近年、ブロックチェーン技術が注目され、数多くのブロックチェーンゲームが開発されています。その中でもCryptoSpells(クリプトスペルズ)は、大型ブロックチェーンゲームと呼ばれ、業界のトップを走っています。
CryptoSpellsは、人気アイドルのカード化や暗号資産取引所Binanceからの協賛、他のブロックチェーンゲームとコラボするなど、プロモーション力を生かし、プレイヤー数をぐんぐんと伸ばしてきました。
ゲーム性に富み、ブロックチェーン技術を最大限に活用しているCryptoSpellsは、これからも一層盛り上がっていくはずです。
そこで、本記事ではCryptoSpellsの始め方や特徴を解説します。
まだプレイしたことがない方や興味がある方は、ぜひ最後まで読んでみてください。
カードゲームで、勝つだけが全てじゃない面白さが、CryptoSpellsには詰まっています。
この記事の構成
CryptoSpellsとは?4つの特徴を解説!
CryptoSpellsの概要は、以下の表の通りです。
タイトル | CryptoSpells(クリプトスペルズ) |
ゲーム内通貨 | SPL |
ガバナンストークン | なし |
ブロックチェーン | Ethereum(イーサリアム) |
リリース日 | 2019年6月25日 |
運営会社 | CryptoGames株式会社 |
公式サイト | CryptoSpells公式サイト |
CryptoSpells公式Twitter | |
Medium | CryptoSpells公式Medium |
CryptoSpellsは、ブロックチェーン技術を利用したDTCG(デジタルトレーディングカードゲーム)です。
バトルをしてトップランカーを目指したり、カードを売って稼いだり、ギルドを運営してプレイヤー同士で繋がったり、さまざまな楽しみ方ができます。
リリース初日の売り上げ金額は600ETH(時価約2000万円)を突破し、2020年6月にはテレビCMも実施され、今では日本最大級のブロックチェーンゲームとなりました。
そんなCryptoSpellsの特徴を4つ紹介します。
- 利用するカードがNFT
- オリジナルカードを作成できる
- NFTは他のゲームと互換性がある
- プレイヤーがゲーム設計に関われる
利用するカードがNFT
CryptoSpellsは、発行枚数や所有者、取引履歴が記録されたNFTのカードを利用します。
従来のDTCGでは、デジタルの長所を生かし、全プレイヤーがゲーム内の全てのカードを入手でき、同じ条件で遊べました。
そのため「自分で考えたデッキ」ではなく、攻略サイトなどを見て「型の決まった勝率の高いデッキ」を追求する側面があり、バトルで勝利することが一番の楽しみでした。
一方、CryptoSpellsではカードをNFTにすることで、制限された環境の中で試行錯誤しながら対戦相手に合わせた「自分なりのデッキ」を作る楽しさがあります。まさに子供の頃、少ないお小遣いで「クラス最強のデッキ」を作った時のような楽しみ方ができます。
また、NFTのカードは全く同じものがないため希少価値がつきます。したがって、カードの売買によって利益を得ることも可能です。
オリジナルカードを作成できる
CryptoSpellsでは、プレイヤーはオリジナルカードを作成できます。作成方法は以下の2つです。
- 「カード発行権」を行使して運営と協議のもと作成する
- ゲーム内機能「クリスペS」を利用してカードを作成する
「カード発行権」を行使して運営と協議のもと作成する
カード発行権はゲーム内で入手可能ですが、大会の優勝賞品など入手困難な場合がほとんどで、この方法でのオリジナルカード作成は難易度が高いでしょう。
カード発行権を行使して作ったオリジナルカードは、取引手数料の一部が発行者に支払われ続けます。2次流通での手数料ももらえるので、収益性が高いのが特徴です。
作成するオリジナルカードは、実装可能な50パターンのカード案が運営から提示されるので、その中から1つを選びます。
イラストは著作権に反しない限り、好きなものをカードにできます。
ゲーム内機能「クリスペS」を利用してカードを作成する
クリスペSでは、素材となるアイテムを消費することで、比較的簡単にオリジナルカードを作成できます。
クリスペSを利用して作成したカードは、2次流通での手数料収益は発生せず、作成者に「カード発明特許」が与えられるので、よりオリジナリティが高いのが特徴です。
カード発明特許とは、同じ能力(コスト・文明・種族・攻撃力・体力・キーワード能力・アビリティ能力)の組み合わせを、該当プレイヤー以外が発行できないようにするためのものです。
作成したオリジナルカードを再発行するには、素材となるアイテムを必要とします。能力は、一定のパラメータの範囲内で自由に決めることができ、イラストも著作権に反しない限り、自由に決められます。
NFTは他のゲームと互換性がある
CryptoSpellsのNFTは、他のブロックチェーンゲームでも使用可能です。
ブロックチェーン上にキャラクターが記録されることで、自身のウォレットで管理でき、他のゲームに登場させられるようになりました。
例えば、CryptoSpellsのNFTカードは、MyCryptoHeros(マイクリプトヒーローズ)のキャクターとしてコンバートできます。
従来のソーシャルゲームでは、「費やした時間」「コスト」「育てたキャラクター」は、サービス終了によって全て無駄になっていました。
一方、CryptoSpellsならサービスが終了しても、NFTカードをキャラクターとして他のゲームに登場させて遊べます。
プレイヤーがゲーム設計に関われる
CryptoSpellsの運営・管理に、ゲーム内のプレイヤーが関わることができます。
保有しているアセット(資産性のあるカードやアイテム)が、ゲーム全体の1%以上であるプレイヤーは、ゲーム設計の提案が可能です。
具体的には「特定カードの強化提案」「公式大会のレギュレーション変更」「ギルドバトルに参加する人数の変更」など、法律や利用規約に抵触しないものであれば提案できます。
中央集権的な運営ではなく分散型の運営方法で、プレイヤー自身がゲーム設計に関われる点は、ブロックチェーンゲームならではの特徴です。
CryptoSpellsのゲームシステム・ルール
CryptoSpellsのゲームシステムを4つご紹介します。
- 文明
- デッキ構築
- ゲームモード
- 対戦ルール
文明
CryptoSpellsには「赤・青・緑・白・黒」の5つの文明があり、それぞれカードの仕様が異なります。
例えば、赤ならダメージを与える強行型、緑なら味方のステータスを上昇させるバフ型、黒なら相手のステータスを下げるデバフ型といった傾向です。
また、各文明にはリーダー(自分が使うキャラクター)が存在していて、バトル開始時に選択します。
リーダーは特有の「クリプトスペル」を3種類所有していて、このうち1つを手札に加えてゲームを始めます。お互いのリーダーを確認した後に選択するので、対戦相手の文明に合わせて選ぶことが可能です。
デッキ構築
1つのデッキにつき、カード30枚とクリプトスペル3種類をセットできます。
同じ種類のカードは2枚まで(レジェンドカードは1枚まで)編成可能です。
また、カードには「ブロンズ・シルバー・ゴールド・レジェンド」と等級がつけられていて、デッキに含まれる等級によってデッキグレードが決まります。
デッキグレードを設けることで、同程度の相手と対戦(ランクバトル)がしやすくなります。
ゲームモード
ゲームモードは以下の5種類です。
- クエスト
- フリーバトル
- カスタムマッチ
- ランクバトル
- コロシアム
クエスト
クエストは、CPUと対戦できるゲームモードで、主に2種類に分けられます。
- 初心者用の練習モード「図書館」
- バトルポイントやアイテムを獲得できる「曜日クエスト」
図書館では、スタミナ消費がなく何度でもバトルできますが、バトルポイントなどは獲得できません。
曜日クエストでは、スタミナを消費しますが、レベル上げやクリスペSでオリジナルカードを作るためのアイテムを獲得できます。
フリーバトル
フリーバトルの目的は、カードの採掘(ガチャ)です。
フリーバトルを行うことで、バトルポイントを獲得しプレイヤーレベルを上げられます。
プレイヤーレベルが1つ上がるごとに「採掘チケット」が1枚付与され、それを使ってカード1枚の採掘が可能です。
バトルに負けた場合でも、バトルポイントは獲得できます。
カスタムマッチ
カスタムマッチは、特定のプレイヤーと対戦できます。
ライフや1ターンの制限時間を設けるなど、ルールの変更が可能です。
4文字の英数字を暗号に、部屋を作成して対戦します。
ランクバトル
ランクバトルは、各シーズンごとのランキング上位を争うゲームモードです。
各シーズン開始時に1500レートポイントが与えられ、レートの近い相手とマッチングして対戦します。
各シーズン終了時にレートの高い順にランキングが決まり、上位には賞品が付与されます。
コロシアム
コロシアムは、プレイヤー主催のランクバトルです。
開催期間は最長6時間で、主催者が設定できます。
他にも、参加可能なデッキグレードを制限するなどの設定も可能です。
対戦ルール
基本的な対戦ルールは、以下の表の通りです。
デッキ枚数 | 30枚 |
同カードデッキ制限 | 2枚まで(レジェンドカードは1枚) |
初期MP(マナポイント) | 1(毎ターン開始時に1追加) |
最大MP | 10 |
LP(ライフポイント) | 25 |
先攻後攻の決定 | ランダム |
マリガン(クリプトスペル選択後) | 初期手札の3枚中、好きな枚数を引き直す |
手札上限枚数 | 9枚(超えた場合は墓地へ) |
場のユニット上限 | 6体(超えた場合は墓地へ) |
1ターン目の手札枚数(先攻) | 3枚+クリプトスペル1枚+ドロー1枚 |
1ターン目の手札枚数(後攻) | 3枚+クリプトスペル1枚+ドロー2枚+マナクリスタル1枚 |
1ターンの制限時間 | 30秒 |
勝利条件 | ・相手リーダーのLPが0
・相手デッキが0枚の状態でドローさせる ・相手が通信切れになった場合 ・不正な操作を行なった可能性がある場合 |
カードの左上部に表示されている数字(コスト)は、そのカードを使うために必要なMP(マナポイント)です。
場にユニット召喚して、相手リーダーを攻撃し、LP(ライフポイント)を0にすれば勝ちです。
CryptoSpellsの登録方法・始め方
CryptoSpellsの始め方を、4ステップでご紹介します。
- アプリをインストールする(スマホ)
- 公式サイトにアクセスする(スマホ・PC)
- ウォレットを作る(スマホ・PC)
- 登録情報を選択する(スマホ・PC)
スマホで始める場合はステップ1から、PCでプレイする場合はステップ2から始めてください。
ステップ1:アプリをインストール
まずはCryptoSpellsのアプリをインストールしましょう。
App StoreとGoogle Playのどちらからでもインストールできます。
インストールできたら、アプリを起動しましょう。
続いて、パスワードを設定してアカウントを作成してください。
このパスワードは、ウォレットを連携する際にも必要になるので、必ず大切に保管してください。
続いて、利用規約に同意して「ゲームを始める」をタップすると、公式サイトが表示されます。
ステップ2:公式サイトにアクセスする
公式サイトにアクセスして、アカウントの新規登録を行います。
Twitterアカウントかメールアドレスで登録ができるので、お好きな方で登録しましょう。
すでにウォレットを持っている方は「ゲームを始める」をクリックして、ウォレットを接続するだけで始められます。
ステップ3:ウォレットを作る
アカウント登録が済んだら、ウォレットを用意しましょう。
ウォレットがなくても、CryptoSpellsのバトルはできますが、ゲーム内通貨のSPLの購入やNFTの管理・コンバートはできません。
ウォレットはMetaMaskがおすすめですので「初心者でもMetaMaskが使えるようになる。設定から送金方法までわかりやすく解説。」を参考に用意してください。
登録情報を選択する
最後に、プロフィール設定を行います。
プレイヤー名やウォレットアドレスの確認ができたら、登録完了です。
CryptoSpellsを使った稼ぎ方
CryptoSpellsの稼ぎ方は以下の3つです。
- MCHコインを換金する
- レアNFTカードをマーケットで売却
- ギルドストックを保有し続ける
MCHコインを換金する
CryptoSpellsでは、SPLの他にMCHコイン(MyCryptoHerosコイン)が入手可能です。
SPLはゲーム内でしか価値を持たないオフチェーンの通貨で、100,000SPL=1ETHと価格が決まっています。取引所にも上場されていないので、換金して稼ぐのは、現状では難しいです。
一方、MCHコインは海外取引所で取り扱っており、現実でも価値のあるオンチェーンの暗号資産で、日本円に換金することで収益化できます。
ちなみに、2022年8月現在の1MCHコインの価格は、4.5〜5.5円付近で推移しています。
また、MCHコインは直接日本円に換金できないので、一度Uniswapなどの取引所でMCHコインをETHへスワップ(交換)しなければいけません。その後、ETHを日本円に換金しましょう。
MCHコインは、ゲーム内ミッションをクリアして獲得できます。「バトルで1勝する」「バトルで月に20勝以上する」など、比較的簡単にMCHコインを獲得できるミッションもあるので、低リスクで稼げるチャンスがあります。
レアNFTカードをマーケットで売却
採掘(ガチャ)や大会賞品、ゲーム内マーケットで手に入れたレアNFTカードを、売却することでも収益化が可能です。
カードの等級と最大発行枚数、ユーザー間取引の可否は以下の表の通りで、稼ぐにはゴールド以上の等級が必要になります。
等級 | ブロンズ | シルバー | ゴールド | レジェンド
(リミテッドレジェンド) |
最大発行枚数 | なし | 9,999枚 | 999枚 | 19枚
(9枚) |
ユーザー間取引 | 不可 | ゲーム内のみ可 | 可 | 可 |
SPLはオフチェーンのゲーム内通貨であり、ETHと違い日本円に換金できません。
ETHを手に入れるには、OpenSeaなどのゲーム外マーケットで取引する必要があり、それができるのはゴールド以上のカードです。
採掘では、おもにブロンズカードとシルバーカードが当たります。ゴールドやレジェンドの魔石カード(後述)も排出されますが、確率は低いようです。
大会での上位入賞も難しいと思いますので、カード売却で稼ぐ場合、以下の流れが定番です。
- バトルやミッション、カード売却でSPLを確保
- ゲーム内マーケットにてゴールドカードをSPLで購入
- ゲーム外マーケットにてゴールドカードをETHで売却
ギルドストックを保有し続ける
ギルドストックとは、ギルドの運営権NFTのことで、1ギルドに最大500ストックが分配されています。
ギルドストックは、NFTマーケットで購入することができ、保有すると以下のメリットがあります。
- ギルド運営者報酬としてETHがもらえる
- ギルドストックと同じギルドの場合「ギルド採掘」が可能
ギルド運営者報酬は、ギルドメンバーが購入したSPL総額の15%を、ギルド内のストック保有割合に応じて分配される仕組みです。
ギルドに入るだけだと、SPLの分配はありますが、ETHの分配はありません。また、報酬は3ヶ月ごとに付与されるので、保有し続けなければいけません。
一方、ギルド採掘では、カードフレームを装飾できる魔石やギルドメンバーが発行したシルバーカードが採掘が可能です。
直接的に稼げる手段ではありませんが、魔石を使ってカードの価値を高めたり、シルバーカードを売ってゴールドカード購入の資金にしたりできるので、CryptoSpellsで稼ぐのに役立つでしょう。
ギルドに加入した際には、ギルドストックを買い、保有し続けることでより稼ぎやすくなります。
CryptoSpellsについてのまとめ
CryptoSpellsは、ブロックチェーン技術を活用したDTCGです。
楽しみ方はさまざまで、以下のような特徴があります。
- カードバトルで勝ち上がってトップランカーを目指す
- レアNFTカードを採掘して、トレーダーとして稼ぐ
- 自分だけの好きなオリジナルのカードを作る
- ギルド運営をしながら、コミュニティを楽しむ
プレイヤー自身がゲーム設定に関われるという、ブロックチェーンゲームならではの体験もできます。
また、ミッションを達成することでMCHコインを獲得でき、遊びながら稼ぐことも可能です。
プレイすればするほど、今までのカードゲームやソーシャルゲームにはなかった体験ができるはずです。
興味がある方は、これを機に始めてみてはいかがでしょうか。