ビットコイン取引所Coinbaseは、NFTマーケットプレイスの立ち上げに先立ち、今年のBored Ape Yacht Clubマニアの中で、NFTプロジェクトをベースにした短編映画3部作を発表しました。7月にシリーズ1作目を公開した後、本日Decryptに報告されたように、同社は同シリーズのさらなる制作を中断することを決定しました。
「我々は常にコンテンツ戦略を進化させており、クリエイティブのための最善の道を特定する間、残りの2作品の生産を一時停止することを決定しました。」コインベースの広報担当者は述べています。「我々は、より直接的な創造的な試みに焦点を当て続けるだろう」と。
広報担当者は、制作中断の理由に関する追加情報を提供しないことにしたようです。
Bored Ape Yacht Clubの創設者であるYuga Labsが制作した「Degen Trilogy」は、Bored Apeの様々なオーナーが作成した幅広いキャラクターが登場する予定でした。Coinbaseは、選ばれた各Apeのオーナーに、映画での使用を許諾する特権として、ビットコインまたはApeCoinで1万ドルを支払うことに同意したのです。
最初のエピソードは、7月にソーシャルメディアやYouTubeを通じて公開された5分間のCGアニメーションの短編で、人間の俳優が 「お金のゾンビ」がたくさんいる塔で「ApeCoin」をテーマにした冒険をするというもの。Bored Apeの登場は短く、頻度も少なかった。
NFTのコミュニティからは、デビュー作のストーリーのちぐはぐさ、クレジットの引き延ばし、Bored Ape Yacht Clubの言及の少なさなどに不満があり、否定的な批評がなされたのです。
この作品は6月にリリースされましたが、ちょうどCoinbaseが1,100人近いスタッフをレイオフした直後でした。ペンネームでNFTアートを制作しているHawkwardというユーザーは、「Coinbaseに解雇されたことを想像してみてください（彼らはあなたに給料を払う余裕がなかったから）、そして彼らはこれを発表したのです」とツイートしている。
4月の発表から7月の発売までの間に多くのことが起きており、人員削減だけではありませんでした。かつて隆盛を誇ったNFT市場は、5月の暗号資産市場危機の後、Bored Apesが大幅な値崩れを起こし、Coinbaseが待望していたNFTマーケットプレイスはデビュー後、軌道に乗らないなど、劣勢に立たされたのです。
数ヶ月経っても状況は改善されていません。市場を安定させるための努力にもかかわらず、NFTの月間販売額は減り続け、Bored Apesの価格は（4月の42万9000ドル相当のETHのピークから）6万ドルを割り込んだばかりで、コインベースの株価は史上最低水準に転落しているのです。
コインベースのNFT市場は、4月の立ち上げ以来、700万ドルの取引量にとどまっています。これは、大手マーケットプレイスOpenSeaが通常1日に管理する量より大幅に少ないのが実情。このマーケットプレイスの立ち上げは、同社の最高製品責任者であるSurojit Chatterjeeが監督していたが、さらなるレイオフが発表される直前の11月に退社しています。
8月に行われたポッドキャスト「Unchained」での作家ローラ・シンとのインタビューで、チャタジーは、デゲン三部作の最初の本が 「特定の人 」にとっては「おそらく要領を得なかった」と述べています。さらに、Coinbaseの有名なスーパーボウル広告を例に挙げ、あるものは他のものよりも効果的であると述べました。
最近のイーサリアムの資産価値の下落にもかかわらず、Bored Ape Yacht Clubは、2021年4月のMint以来、総取引量が25億ドルを超え、これまで最も著名で広く採用されているNFTプロジェクトの1つであり続けています。Yuga Labsは、今後リリースされるメタバースゲーム「Otherside」の財産証書など、多数のNFTコレクションを追加でリリースしています。
