NFTには「アートNFT」「ゲームNFT」などがあり、2021年に劇的に取引高が上がって大きな話題となりました。
暗号資産(仮想通貨)の国内大手取引所「コインチェック」が、NFTについての調査を2021年10月13日から10月27日にかけての期間に実施しました。
全体で約6割がNFTをすでに知っていると回答しています。
引用元:コインチェック
さらに、アンケートでは「NFTを知っているが購入しなかった」理由の第1位は「どう買えばいいか分からない」というものでした。2位には「買いたいと思えるものがない」という回答が入っています。最初に何を買ったら良いか分からないという意味にも受け取れます。「この作品から買ってみよう」という最初の一歩が踏み出せれば、「次はこれを買ってみよう」と考え方が変わってくるはずです。
この記事では、「NFTは知っているし購入したいが、何から買ったら良いのか分からない」という人向けに、主にNFTアートについて「最初に買うNFT」をどう選ぶのか解説します。
結論から言うと、「投資先はアートではなく人」です。プロジェクトに関わるアーティストだけでなく、コミュニティなどを含めた「人」に投資するのがNFTアートで最も有効な投資方法です。
この記事の構成
NFTアートは投資に向いている?
アートは古来から投資の対象でした。絵画や彫刻、リトグラフなど多くの芸術作品が投資家によって買われてきた歴史があります。リセールによって収益を得るという投資スタイルは古典的な芸術分野では完全に定着しています。
アートは実物資産で、値段が下落しても「価値がまったくのゼロになる」ことが少ない投資商品です。また、美術ですので鑑賞して楽しめるという点もアート投資の魅力です。
NFTアートは「作品の発表の場がデジタルである」というだけで、実は従来のアート投資とあまり変わりません。オークションハウスとして世界的に有名なクリスティーズはすでにNFTアートを出品しています。
とはいえ、デジタルアートならではの特徴もあるので抑えておきましょう。
NFTの市場規模
引用元:Twitter
NFT市場の規模の推移を表したグラフです。2021年2月から急激に市場が拡大していることが分かります。
2021年はNFTアートにとって「ブーム元年」と言ってもいい年で、クリスティーズのオークションでBeeple氏の作品が約75億円で落札され、日本の「せきぐちあいみ」さんのNFTアートが約1300万円で落札されました。
OpenSeaなどのNFTマーケットプレイスも活況を迎え、日本でもNFTマーケットプレイスが開設されて市場は盛り上がりました。調査会社「ノンファンジブル・ドットコム」は、「世界のNFTアート市場は2021年、前年の8200万ドルから約215倍の175億ドルに達した」と報告しています。
世界の美術市場における日本のシェアはまだまだ低いですが、日本人アーティストがNFT市場に次々に参入しており、今後は日本の市場規模も大きくなる可能性が高いと言えます。
NFTアートに投資するメリット
NFTアートは、デジタルアートをブロックチェーン上にトークンとして発行したもので、スマートコントラクトによって「唯一無二であること」を証明します。
ドット絵のようなものから写真、動画、VRアートなど様々なアートがNFTとして発行されています。NFTには他にゲームNFTなどがありますが、アートの場合には一般的な美術投資に近いため、分かりやすいという点がメリットです。要するに「この絵いいね。お金出して買おう」という買い方ができます。NFTアート投資には以下のようなメリットがあります。
NFTアート投資のメリット
- 価格が上昇幅が大きい
- 少額で始められる
- アーティストを直接支援できる
NFTに限らずアート作品全体に言えることですが、アートはアーティストの知名度や人気が上がれば価格が上昇します。株式投資では10倍にもなれば相当な収益がでますが、アートの場合には10倍どころか数百倍にもなることがあります。リターン幅が大きくなる可能性を秘めているところにアート投資のメリットがあります。
また、「通常のアート投資よりもNFTアートのほうが少額で始めることができる」という点もNFTのメリットです。既存の美術投資は投資するときかなりの高額を準備する必要があるので、なかなか素人には手を出せません。
しかしNFTなら少額からでもアートを保有することができます。大きな資金を持っていなくても良い商品に投資できます。
また、NFTの場合には画商を通すことなく直接アーティストを支援することが可能であるため、アーティストにとっても大きな役割を果たします。自分の作品に少額でもお金を出す人がいると分かれば、今後の活動の継続にもつながります。
アーティストが活動を継続すれば作品の価値も上がる可能性が出てきます。作品の価値が上がれば、また投資家が作品を買うので双方に良い結果をもたらします。
「何を買えばいいの?」に行き着く
NFTアート市場の盛り上がりや通常の美術投資よりも手を出しやすいのは分かっても、やはり未経験者は「何を買ったらいいのか」という問題に行き着いてしまうかと思われます。
そこで、まずはNFTアート作品をのぞいてみましょう。
引用元:OpenSea
上記の作品はOpenSeaでも人気のあるアーティスト「Emily Xie」の作品です。一見して値段が分かる人は多くないでしょう。2022年8月時点で「5ETH(約100万円)」です。
引用元:OpenSea
こちらは無名に近いアーティストの作品です。2022年8月時点でまだ売れていません。このアーティストの作品はおおよそ「0.03ETH(6,000円)」程度で売られています。
アート投資の欠点は、「どこが良いのか」「この作品の価値は上がるのか」という見極めが難しいところです。
アート投資全体に言えることですが、芸術分野の作品は「値動きが遅い」という点がデメリットです。短期的に稼ぎたいという人には向いていないかもしれません。
また、いわゆる「審美眼」も必要になります。現物を目にできる点は他の投資よりも分かりやすいですが、「慣れ」が必要ですし、「目利き」になることも必要です。「投資」と思わなければ「好きなものを好きなように買う」というやり方で差し支えありませんが、投資では「好きなものを買う」という方法では利益が出ません。
NFTアート購入の基本的な注意点
NFTアートの面白い点は、「アート以外に作品を評価できる軸がある」点です。あまりアートへの審美眼がないという人でも、投資するポイントが分かるところにNFTの面白さ・やりがいがあります。
先程の2作品を見て「やはり自分にはNFTアート投資は無理だな」と思った人でも、以下の点に注意しておくとNFTアート投資が可能になります。ただし、実際に投資する対象は芸術的な作品ではなく、もっとポップでキャッチーな作品です。一定の法則があり、注意点を守って購入することで利益が出る可能性をあげられます。
プロジェクトやクリエイターの中身をチェック
NFTアートといっても、実際にNFTを発行しているのが個人ではなくプロジェクトチームであるという作品のほうが分かりやすく、投資としても向いています。
プロジェクトチームで発行しているNFTには「日本のアニメ柄」や「ポップアート風」が多く、また「ジェネラティブNFT」が多いという特徴があります。一定の基礎になる絵に様々な表情やアイテムを持たせたNFTのコレクションです。
有名なのが「Bored Ape Yacht Club」です。NFTアートのジャンルで最も成功したコレクションのひとつとして知られています。
引用元:OpenSea
BAYCは最低でも79ETH(約1700万円)もします。それだけのお金をすぐに出せるという人も多くないでしょう。BAYCは当初の価格は「0.08ETH」でしたので、1000倍以上の価格に上昇しました。
BAYCほどの上昇ではなくとも、ある程度の価格上昇が期待できるコレクションを見つける方法はあります。適当に買ったアート作品には値上がりは期待できませんが、事前の調査によって投資価値のあるコレクションを見つけることができます。
価値あるコレクションを見つける方法
- コミュニティの確認
- Twitterの確認
- NFTプロジェクト情報の確認
NFTアートの売買で利益を出すために確実性が高い方法としては、「プロジェクトやコミュニティ」を確認するというやり方が挙げられます。
価値の上がるNFTコレクションは通常、市場に出る前にすでにDiscordやオンラインサロンなどのコミュニティが活発に動いています。まだプロジェクトが小さいうちにコレクションの一部でも購入しておいて、プロジェクトが育ってから転売する方法が有効です。そのためには、Discordなどの情報収集に努めましょう。
また、気になるプロジェクトやクリエイターを見つけたらTwitterを確認しましょう。NFTプロジェクトやクリエイターはTwitterから活動を始めることが多く、Twitterの発言から意欲を見極めることができます。また、新規プロジェクトや面白いクリエイターを見つけて発信するアカウントも数多くあります。インフルエンサーをフォローしておくと有効な情報が手に入ります。
また、NFTプロジェクトの情報確認や気になるクリエイターを見つけることに役立つサイトもあります。
情報確認サイト
- HowRare.is:Solanaブロックチェーン上のNFTコレクションの紹介
- Rarity Tools:イーサリアム上のNFTコレクションの紹介
- NFT Calendar:NFT市場のイベントやリリースなどの情報を発信するサイト
たとえば「Rarity Tools」では8月20日、3つのコレクションが発表されることが予告されていました。
引用元:Rarity Tools
DiscordやTwitterのアカウントも紹介されています。DiscordやTwitterでクリエイターやコミュニティを確認しておくと、ある程度伸びそうなコレクションかどうかの判断ができます。
詐欺案件に注意
NFT業界はまだまだ法の手が及ばない領域が大きく、詐欺案件が多い点には充分に注意が必要です。良くある詐欺は以下のような手口です。
NFT詐欺に良くある手口
- 他人のアートの無断販売
- ウォレットの復元フレーズの盗用
NFT詐欺の代表的なものが「他人の作品の無断販売」です。NFTはデータをプラットフォームにアップロードするだけの作業ですので、データさえあれば誰でも簡単にコピーできます。
NFTはチームで運営されることが多いため、アーティスト本人と販売者が別の人であるケースも少なくありません。チェックが足りていないところに犯罪者がつけ込む余地ができてしまいます。
有名アーティストの作品を勝手にNFT化して堂々と販売するという案件は次々に発生しています。注意しましょう。
また、ユーザーのウォレットをハッキングするという古典的な手口もNFTでは健在です。ウォレットから資金を盗まれるという被害も多くなっています。
公式そっくりに設計されたMetaMaskサイトを偽造して、そこにアクセスさせて復元フレーズを盗まれるという案件が頻発しています。復元フレーズを盗まれるとウォレットを乗っ取られます。ウォレットを乗っ取られると、せっかくのコレクションも勝手に転売されてしまいます。
このようなハッキング被害に遭わないための対策として以下のような方法が挙げられます。
- 保管用のウォレットアドレスを作成する
- ウォレットの接続を解除する
- ハードウォレットを利用する
ハッキングされないために、普段使っているウォレットにNFTを保管しないのは有効な対策です。ウォレットアドレスは複数作成することができます。ブロックチェーンに接続していない「保管用のウォレット」を作成しておくと安全です。
また、ウォレットを取引所やアプリに接続したままにしておくと、勝手にNFTを抜き取られる危険が高まります。対策としてウォレットの接続を頻繁に解除しておくとリスクが低減します。イーサリアムならブロックチェーン上の検索ツール「Etherscan」を使うと接続を解除できます。ただし、接続を解除するには手数料がかかるので注意しましょう。
簡単で確実なのが「ハードウェアウォレット」を利用する方法です。ハードウェアウォレットはインターネットから切り離して保管するウォレットで、USBタイプのウォレットなら完全にネットから遮断できます。
NFTでは「DYOR」が常識
NFTを含む暗号資産(仮想通貨)の世界では「DYOR」が基本です。
「DYOR」とは「Do Your Own Research」の略で、「自分で調べろ」という意味です。分からないことは自分で調べることが大切で、初心者ほど「分からないことや問題点を他人に聞くのではなく、自分で調べて解決する」ことが重要とされています。
暗号資産の世界で詐欺にあいやすいのは「初心者」です。初心者はあまり意識することなく、「始めたばかりで良く分からないので教えて下さい」とネットに書き込んでしまいがちです。詐欺師からすると「カモ」でしかありません。
暗号資産やNFTは新規ユーザーがどんどん増えている状況です。そういった初心者を騙そうとしている悪い人は残念ながら非常に多くいます。SNSなどで「分からないんで教えてください」などと発言するのは「騙してください」と言っているようなものです。
実際に自分で調べずに他人から情報を得ようとすると、詐欺案件に引っかかりやすくなります。安易に他人に情報を求めようとせず、まずは自分で調べてみましょう。今はNFT初心者が疑問に思うようなものであれば、たいていグーグル検索で答えが得られます。
NFTアートの選び方
注意点も確認したところで本題に入りましょう。最初の一歩で失敗すると「NFT面白くないな」となってしまいます。興味のあるジャンルに入るときには第一印象が非常に大切です。
ここでは「最初の一歩で失敗しない」ためのコツを解説します。
「何のために買うのか」をはっきりさせよう
NFTアートを買うことには単なる「アートの保有」以上の意味合いがあります。NFTにどのような価値を見出しているのかを考えて「何のために買うのか」をはっきりさせると、買うべきNFTが見えてきます。NFTが持っている価値には以下のようなものがあります。
NFTの価値
- ブランド商品として持つ
- SNSなどのアイコンとして活用する
- コミュニティに入って運営者や仲間とつながる
- 売却して利益を得る
高額なNFTは今や「ブランド品」と同等の価値があります。高いNFTをSNSにアップすれば「自分はこれだけのものを持っているぞ」とアピールすることができます。ロレックスの時計やフェラーリを持っているようなイメージです。憧れのブランド品を持っていれば自信につながります。自分の価値を具体的なもので示せるのがブランド品の価値です。高額NFTには「見栄を張る」ためのアイテムという価値があります。
また、SNSのアイコンとして活用するという方法にも価値が見いだせます。Twitterでは「NFTアイコン」という設定が可能になったことで、さらに大きな意味を持つようになりました。アイコンをNFTにすることで差別化もできますし、他のユーザーから「NFTに関心がある人」として認識してもらえ、同じく関心を持つ人が集まりやすくなります。
さらに、NFTを持つことで、そのコミュニティに入って運営者や仲間とつながることができます。有力なコミュニティに入っていれば、さらにコレクションを充実させることができたり、他のNFTコレクションの情報が入手できたりします。実際にはこの活用方法がオススメで、まずは有力なコミュニティに入る「通行手形」として最初のNFTを買うと「NFTの楽しさ」が分かります。
「BOSO TOKYO」は熱いファンコミュニティを形成しているコレクションのひとつで、DiscordはNFTホルダーのみに公開されています。
引用元:OpenSea
NFTの価値を完全な投資と考えて、最初から「売却」を念頭に置くのもひとつの方法です。投資として考えるなら、「ギブアウェイ」や「ホワイトリスト」などを狙ってみましょう。少額で大きな利益を得られるチャンスが生まれます。ギブアウェイやホワイトリストについては後述します。
プロジェクトの中身をチェックしてみよう
NFTアートへの投資には、「アーティストやプロジェクトを応援する」という意味合いもあります。
NFTアートの作品だけ見て「良い」「悪い」が直感的に分かるという人も少ないでしょう。それなら、NFTのプロジェクトの内容やアーティストのTwitterをチェックしてみて、「良い人だな」「良い企画だな」と思ったNFTを購入してみましょう。
NFTプロジェクトやアーティストのウェブサイトやTwitterなどをチェックする姿勢はNFTを買ううえで非常に大切な行動で、これ抜きでNFTを購入するのはオススメできません。ぜひ1回はしっかりと「何者なのか」「どういうプロジェクトなのか」を調べましょう。ここでは特徴的なプロジェクトやアーティストなどをいくつか挙げます。
アニメ制作を目標としているプロジェクトには以下のようなものがあります。
- 新星ギャルバース
- META IDOL
- ANIM.JP
日本人の有名アーティストには以下のような人たちがいます。
- Zombie Zoo Keeper
- せきぐちあいみ
- さいとうなおき
- 村上隆
有力なNFT情報をTwitterで発信している人には以下のような人たちがいます。
- AILEE
- Zeneca_33
- 仮想筋肉
- メタキャベツ
- miin
TwitterやDiscordを駆使して調べてみましょう。そのうちに「これだ」と思えるNFTに出会えます。
チームやコミュニティの質を見極めよう
NFTの購入によってホルダー同士のコミュニティに入るというのも、NFTを買うことの大きな価値のひとつです。実際には、この方法が最もNFTに詳しくなりやすく、有力な情報を入手する方法としても有効です。
たとえば、「Bored Ape Yacht Club(BAYC)」のコミュニティには1万人程度が参加して、メンバー限定のDiscordやオンラインサロンがあります。ただし、BAYCは作品が非常に高額であるため、初心者が手を出せるものではありません。ただ、BAYCの手法はNFTコミュニティのお手本のようなものとなっているため、webサイトをブックマークしておくと勉強になります。
実はNFTのコレクターの多くが、「NFTを選ぶ基準」の最重要なものとして「チーム」「コミュニティ」を挙げています。
先程挙げた有力情報の発信者である「Zeneca_33」氏はNFTを買ううえで重視するものとして以下のように考えているとブログで語っています。
引用元:Zeneca_33
驚くべきことに、「アートが一番下」にランクされています。重視する第1位は「チーム」で、第2位は「コミュニティ」です。
プロジェクトを評価するのに重視するのはチームのウェブサイトで、そこにチームメンバーについても言及があるかどうか見てみるのは有効な方法です。メンバーがTwitterのアカウントを持っているなら、それを見てみましょう。「どういう人がどういう意図でNFTプロジェクトを運営しているのか」が分かります。
「プロジェクトを支える人たちがどう行動しているのか」「今まで何をしてきたのか」「プロジェクトの成功事例があるのか」などが分かるようなNFTプロジェクトなら信頼がおけます。プロジェクトに対する情熱を持って運営しているなら、価値あるNFTと判断できます。
現在、NFTの価値の大部分は「コミュニティ」から生まれます。「数は力」です。力のあるネットワークは「前に進んでいく駆動力」を持っています。つまり、停滞することなくプロジェクトが進むことが期待できます。
NFTに興味があって調べていくうちに、「このNFT良さそうだ」とピンとくるものが出てきます。そのとき、「プロジェクト」「コミュニティ」を調べてみましょう。共感できるものから購入していけば、徐々にNFTの面白さや楽しさが分かってきます。
「人に投資する」という感覚が大切
もっと大げさに言うと、NFTへの投資は「人への投資」です。NFTにお金を出すというより、人へお金を出すという感覚です。「人を信じる」というのはリアルな商売でも同じです。「この人が売っているものなら信頼しよう」と思って物品を購入することは日常的にいくらでも経験していることです。NFTも同じと考えてみましょう。
NFTのプロジェクトを運営しているチームのウェブサイトをのぞいてみたら、「いったい誰が運営しているのか分からない」「TwitterもないしDiscordもやってない」「アーティストが今まで何をしてきたのか分からない」という状態だったらどうでしょうか。信頼が置けるとは言い難いでしょう。
引用元:OpenSea
たとえば、キャラクターNFT「Isekai Battle」は人気NFTコレクション「異世界アニメキャラクターズ」から派生したゲームコラボプロジェクトで、さらに言うと「オタクコイン協会」という大きなプロジェクトの一環です。このようなNFTなら「買う価値」も見いだせるのではないでしょうか。
引用元:OpenSea
NITROID RESISTANCEというコレクションは、イラストレーターの「nanochan」氏が運営しています。nanochan氏はインスタグラムやティックトックで知られた人で、ブログサイト「note」でNITROIDシリーズのコンセプトやロードマップを発表しています。
「Isekai Battle」や「NITROID RESISTANCE」がオススメというわけではありません。NFTを見るだけでなくプロジェクトやクリエイターについて調べて、「この人なら信頼できる」「このプロジェクトなら応援したい」と思えるものを見つけていくことが重要なのです。
投資に役立つ知識
「NFTの投資で儲けたい」と考える人もいるでしょう。確かにいくつかの手法があり、利益を出すことは可能です。とはいっても、慣れも必要ですし、カンやセンスも大切です。結局、投資は「その人に向いているもの」に取り組むべきで、NFT投資についても「向き・不向き」はあります。ダメなら撤退するという勇気も必要です。
NFT投資のメリットは「あまり高額の資金を用意しなくても良い」という点で、さらに「少額で買ったNFTが大化けして数倍・数十倍にもなる」可能性がある点も魅力です。
ここでは、NFT投資の手法をいくつか紹介します。
ホワイトリスト狙い
NFTの業界には「ホワイトリスト(WL)」という言葉があります。暗号資産(仮想通貨)にも同じ言葉がありますが、NFTでは多少違う意味合いで使われます。
NFT業界で言う「ホワイトリスト」は、「プレセールに参加できる権利」のことです。新作NFTは基本的に以下の流れで発表されます。
- プレセール(WLセール)
- パブリックセール(一般枠)
- 二次流通
WLセールは最も安く購入できる手段です。たとえば「WLでは0.03ETHでパブリックセールでは0.05ETH、二次流通で0.1ETHに上がる」などは良く見られる動きです。
そのため、信頼できるプロジェクトであって将来性があるNFTコレクションなら、WLで安く購入できたら高い確率で利益を出せます。
WL枠を得るには、たとえばTwitterでフォロワーが多く「宣伝できます」などと売り込みするという方法があります。また、逆に「日頃から宣伝や情報を流しているインフルエンサー」に日頃からリアクションしておくことも効果があります。
また、WL枠を配っているコミュニティというのもあります。コミュニティのためにプロジェクトの運営者がWL枠を用意してくれます。これもTwitterをしつこくチェックして「WL枠を得られるコミュニティ」を見つけてDiscordなどに参加しましょう。
ギブアウェイ狙い
多少の手間と時間がかかりますが、「ギブアウェイ」に応募するという方法もあります。ギブアウェイというのは、たとえば新規プロジェクトが開始記念として「抽選で2名にNFTをあげます!」と募集をかけるものです。このほか、インフルエンサーの誰かがプロジェクトからの支援を受けてギブアウェイを出すこともあります。
日頃からリサーチし、「#Giveaway」で検索すると多くのギブアウェイ企画を見つけることができます。
引用元:Twitter
「META KAWAII」というNFTプロジェクトのギブアウェイツイートです。条件として4つが挙げられています。
- このツイートを「いいね」「リツイート」すること
- 指定の3名をフォローすること
- Discordのコミュニティに入ること
- 3人の友達のタグをリプ欄に貼り付けること
ギブアウェイ企画はおおよそ上記のような条件を出します。ギブアウェイは基本的に無料、またはWL枠の獲得となります。無料でNFTは購入できますが、「ガス代」はかかりますので注意しましょう。
有望なNFTのコミュニティに入る
「NFTといっても何から買ったらいいのか分からない」という人にも、「投資としてNFTを買いたい」という人にも、共通してオススメの方法は「有望なNFTコミュニティに入る」ことです。
将来性のある大規模なNFTプロジェクトや、すでに有名で多くのインフルエンサーが買っているNFTなどになります。たとえば、1sec社が手がける「AIR SMOKE ZERO」というNFTスニーカーのホルダーには同社の別のNFTプロジェクト「Meta Samurai」のWL枠の権利が与えられました。
このような事例は非常に多く、大型のプロジェクトの場合にはホルダーに対して「リワード」として他のプロジェクトのWL枠やエアドロップなどが与えられるという事例は枚挙にいとまがありません。
世界で最も有名なNFTプロジェクトのひとつであるBAYCは、NFTホルダーで作るコミュニティに参加している人向けに「新しいプロジェクトへのファーストパス」を配っています。BAYCのNFTを所有していると、金銭的な特典が得られます。
BAYCはあまりに高額ですが、日本でもアメリカでもコミュニティが活発なプロジェクトには「ホルダーへのリワード」が与えられることが多くあります。
プロジェクトや運営のポテンシャルなどを良く調べる必要がありますが、いったん成功すればNFTで儲けることもでき、楽しいNFTライフが送れます。
まとめ
「NFTアートって何から買ったらいいのか分からない」という人向けに必要なマインドなどを書いてきました。
最後にこの記事をまとめます。
- NFTアート市場は伸びている
- 少額で始められるメリットがある
- ある程度の審美眼が必要
- 重視するのはプロジェクトのチームやアーティスト本人である
- 「アート投資」というより「人への投資」と考えよう
- 投資では「ホワイトリスト」「ギブアウェイ」を覚えておこう
- 投資の点でもコレクションの面でも「有望なプロジェクト」を見極めるのが重要
NFTアートを趣味として購入するケースでも、投資として購入するケースでも「タイミング」が大事です。買いどきを逃さずしっかり買いましょう。