自宅にも別荘にもホテルにもなる新しい住まいの形をアプリでコントロールできるサービスを提供する「NOT A HOTEL」は発売から約2ヶ月でほぼ完売し、30〜40代の経営者層を中心に注目を集めました。そんな「NOT A HOTEL」が新しいプロジェクトである「NOT A HOTEL NFT」を提供することを発表しました。
本記事では運営会社である「NOT A HOTEL」について簡単に解説したのち、「毎年旅をする日」が付与されるというNFTの概要や仕組み、購入方法について解説します。
この記事の構成
「NOT A HOTEL」とは
「NOT A HOTEL」の事業
NOT A HOTELは「世界をもっと楽しく」をビジョンに新しい住まいの形を実現するため、2020年4月に設立されました。創業者の濵渦伸次氏は、2007年にEコマースに特化したテックカンパニー「アラタナ」を創業した人物で、同社が2015年にZOZOに企業売却しグループ入りした後はZOZOテクノロジーズの取締役として活躍。退任後の2020年4月にNOT A HOTELを創業しました。2021年5月にはNOT A HOTELを中心としたホテルの運営・マネジメントを担う合弁会社「NOT A HOTEL MANAGEMENT株式会社」を設立し、サービスの開発を推進しています。
「住めるホテル」の仕組み
NOT A HOTELは、購入者(オーナー)が自宅として利用するか、ホテルとして貸し出すかを自由に決めることができる物件です。物件を購入したオーナーは、住宅や別荘として利用できるだけでなく、使わない期間はホテルとして運用して収益を得ることができ、また他の全ての拠点のNOT A HOTELを相互に利用することもできます。
NOT A HOTELは30日単位から最大12人でシェア購入でき、住宅とホテルの切り替え、ホテルとしてのオペレーションや室内のコントロールは全てアプリ一つで運用が可能となっており、住まいを手軽かつ柔軟に運用できる仕組みになっています。
経営者層が資産運用などの目的で別荘を購入したものの、使われない日数のほうが多いことから着想を得た仕組みで、その新しいビジネスモデルは早くから注目を集めていました。2021年9月より販売が開始されたフラッグシップ物件の那須「NOT A HOTEL NASU」、宮崎「NOT A HOTEL AOSHIMA」の物件には、販売前からアクセスが殺到し、販売開始2ヶ月でほぼ完売しました。
「NOT A HOTEL NFT」とは
「毎年旅をする日」が付与されるNFT
「NOT A HOTEL NFT」は、NOT A HOTELを毎年1日単位で利用できる宿泊権と、イベント参加などの特典を合わせたメンバーシップのNFTです。NOT A HOTELは新しいサービスとしてこれを提供することを2022年6月に発表しました。
「NOT A HOTEL NFT」はメンバーシップを購入する時点では宿泊する場所も日時も決まっておらず、購入後に「毎年旅をする日」がランダムに与えられます。宿泊の3ヶ月前になるとAirdropで「THE KEY」が届き、宿泊先が決まります。宿泊先は毎年変わるため、毎年同じ日に偶然によって旅先が変わるという仕組みになっています。
通常は1棟単位で約3〜8億円、年間30日分の権利を購入できるシェア買いでも約2500〜7000万円の物件の利用権を1日単位に分割して、NFTとして販売される予定です。
メンバーシップの有効期限は「建物の耐用年数」と同じ期間である47年間となっています。つまり建物の寿命と同じ期間、年に1〜数回滞在する権利をNFTとして所有することができるということになります。
ランダムに指定された宿泊日のスケジュールが合わなければ、メンバーシップのNFTを2次流通に出したり、誰かにプレゼントすることも可能です。THE KEYを売却しても、メンバーシップを保有していれば、翌年またTHE KEYを受け取ることができます。
2種類のメンバーシップ
「NOT A HOTEL NFT」が販売を予定しているNFTのメンバーシップは2種類に分けられます。
「MEMBERSHIP S」は気軽に毎年1泊から楽しむことができるメンバーシップです。合計600個のNFTが1,250,000円で販売されます。またNOT A HOTELが主催する、食やワイン、アート、日本文化などを楽しめる様々なイベントへの参加が可能です。
「MEMBERSHIP X」は3泊連続で同じNOT A HOTELに泊まれるだけでなく、イベントへの参加が可能で、一般ゲストは利用できない全国の特別な拠点であるExclusive House(※)の利用が可能なメンバーシップです。合計で24個のNFTとして4,750,000円で発売されます。
※Exclusive Houseとは、NOT A HOTELのオーナーだけが利用できる特別な空間のこと。一流のクリエイターが手がけた空間で特別なディナーが食べられるオーベルジュ(広尾・浅草)などがある。今後も拠点は全国に展開される予定。
購入方法と使い方
NOT A HOTEL NFTは、イーサリアムでも日本円でも購入することができます。
日本円で購入する場合、NOT A HOTEL NFTの公式サイトから購入ができます。NFTの受け取り方に際するMetamaskのダウンロード方法などは、個別にサポート対応が実施される予定なので、ウォレットの扱いに慣れていない人でもNFTを買うことができます。
イーサリアムで購入する場合は、「NOT A HOTEL NFT」の公式サイトとウォレットを接続することでメンバーシップを入手することができます。また、国内のNFTマーケットプレイスやOpenseaでも購入できるようになる見込みです。
上記のいずれかの方法でメンバーシップを入手後、NOT A HOTEL からのアナウンス後にサイトにアクセスすると、メンバーシップカードに「毎年旅する日」が刻印されます。刻印された日付の3ヶ月前までに「THE KEY」がAirdropされるので、2022年11月開始予定のNOT A HOTELの予約サイトとウォレットを接続し、予約を確定したら旅をする準備は完了です。メンバーシップの有効期間は2023年から2050年までの47年間となっており、それを終えると自動的にBURNされる仕組みになっています。
2022年8月2日の12時にパブリックセールが開始され、10月1日に宿泊日の決定(リビール)とTHE KEYのAirdrop開始、12月1日よりリビールされた日程の予約開始、そして2023年の1月1日から実際に宿泊開始というスケジュールとなっています。
購入方法などの詳細は公式サイト、SNS、ニュースレター、Discordコミュニティで随時案内される予定となっていますので、気になる方はこまめにチェックすることをおすすめします。
NOT A HOTEL メンバーシップ公式サイト:https://nft.notahotel.com/ja
Discord:https://discord.com/invite/nNJe8DwB
Facebook:@NOTAHOTEL.official
Instagram:notahotel_official
Twitter:@notahotel_com
まとめ
NOT A HOTELは今年7月に福岡県の「NOT A HOTEL FUKUOKA」をフランチャイズ展開することを発表しました。また、NOT A HOTELの拠点は全国のさまざまな場所に展開されていく予定となっており、2025年までに全国に30箇所まで増やしていくことが目標だと言います。さらに今までにない生活スタイルの提案である新しいビジネスとNFTの掛け合わせは、日本ではまだ他に例がないため、NOT A HOTELのターゲット層からも、NFT界隈からも注目を集めています。今後の動向からますます目が離せません。