「NFTビジネスが拡大しているって聞くけど、どういったものがあるの?」
「NFTとアートには、どういう関係があるの?」
NFTビジネスに興味がある人、アートや芸術とNFTとの関連性を知りたい人に向けての記事です。
NFTを用いたビジネスが拡大しているのをご存知でしょうか。昨今、アート、スポーツ、ファッションなどさまざまなジャンルにNFTが取り入れられています。
本記事では、代表的なNFTアートプロジェクトの1つである、Generativemasksを紹介します。また、日本初のジェネラティブアートのミュージアムである、SPACE by MetaTokyoについても詳しく解説。さらに、仮想空間上の画廊でNFTを展示するオタクコイン画廊も紹介します。
もちろん高尚な芸術作品だけではありません。親しみやすいアート作品や、アニメ・マンガ・ゲームにも関連していますので、その道のプロだけではなく、初心者の方にも充分楽しめる内容です。
本記事を読むことで、元々アートが好きな人、仕事にしている人にとってはNFTと融合した新たなビジネスのアイディアが見つかるかもしれません。芸術にさほど興味の無い人にとっても、最先端のNFT技術とアートの融合が織りなす世界はきっと興味を惹くものになるでしょう。
この記事の構成
NFTアートプロジェクト【Generativemasksを紹介】
引用元:https://www.photo-ac.com/main/detail/23980869
Generativemasksを聞いたことがありますか? ここでは、
- Generativemasksとは何?
- Generativemasksが流行っている理由を徹底解説
- Generativemasksの展望・未来
を順番に徹底解説します。
Generativemasksとは何?
Generativemasksは、クリエイティブコーダーである高尾俊介氏らが制作した、ジェネラティブアートのNFTアートプロジェクトです。ジェネラティブアートとは、数学的手法やアルゴリズムから生まれる偶発性を取り入れた、コンピューターで自動生成されるデジタルアートです。
Generativemasksは、特殊なアルゴリズムを用いています。特徴は、NFTマーケットプレイスをリロード(更新・再読み込み)する度に、さまざまな表情の配色の異なるマスクが自動生成されることです。
この他にはない、ユニークな仕組みが売りとなり、Generativemasksは、2021年8月に10,000個が各0.1ETHで販売され、わずか2時間で完売。一躍、NFTやアート業界の注目の的となりました。
Generativemasksが流行っている理由を徹底解説
Generativemasksが流行っている理由として、以下の3点が挙げられます。
日本発のNFTアートプロジェクト
何と言っても日本発信のNFTアートプロジェクトで、日本人にも馴染みやすいのが最大の特徴です。今のところですが、海外と比較すると日本ではNFTのプロジェクト自体が少数です。そのため英語が苦手な日本人にとって、NFTは参入障壁が高いという問題がありました。しかし、Generativemasksは日本人によって運営されており、日本語の情報も豊富です。TwitterやDiscordなどのSNSを通じて多くの情報を取得できるので、日本人も容易に参入できるのです。
また、ジェネラティブアートとして作品の質も高く、「美術手帖」などの専門誌にも記載されたことがあります。このようなメディアへの進出からも、本プロジェクトの注目度の高さを窺い知れるでしょう。
引用:Generativemasks公式サイト
仮想空間・メタバース上での展開
Generativemasksは、メタバース分野でも注目されています。日本発のジェネラティブアートのミュージアム「Space by Meta Tokyo」が開設されたオープンメタバースである「Decentraland(ディセントラランド)」。Generativemasksは、「Decentraland(ディセントラランド)」内で、作品を展示したり、NFTを配布したりと活動を広げています。
具体的には、メタバースプロジェクトの『Decentraland』内で作品展示を実施したり、ウェアラブルなマスクのNFTを配布するなどの活動をしています。
高い流動性
流動性が高く、売買が活発である点もGenerativemasksの魅力の1つです。NFTのマーケットプレイスの最大手であるOpenSeaによると、1万個の作品が流通しており、3万3,000人の所有者がいます。
出品作品の最低価格(floor price)は0.07イーサ。取り引き総額(total volume)は、なんと3万イーサです。このような流通量の豊富さが、Generativemasksをますます流行らせる1つの指標となっています。
Generativemasksの展望・未来
ジェネラティブアートはかつてはニッチなジャンルでした。しかし昨今徐々に認知度も上がり、人気を博しています。Generativemasksは、比較的早い時期に成功をおさめ、ジェネラティブアートの第一人者と評しても過言ではありません。今後もジェネレーティブアート、NFTアート、およびメタバースの発展とともに、Generativemasksも発展していくのは間違いないのではないでしょうか。
SPACE by MetaTokyo【日本初のジェネラティブアートのミュージアム】
引用元:情報科学芸術大学院大学 MetaTokyo ポップアップミュージアム「SPACE by MetaTokyo」
数学的手法やアルゴリズムから生まれる偶発性を取り入れた、コンピューターで自動生成されるジェネラティブアート。SPACE by MetaTokyoは「Decentraland」内に購入された「メタトーキョー」というエリアにオープンした日本初のジェネラティブアートのミュージアムです。ここではSPACE by MetaTokyoの魅力を徹底解説します。
東京ではなく”トーキョー”【メタバース内の仮想都市「メタトーキョー」を紹介
オープンメタバースである「Decentraland(ディセントラランド)」内の仮想都市「メタトーキョー」。「ジェネラティブアート」を日本発の新たなアートフォームとして位置づけ、Generativemasksなどの作品を展示しています。
メタトーキョーのビジョンは下記の通り。
- メタ―バースなどのデジタル上で文化都市を創出し、日本のアート文化を底上げ、世界に広げること
- NFTを活用した日本から世界へのデジタル文化輸出
- 日本発のグローバル・クリエイター・エコノミーをWeb 3.0で実現
今後もいろいろなプロジェクトを立ち上げ予定ですので、期待できるのではないでしょうか。
Generativemasksだけではない!【SPACE by MetaTokyoの魅力を紹介】
Fracton Ventures、ParadeAll、アソビシステムの3社は、オープンメタバース上の文化都市メタトーキョーで、「SPACE by MetaTokyo」を建設しました。「SPACE by MetaTokyo」は、日本発のジェネラティブアート(コンピューターで自動生成されるアート)のミュージアムです。
SPACE by MetaTokyoの建造物は、メタバース/VRクリエイターとして国内外で活躍しているMISOSHITA氏が手掛けました。内外装をGenerativemasks他とコラボレーションしたデザインにすることでメタバースならではの建造物となっています。
SPACE by MetaTokyoに展示されているのは、Generativemasksだけではありません。NFTを販売するNFTコレクション「function draw」やキューブ型のお寿司「すしぴこ」など、数々の「ジェネラティブアート」が展示されています。まさにNFTの魅力を一気に味わえる空間といえるでしょう。
NFTが入館パスポートに?【MetaTokyo Passを解説!】
「MetaTokyo Pass」は、メタトーキョー内で実施される、さまざまなアクティビティや特典を受けられるNFTで、OpenSeaで購入できます。MetaTokyo に入場できるデジタルパスポートとして機能するだけではありません。限定イベントや制限エリアへの入場ができたり、クリエーターのワークショップに参加できたりします。
MetaTokyo PassをNFTとして販売することの利点は、所有者をブロックチェーン上で確実に追跡できる点です。NFT保有者を認証することで、特定のMetaTokyo Pass保有者限定のサービスも提供できるため、より厳格なパスポートとしての機能を持つでしょう。
仮想空間上の画廊でNFTを展示【オタクコイン画廊】
引用元:オタクコイン公式ページ
「オタクコイン」とは、マンガ、アニメ、ゲームファン向けコミュニティ通貨です。「オタクコイン」を発行するオタクコイン協会と、CryptoSpellsを提供するCryptoGamesは、Decentraland上に「オタクコイン画廊」を公開しました。ここでは、オタクコインとは何か?、またオタクコイン画廊で展示されているクリプトアートに関しても解説します。さらにオタクコイン画廊の魅力に関しても紹介しますので、ぜひ最後までご覧ください。
クリプトアートとは【NFTと関連付けられたデジタルアート】
クリプトアートとは、NFTと関連づけられた希少性のあるデザインアートのことです。「ブロックチェーンの技術を使って、固有の価値を持た(唯一無二を証明できる)デジタルアート」と定義できます。デジタルアートに所有者情報などを紐付けることで、アナログ作品と同様に「一点もの」としての価値を持たせています。
「オタクコイン画廊」は、顧客にリッチで希少性のある体験を提供することで、クリプトアートのブランディングや販売を促進しています。
オタクコインとは?【アニメ・マンガ・ゲームファン必見!】
オタクコイン協会は、日本のアニメ・マンガ・ゲーム文化を、日本だけでなく世界に広げることを目標としています。そのため、ブロックチェーン技術をアニメ業界内への浸透・導入・活用を目指し、2017年12月よりアニメ文化発展のための活動を実施してきました。
アニメをより世界に広げる活動事例として、多言語・複数メディアへの同時展開によるアニメスタジオインタビューを実施。例えば、アニメ情報サイト「アニメ!アニメ!」、Facebook2,000万人登録「Tokyo Otaku Mode」、中国語圏大手の「Bahamut」等々があります。世界中のアニメニュースサイトが連携した「世界が注目するアニメ制作スタジオが切り開く未来」を企画・主導しました。
また、日頃なかなかスポットが当たらない、アニメ作品を生み出すアニメスタジオ15社以上に対して、インタビューを敢行。アニメ制作へ懸ける思いや制作の裏話を匠に引き出すなど、地道な活動を続けています。
このようなオタクコイン協会が世に生み出した「オタクコイン」は、アニメ・マンガ・ゲーム等の日本のカルチャーを愛する世界中の人をつなぐコミュニティ通貨となりました。
オタクコインが世界中で流通されることで、アニメ・マンガ・ゲーム等の業界の発展に寄与できる「コミュニティ通貨」の実現を目指しています。最終的には、日本のカルチャーのさらなる発展に寄与するでしょう。
【まとめ】広がるNFTとアートの未来
引用元:https://www.photo-ac.com/main/detail/23980864
2021年に、米国人アーティストのビープル氏が制作したNFTデジタルアート作品「Everydays: The First 5,000 Day」が、約75億円で落札されました。これ以外にもNFTデジタルアート作品が高額で取引される事例が続出しています。
昨今OpenSeaなどのマーケットプレイスで多数のNFTの販売やオークションが実施されており、新たなビジネスチャンスとして注目を集めています。
2021年4月にはデジタルファッションレーベルである「1BLOCK」を展開しているメタバース・NFT特化の新興企業である1SECが、NFTでバーチャルスニーカーを発売しました。実際に履くことはできない観賞目的のスニーカーですが、なんとオークション開始9分後には約140万円で完売しました。
一方で、NFTアートは高価格で取引されているだけではありません。スマートコントラクトの利用により、一度市場に出品された後も、そのNFTアートが売買される都度、取引金額の一部をNFTアートの一次制作者に還元することもできます。つまり、制作者と購入者がWin-Winの関係を築けるので、NFTの購入者だけでなく制作者にとっても旨味があり、NFTアートを活用したいと考えるアーティストの数が増加しています。
今回は、NFTアートプロジェクトであるGenerativemasksや、日本初のジェネラティブアートのミュージアムであるSPACE by MetaTokyoについて解説しました。さらに、仮想空間上の画廊でNFTを展示するオタクコイン画廊を紹介。最先端のNFT技術とアートの融合が織りなす世界に感銘を受けたのではないでしょうか。
本記事を通じて、アートとNFTに興味を持っていただき、ぜひNFTの世界に一歩足を踏み入れて頂ければと思います。