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Nouns DAOとは?特徴や人気の理由を徹底解説

解説系記事

Nouns DAOは、DAOのメンバーによって共同で資産を管理、運用するNFTコミュニティです。

Nouns DAOでは、NFTの売上がすべてDAOの財源に充てられます。このプロジェクトのNFTは高値で落札されているため、DAOの財源は潤沢です。Nouns DAOのコミュニティでは参加者たちがこの財源の使い道を互いに提案し、NFTコレクションの発展に寄与する使い道を模索します。NFTの保有者たちが財源を管理できる事例は珍しく、大きな注目を集めているプロジェクトです。

この記事では、 Nouns DAOの特徴や注目されている理由について説明します。

Nouns DAO(ナウンズ ダオ)とは?

画像引用元:Nouns DAO

Nouns DAOは、独自の財源を持ちNFTコレクションの発展を目指すコミュニティです。また、このDAOにおいて会員証の役割を果たすNFTが「Nouns」です。
DAOの一員として、提案や意思決定に参加するには、NounsのNFTを所有しなければなりません。

Nouns DAOには、以下のユニークな特徴があります。

著名な設立メンバーたち

Nouns DAOの設立メンバーには、著名人が名を連ねています。

10名の人物が設立に携わっており、彼らはNounsのプロジェクト内において「Nounders(ナウンダー)」と呼ばれています。彼らはDAO全体のガバナンスを担い、プロジェクトが軌道に乗るようにサポートする存在です。

Noundersで特に著名な人物が、下記の4名です。

  • dom hofmann氏・・・NFTコレクション「Loot (for Adventures)」の創設者
  • Gremplin氏・・・NFTコレクション「CRYPTOADZ BY GREMPLIN)」の創設者
  • Timpers.eth氏・・・ピクセル画のNFTコレクション「Chimpers」の創設者
  • eBoy氏・・・ピクセル画のアーティスト

いずれも人気NFTコレクションの創設者やピクセルアートの第一人者であり、NFT業界における実力者が集結しています。このように、Nounsのプロジェクトには多数の著名人が関与しており、大きな注目を集めるコミュニティです。

この強力なNoundersのメンバーに加え、NFTの保有者がDAOの意思決定に関与します。さまざまな分野で活躍するコレクターたちが集まっているため、多角的な判断が可能です。

財源を持つコミュニティ型NFTプロジェクト

Nouns DAOの特徴は、DAO独自の多額の活動資金を持っている点です。

CryptoPunksのような従来のNFTプロジェクトにおいては、コミュニティには財源がありませんでした。なぜならNFTの売上は、プロジェクト運営者の収益となっていたからです。そのため、プロジェクト運営者が収益を再投資にまわさない限り、コミュニティには活動資金がありませんでした。

このため、コミュニティ内でNFT保有者同士の交流は生まれたものの、そこから大きなプロジェクトへは発展しづらいという欠点がありました。

これに対してNouns DAOでは、NFTの売上がすべてDAOの活動資金に充てられます。

これによって、潤沢な財源を元手にした大規模イベントも開催可能です。

またNouns DAOには、ロードマップがありません。具体的なスケジュールや行動計画は未定で、NFTコレクションを発展させるために何をすべきかDAOのメンバーが議論します。

このように、従来のNFTコミュニティにはなかった新しい運用方法が特徴です。Nouns DAOは、いまや巨額の財源を持つNFTコミュニティに成長したため、大きな注目を集めています。

イーサリアムにおける高級コレクション

Nounsは、イーサリアムブロックチェーンにおける高級NFTコレクションです。

高い人気に加え、発行点数の少なさが拍車をかけて、入手困難なコレクションとなっています。オークションでは300ETHを超える入札があるなど、高いブランド力を誇ります。

このNounsのNFTは、Nouns DAOの会員権です。NFTを保有すると、DAOにおいてプロジェクトの提案ができるほか、提案の採否を決めるための投票も可能です。

このようにNFTのオーナーになると、DAOの一員としてプロジェクトの発展に関与できます。Nouns DAOが成長すれば、オーナーは所有するNFTの資産価値向上を見込めるのです。

Nouns DAOの独自性やプロジェクトの将来性により、NFTも高い価値を維持しています。

Nouns DAO(ナウンズ ダオ)の特徴や仕組みを徹底解説

ここでは、Nouns DAOやNFT「Nouns」の特色を説明します。

1日に1点発行されるフルオンチェーンNFT

画像引用元:Nouns DAO

Nounsでは、1日に一点のみNFTが新規発行されます。

新規発行されたNFTはオークションにかけられ、買い手を募ります。この1日に一点のみの競売が、プログラムによって自動で永続的に続く仕組みです。

このように1日に一点しか市場に放出されないため、作品点数の少なさが特徴です。入手困難なNFTであるがゆえ、オークションで高い価格にて落札されます。このNFTの希少性と高い価格によって、コミュニティであるNouns DAOの価値も高められています。

NounsのNFTでは、ドット絵のメガネをかけた様々なキャラクターが登場します。これらのキャラクターは、複数のパーツをランダムに組み合わせて、自動で生成されているため、一つとして同じデザインは存在しません。

Nounsを構成するパーツは、以下の5種類です。

  • 背景
  • 付属品
  • メガネ

これらのパーツの組み合わせは、オークション開始前に確定します。したがって、mint(ミント)による新規発行のような博打要素もありません。

またNounsは、フルオンチェーンのNFTです。

フルオンチェーンとは、画像データを含めた全ての情報がブロックチェーン上に保管されている状態を指します。フルオンチェーンは、データの永続性に優れているものの制約が多く、一部のNFTにしか採用されていません。

しかしNounsは、イーサリアムブロックチェーン上でフルオンチェーンを実現しています。このフルオンチェーンを採用した点も、Nounsが高い評価を受ける一因です。

パブリックドメインで誰でも商用利用が可能

Nounsにより生成されたキャラクター達は、誰でも商用利用ができます。

これは「CC0 1.0」というパブリックドメインを採用したからです。著作権を放棄し、商用利用が可能なため、誰でも自由にNounsが発行したNFTを使ったビジネスを展開できます。

そのため、NounsのつくったNFTを利用したコンテンツが誕生しました。

  • オンラインゲーム
  • アパレル
  • ARカメラのスマホアプリ
  • 3Dアバター

今後も商用利用が可能であるため、Nounsの知名度も向上するのではないでしょうか。そうすることで、将来Nounsのブランド力も高まり、結果として、Nouns DAOの発展につながるのです。

売上はDAOの財源として管理される

NFTの売上は、その全てがNouns DAOのトレジャリーに自動で保管されます。

このトレジャリーとは、DAOメンバーが共同で管理する財源であり、個人の意思では一切操作ができません。資金を利用するにはDAOでの決議を得る必要があります。

資金提供を希望する者は、まずNounsの発展につながりそうなプロジェクトを企画し、必要経費とウォレットアドレスを記載して提案します。

このプロジェクトの提案と投票以外は、すべてプログラムによる自動操作です。プロジェクトが可決されると、提案者のウォレットアドレスに自動で資金が送付されます。このように、意思決定のプロセスや資金の流れが透明化されているため、不正する余地のない仕組みになっています。

財源の使い道はDAOの投票によって決まる

DAOのメンバーはトレジャリーの投資先を決めるため、様々なアイデアを提案します。この提案の採決方法は、NFTの所有者による多数決です。

NFT1点につき1票の議決権が与えられており、過半数の賛成によって起案者に資金が提供されます。

過去には、以下の提案が承認されました。

  • Nounsを広報するための漫画の制作
  • Nounsに関するスマホアプリの開発
  • 現実世界でのイベントの開催

このように、潤沢な財源の使い道はNFT保有者によって決められます。

創設者は報酬としてNouns NFTを得る

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NFTの売上金はすべてトレジャリーに収められるため、創業者であるNoundersは金銭的な報酬を得られません。そこでNoundersは、売上金の代わりにNFTを受け取ります。

Nouns DAOでは、市場に放出されるNFTの90%が一般投資家向けに販売され、残りの10%は自動的にNoundersのウォレットに送付されます。この創設者へのNFT割当は、プロジェクト開始から5年間限定で行われる措置です。

Noundersがプロジェクトの発展に貢献すれば自身が持つNFTの金銭的価値が高まるため、NFTがインセンティブとなる仕組みです。

この運用方法により、NFT売上金の全てをトレジャリーに貯蓄できる体制が実現しました。

Nouns(ナウンズ)の購入方法について

Nounsは、イーサリアムブロックチェーン上のNFTです。NFTの購入にあたって、暗号資産(仮想通貨)イーサ(ETH)を準備しましょう。

Nounsの購入方法は、以下の2通りです。

公式サイトのオークションから入札できる

新規発行されたNounsのNFTを入手するには、オークションで落札しなければなりません。
オークションは毎日開催されており、上述したように24時間ごとに一体が競売にかけられます。一般的なNFTのmintとは異なり、新規発行される個体のデザインは事前に公開されています。

Nouns公式サイトに暗号資産ウォレットを接続したうえで、落札希望額を入札してください。

OpenSeaでも2次流通の個体を取引できる

OpenSeaでは、2次流通品の購入が可能です。

ここでは所有者が指定する販売方式に沿って、売買が行われます。そのため、オークションや希望価格制など、トレードの形式は様々です。

2次流通品であっても、新規発行されたNFTと同様にNouns DAOへの参加と議決権の行使する権利を得ることが可能となります。

Nouns DAO(ナウンズ ダオ)の特徴や人気の理由まとめ

Nouns DAOの最大の特徴は、トレジャリーの存在です。

このトレジャリーには、日々多額の資金が集まっています。莫大な財源を持っているため、従来のDAOよりも自由度の高い組織運営ができるようになりました。

加えて、創設メンバーがNFTの販売収益を受け取らない点も画期的です。従来のNFTプロジェクトにはなかった仕組みにより、NFTマーケットにおいて大きな存在感を放っています。

今後の展開については未知数であるものの、NFT業界から大きな期待をされているプロジェクトです。

段巴亜

dan

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