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NFTステーキングとは?仕組みやメリット・デメリットなどをわかりやすく解説

解説系記事

ここ最近では、海外取引所を中心に暗号資産(仮想通貨)のステーキングサービスが提供されており、安定的な収益を得られるとして多くのユーザーに利用されています。

また、2022年9月中旬にはイーサリアム(Ethereum)がPoWからPoSへと移行する「The Merge(ザ・マージ)」と呼ばれるアップデートを控えており、より一層ステーキングに関する注目が集まっていると言えるでしょう。

しかし、プロジェクトによっては暗号資産だけでなくNFTのステーキングサービスを提供しているものもあり、プラットフォームにロックをすることで様々な特典を獲得することが可能です。

この記事では、NFTステーキングの特徴や仕組み、またNFTステーキングを利用できるプロジェクトをいくつかご紹介していくので、興味のある方はぜひ最後までご覧ください。

NFTステーキングとは?概要・特徴や仕組みについて徹底解説

まずは、NFTステーキングの概要や特徴、その仕組みについて詳しく解説していきます。

いまいちNFTをステーキングすることの意味などがわからない方は、ぜひチェックしてみてください。

NFTをプラットフォームにロックすることで報酬を得られる仕組みのこと

NFTステーキングとは、自分が保有しているNFTをプラットフォームにロックすることで、その見返りとして報酬を得られる仕組みのことです。

もともとの英語であるstakeとは、日本語で「賭ける、提供する、差し出す」といった意味となっています。

イメージとしては、UniswapなどAMM(自動マーケットメーカー)形式の分散型取引所で利用できるイールドファーミング(流動性マイニング)を想像するとわかりやすいでしょう。

イールドファーミングでは、2種類以上の暗号資産をプラットフォームに預け入れることで報酬を獲得できますが、NFTステーキングでは暗号資産の代わりにNFTを提供すると考えれば問題ありません。

NFTのステーキング期間はプラットフォームやプロジェクトによって違う

NFTをステーキングする期間ですが、これはプロジェクトやプラットフォームによっても異なっています。

中には、一度NFTをステーキングすると一定期間ロックされ、unstake(引き出すこと)することができなくなるプラットフォームもあります。

しかし、ほとんどのプロジェクトでは基本的にロック期間はなく、いつでもステーキングを解除できるケースが一般的と言えるでしょう。

獲得できる報酬に関してもプロジェクトによって大きく異なる

ユーザー側にとってNFTステーキングをする最も大きなインセンティブとしては、安定した報酬を獲得できることです。

しかし、ステーキングの報酬内容に関してもプロジェクトによって異なっており、獲得できる年間利率(APY)も大きく違います。

また、ステーキング報酬として暗号資産を獲得できるプロジェクトもあれば、別のNFTなどがエアドロップされるケースもあるため、報酬については各プロジェクトのホワイトペーパーなどを確認する必要があるでしょう。

NFTステーキングをするメリット・デメリット

ここでは、NFTステーキングをするメリット・デメリットについてご紹介していきます。

プロジェクト目線、ユーザー目線でのメリット・デメリットを解説していくので、NFTステーキングへの理解を深めるためにも詳しく確認していきましょう。

【メリット】NFTの売り圧を下げることができる

これはプロジェクト側目線のメリットになりますが、NFTのステーキングサービスを提供することで売り圧を減少させることができます。

NFTは暗号資産に比べるとまだ利回りを獲得できる手段が少ないため、将来が有望なプロジェクトでない限り長期で保有するメリットが少ない状況とも言えます。

しかし、NFTステーキングによって暗号資産や追加のNFTなど、何かしらの利回りを得られる状況であれば、ユーザーにとってもNFTを長期保有するインセンティブとなるでしょう。

また、NFTがプラットフォームにロックされることで市場に流通する数量も減少するので、需要よりも供給量が少ない状況が発生し、フロアプライスの維持・上昇を期待することができます。

【デメリット】ステーキング期間中にNFTの価格が下落することがある

NFTステーキングのデメリットとしては、ステーキング期間中に価格が大きく下落する可能性があることです。

先ほども解説したように、NFTステーキングを提供することでフロアプライスが維持されやすくはなりますが、もちろん全てのNFT保有者がステーキングを行うとは限りません。

また、長期保有ではなく短期売買で利益を狙う投資家も一定数は存在しているので、ステーキング期間中に価格が下落してしまうリスクを避けることはできないでしょう。

さらに暗号資産市場が大きな下落相場に突入した場合には、暗号資産とともにNFTが投げ売りされてしまい、価格が暴落するケースも少なくありません。

NFTステーキングができるNFTプロジェクトをいくつかご紹介

記事の最後に、NFTのステーキングサービスを提供しているプロジェクトをいくつかご紹介していきます。

それぞれのプロジェクトのNFTステーキングの内容も解説していくので、実際にどのような報酬を獲得できるのか気になる方は詳しく確認していきましょう。

Moonbirds(ムーンバード)

Moonbirds(ムーンバード)とは、2022年4月にリリースされたフクロウをモチーフにして作られているNFTコレクションです。

プロジェクトを運営しているのは、様々なBlue chip NFTをコレクションしているコミュニティ「PROOF Collective」となっており、リリースから数日で約2億700万ドル(約260億円)という売り上げを記録し、短期間で業界屈指のコレクションにまで成長しました。

そんなMoonbirdsでは、保有しているNFTをステーキングできるNesting(ネスティング)という独自のサービスを提供しています。

まだ詳細は発表されていませんが、報酬としてはオリジナルグッズやエアドロップ、オフラインでのイベントの参加券の配布などを予定しているとのことです。

また、Nestingしている期間が長ければ長いほど「tier levels」というものがアップし、より多くの特典を獲得できるとされています。

BŌSŌ TOKYO(暴走東京)

BŌSŌ TOKYO(暴走東京)とは、2022年8月に正式に販売が開始された日本発のNFTプロジェクトです。

このプロジェクトの最大の特徴は、ガンダムやエヴァンゲリオン、マクロスなどのイラストを手がけてきた天神英貴氏をはじめ、運営陣が非常に豪華なことが挙げられます。

そんなBŌSŌ TOKYOでは、Revving(レヴィング)という独自のNFTステーキングサービスを提供しており、その報酬として3DデザインNFTや、天神英貴氏が描いたアートワークNFTを獲得することができます。

今後、NFTステーキングをしている方には追加のNFTが配布されることも予想できるので、ユーザーが長期的な目線でNFTを保有できる環境を提供していると言えるでしょう。

The Mars(ザ・マーズ)

The Mars(ザ・マーズ)とは、2021年にローンチした韓国発のメタバースおよびNFTプロジェクトです。

独自トークンであるMRSTを無料でマイニングできるスマホアプリをリリースしており、2021年の年末頃には日本でも大きな話題となりました。

そんなThe Marsでも「brizzi」という独自のNFTマーケットプレイスでNFTをステーキングできるサービスを提供しており、報酬としてBRZZというトークンを獲得することができます。

BRZZはまだ暗号資産取引所に上場していませんが、2022年8月現在は最大265.63%ものAPY(年間金利)が提供されています。

NFTステーキングの仕組みやメリット・デメリットまとめ

今回の記事では、NFTをプラットフォームなどにロックすることで報酬を得られる、NFTステーキングの特徴や仕組みなどを解説してきました。

ご紹介してきたように、NFTステーキングを利用することで比較的安定した報酬を得ることができるため、ユーザーにとって長期目線でNFTを保有するインセンティブとなります。

また、プロジェクト側としてもフロアプライスの維持や、長期的にプロジェクトに関わってくれるユーザーを確保できるなど、両者にとってメリットの多い仕組みと言えるでしょう。

まだまだNFTステーキングができるプロジェクトの数は少ないですが、今後NFTを購入する際の一つの材料として、ステーキングサービスの有無も事前にチェックしてみてはいかがでしょうか?

GM

gm

2017年から仮想通貨投資を開始し、2020年から本格的にweb3.0の世界に参入。現在はフリーランスとして暗号資産やブロックチェーン、NFT、DAOなどweb3.0に関する記事を執筆。NFT HACKでは「初心者にもわかりやすく」をモットーに、読者の方々に有益となる記事の作成を行なっている。
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