この規制はセルフホスティングウォレットとDeFiアプリを対象
NFT(非代替性トークン)取引プラットフォームは、欧州連合のアンチマネーロンダリング(AML)法の対象とすべきであると、欧州議会の議員が月曜日に発表した法律改正案で述べています。
緑の党と社会党の代表の議員も、マネーロンダリングに関する規制案に自己管理型暗号ウォレットと分散型金融を含めることに賛成しているようです。
先週、欧州連合は、暗号会社をライセンスし、取引にIDチェックを課す暗号資産市場規制(MiCA)と呼ばれる新しい法律に暫定的に合意しました。しかし、欧州委員会は、詳細なマネーロンダリング手続きを、銀行などの部門も対象としたより広範な点検のために残すことを強く希望していることはかわりません。
緑の党のErnest Urtasun氏とKira Marie Peter-Hansen氏、社会党のAurore Lalucq氏とCsaba Molnár氏が提案したこれらのロンダリング法の修正案は、6月22日の文書によると、NFTプラットフォーム(芸術作品や収集品の所有権の証明となる資産を輸入、造幣、取引する仲介をする人)をEUマネーロンダリング法上の「義務付けられた人たち」にしようというものです。
つまり、OpenSeaのようなNFTマーケットプレイスは、銀行、不動産業者、美術品取引業者、他の暗号プロバイダーといった他の事業者が行うのと同様に、そのシステムを通じて流れる不正金融のリスクを評価し、新規顧客や疑わしい取引について身元確認を実施しなければならなくなる可能性があります。
Urtasun、Peter-Hansen、Lalucqおよびオランダの法律家Paul Tangによるさらなる修正案は、この法律を使用して、規制対象の暗号資産プロバイダによって管理されていない分散型自治組織と「非ホスト型ウォレット」にロンダリングチェックを課そうとするものです。MiCAと資金移動規制と呼ばれる並行した一連の規則を通じてこれを行う試みは、EU加盟国政府の反対により大部分が放棄されました。
右派政党「ドイツのための選択肢」のGunnar Beck氏によって提案された別の変更は、暗号資産(仮装通貨)を法律の影響から保護しようとするもので、暗号資産は「人々がポートフォリオを多様化し、(欧州中央銀行)誘発のユーロインフレのリスクから身を守ることを可能にする」と述べています。
EUは、デンマークのダンスケ銀行やマルタのピラタス銀行など、従来の金融セクターで相次いだ不祥事の後、貸金業者を管理する新しい機関の設置を含め、マネーロンダリングの枠組みを見直そうとしています。