい製品ラインの一部である有形物理的特典とデジタル特典で構成されます。
なおブロックチェーン上のNFTとして登場するスクウェア・エニックスの新商品は、「ART MUSEUM」と「BRING ART」の2つのブランドです。
「BRING ART」は、単体の物理アクションフィギュアと、そのフィギュアのデジタルNFTがセットになっています。
「ART MUSEUM」は、物理的なトレーディングカードパックで、特注のデジタルNFTカードもアンロックされる予定です。
ブロックチェーンに強気
一部の伝統的なゲーマーに揶揄されながらも、スクウェア・エニックスはWeb3の領域を開拓する計画を継続しています。
同社は、2020年にイーサリアム・ブロックチェーン上に構築されたメタバース・プラットフォームであるThe Sandboxに投資しています。
昨年、同社はLINEブロックチェーンプラットフォームを使用して、同社のゲーム「ミリオンアーサー」シリーズに基づくNFTグッズを日本で発売したことは記憶に新しいのではないでしょうか。
さらに、つい数日前、スクウェア・エニックスは、3500万ドルのシリーズBラウンドを調達したビットコインゲーミングスタートアップZebedeeの投資家として発表されたばかり。
今、ゲームの王者はすでに構築している優位性をブロックチェーンに持っていこうとしており、これは始まりに過ぎないという感じがします。
同社の公式発表によると “現在、同社はフィギュアや雑貨などの有形製品に事業の大部分を集中していますが、新しい「BRING ARTS」と「ARTS MUSEUM」の製品は、新しい技術によって生み出される新たな巨大市場へ進出する一環です。”
“消費者にアイテム収集の別の方法を提供するだけでなく、「BRING ARTS」アクションフィギュアコレクタブルのデジタル真正レターを提供することによって、海賊版や模倣品から唯一性を保護する技術を使用しています。”
スクウェア・エニックスは、「NFT」という単語を口にするのははばかられますが、「デジタル真正品レター」に対する関心は、ゲーム大手がしつこいほど持っています。
いよいよ2023年11月、(私のような)ファイナルファンタジーVIIのベテランゲーマーは、ゲームの主人公であるクラウド・ストライフをNFTとして、また通常のフィギュアとしても見ることができるようになるのです。
通常のフィギュアは130ドル、NFTを含む「デジタルプラス版」は160ドルで販売される予定です。
選ばれし者たちEnjin
2009年に設立されたEnjinは、ブロックチェーンを活用した高度な仮想経済を構築するというビジョンを掲げ、一連の製品を開発してきました。
その製品の1つが、Polkadotブロックチェーン上に構築されたサイドチェーンであるEfinityです。Efinityは分散型クロスチェーンメタバースを目的としたインフラを提供します。
さらにEnjinは、クリエイターがEfinityのプラットフォームを使って独自のインフラを展開し、NFTを搭載したゲームを構築できるようにする予定です。
スクウェア・エニックスが近い将来、この施設を模索する可能性は十分にあるというわけです。
決定的なのは、Polkadotブロックチェーンはプルーフオブステークのコンセンサスアルゴリズムを使用しており、よりエネルギー効率の高いブロックチェーンであるということです。
したがって、ファイナルファンタジーのNFTはEfinity上でMintされることになり、スクウェア・エニックスはエネルギーを意識した方法でNFTを発行することができるようになります。
実は、Enjinとスクウェア・エニックスが最初に提携したのは数年前で、前者はファイナルファンタジーXIVのオンラインギルドのウェブサイトをホスティングしていました。
そして今、両社は再び手を組み、不朽の名作「ファイナルファンタジーVII」をブロックチェーン上で実現し、Web3でのデビューを飾るのです。