有名なニュースネットワークは、実験的に行っていたNFTマーケットプレイスを閉鎖します。しかし、一部のユーザーからは不満の声が上がり、CNNがNFTの敷居を高くしていると非難されているのです。
昨年のある時期、誰もがNFTの宣伝列車に飛び乗っていました。スポーツ選手、有名人、企業全体……誰もが、非代替性トークン(NFT)というパイの一部を手に入れようとしたのです。CNNさえもその流れに乗りました。
CNNのVaultは、NFTの世界に参入した最初の主要メディアの1つだったのです。このマーケットプレイスでは、ユーザーはCNNブランドのさまざまなNFTを売買し、取引することができました。しかし、このサイトは現在閉鎖済み。そしてこの動きにより、一部のユーザーは騙されたと感じているようです。
この記事の構成
CNNのVaultとは?
暗号資産コミュニティでは、CNNのVaultプロジェクトが最近、論争を巻き起こしています。2021年に短期間の実験として開始されたVaultは、CNNの歴史上の主要な瞬間をハイライトする非代替性トークン(NFT)マーケットプレイスでした。
ネルソン・マンデラ氏の刑務所からの解放から、バルク・オバマ氏の当選まで、CNNは世界で最も重要な出来事を記録してきました。そして今、それらの瞬間が、お金を払えば自分のものになるのです。
同社は、当初は短期的な実験のつもりでしたが、過去1年間のVaultの成功により、次に進むことを確信したといいます。ですが、コミュニティからの支持にもかかわらず、CNNはこのプラットフォームを閉鎖するようです。
なぜ閉鎖するのか?
Twitterの公式声明で、CNNは、同社が初めてWeb3に進出したことから多くを学んだと述べています。 さらに、CNNはコミュニティのストーリー・テリングに関する同様のコンセプトに取り組んでいますが、これ以上Vaultを開発・維持することはないとのことです。
Vaultの全コレクションはオンラインに残りますが、マーケットプレイスは新規購入はできず事実上、閉鎖されます。
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— Vault by CNN (@vaultbycnn) October 10, 2022
Vaultを閉鎖する理由は?それは完全には不明です。公式声明では何も説明されていませんし、マーケットプレイスは今年10億ドルの利益を上げる勢いだったので、売上が少ないことは問題ではないようです。
明確な理由の欠如により、暗号資産コミュニティの一部は、CNNがNFTのラグ・プルであると嘆き、非難するようになりました。
これは本当にラグ・プルなのか?
これらの非難はかなり深刻です。事実、この動きは突如として現れました。Vaultの公式サイトを見ると、2022年のロードマップが残っており、新しい写真撮影用のNFTシリーズからVaultのコレクター向けの限定特典まで、あらゆるものが約束されています。
しかし、コミュニティーの中には、この突然の閉鎖は報道機関側の不審な動機を示唆しているとして、CNNが「ラグ・プル」を行ったと非難する声が出ているのです。
「ラグ・プル」とは、暗号資産の世界では、プロジェクトが突然閉鎖され、投資した資金をすべて持ち去り、消滅してしまうという終了詐欺のこと。すでに多くの人がお金の返還を求めていますが、CNNが全額返金に応じるかどうかは現状不明です。
CNN Vaultの影響
CNNは、そのプラットフォームを閉鎖することがコレクターや投資家にとって何を意味するのかを知るために、ユーザーにDiscordチャンネルに向かうよう勧めています。しかし、それでもコミュニティの一部の人たちの怒りは収まりません。
ジェイソンという名の管理者は、チャンネルの1つで、ユーザーには各Vault NFTの元の造幣局価格の約20%に相当するステーブルコインが提供されると述べました。この声明は特にうまくいっていません。
CNNは、ラグプルの告発についてまだコメントしていません。CNN Vaultで実際に何が起こったのかは、時間が経ってみなければわかりません。しかし今のところ、この実験は突然、物議を醸す終わりを迎えたようです。