NFTが世間に知られるとともに、GameFi、ブロックチェーンゲーム(BCG)、NFTゲームと呼ばれるジャンルのゲームが次第にその存在が認知され始めました。
上記の呼称それぞれが示す内容に若干の差異はありますが、いずれも「ゲームで遊んで暗号資産(仮想通貨)を稼ぐ」、いわゆる「Play to Earn」の要素を備えたゲームを指している点は共通しています。
GameFiは革新的な手法であるものの、コンテンツとして提供しているものはあくまでゲームです。
この記事では、GameFiを通じて貧困や障害者支援などの課題解決に貢献しているプラットフォームである「PlayMining」について解説します。
ゲームが世の中に貢献する新しい形を提示しているPlayMiningの取り組みについて、ぜひ理解を深めてください。
この記事の構成
PlayMiningとは?
引用元:Digital Entertainment Asset
PlayMiningは、Digital Entertainment Asset(DEA)社が運営しているGameFiプラットフォームです。
すでに複数のゲームがPlayMining上でリリースされており、プレイヤーは実際にゲームをプレイして暗号資産を獲得する体験ができます。
まずはプラットフォームを運営しているDEA社、プラットフォームそのものであるPlayMining、そしてゲーム内で使用されるトークン「DEAPcoin(DEP)」について、それぞれの特徴を解説します。
DEA社について
DEA社はシンガポールに拠点を置き、グローバルでGameFiプラットフォームを展開している企業です。
創業者は吉田直人氏、山田耕三氏の2名の日本人です。
2人ともDEA社を立ち上げる以前から、長くエンタメ事業に関わってきた経歴を持っています。
DEA社は、ブロックチェーン技術を活用することで新しい経済・文化を創造することを目標としています。
提供しているサービス内容は大きく以下の3つに分けられます。
- PlayMining
- PlayMining NFT
- DEAPcoin
PlayMiningは、ゲームや漫画を楽しむことで報酬がもらえるプラットフォームです。
プラットフォームのゲーム内で用いるアイテムNFTの購入や販売は、PlayMining NFTで行うことができます。
NFTの売買にはDEAPcoin(DEP)が用いられます。DEAPcoinは各種ゲームで獲得できる暗号資産としても扱われている、PlayMiningのユーティリティトークンです。
PlayMiningについて
引用元:Digital Entertainment Asset
PlayMiningは、Play to Earn(遊んで稼ぐ)が実現可能なトークンエコノミーを提供するGameFiプラットフォームです。
ユーザー数は全世界100カ国ですでに240万人(2022年5月時点)を超えています。
Play to Earnで有名なゲームにはAxie Infinity(アクシー・インフィニティ)があります。
Axie Infinityがゲーム内で獲得できるトークン「SLP」を配布したのは2020年7月です。
一方、PlayMiningがサービスを開始したのは2020年5月となっています。
わずか2ヶ月の差ではあるものの、PlayMiningは世界的に有名なゲームであるAxie Infinityに先駆けて、ゲームプレイの報酬としてトークンを配布した実績があります。
DEAPCoinについて
DEAPcoinは、PlayMiningを中心に形成される新しい経済圏で流通している暗号資産です。
ゲームプレイヤーに対する報酬の支払い以外にも多様な用途があります。
ゲームに使われるアイテムのデザインを担当したクリエイターへの報酬や、経済圏の中で発生する各種手数料の支払いに加え、DEA社が提供するDeFiサービスなど、非常に幅広く活用されています。
PlayMiningの活用事例
引用元:PlayMining
海外に比べると、日本ではまだGameFiはそれほど浸透していません。
そのため、GameFiについて語られるときは「ゲームで遊んで稼げる」側面ばかりがクローズアップされがちです。
しかし、世界ではすでにGameFiが社会問題の解決に大きな貢献を果たしています。
ここからは、実際にPlayMiningがGameFiプラットフォームとして様々な社会問題の解決に活用されている事例について紹介します。
貧困問題の解決
PlayMiningが問題解決に貢献している具体例の1つに、貧困地域での経済支援があります。
PlayMiningが提供するゲームを実際にプレイすることで収入を得て、生計を立てている事例がフィリピンなどですでに見られます。
フィリピンの平均年収は、日本円に換算すると約48万円程度と言われています。
低所得ゆえに十分な教育や医療を受けられなかったり、食料品を始めとする生活に最低限必要な物資さえ購入できないといった問題が生じています。
こういった経済的に深刻な貧困状態が前提としてある中で、PlayMiningのゲームをプレイして得た収入のおかげで生活が豊かになったという声が、DEA社には多数寄せられています。
スカラーシップ制度の提供
上記のような貧困問題の解決が実現できている背景には、スカラーシップと呼ばれる制度があります。
一般的にPlay to Earnが実現可能なゲームをプレイするときには、ゲーム内で用いるアイテムとしてNFTを事前に購入する必要がある場合がほとんどです。
つまり、ゲームで遊んでお金を稼ぐためには、まず初期投資としてNFTを購入するだけの資金を用意しなければなりません。
ところがフィリピンの一般的な家庭の経済状況では、そもそもNFTを購入するだけの金銭的余裕がない場合がほとんどです。
そこで利用されているのがスカラーシップ制度です。
スカラーシップ制度は、より所得水準の高い国のプレイヤーが購入したNFTを資金のないプレイヤーに貸し出すことによって、自分でNFTを購入することができないプレイヤーもゲームに参加できるシステムです。
これは、NFTを介して雇用が発生しているとも言えます。
国内では十分な収入を得られる労働環境がない中、海外のプレイヤー(あるいは投資家)が雇用主としてNFTを貸し出すことで、新しい仕事が生まれていると考えられるためです。
このスカラーシップ制度こそが、PlayMiningのゲームを通じて貧困問題を解決するための基盤になっています。
障害者の就労支援への活用
貧困問題だけではなく、PlayMiningは障害者支援にも活用されています。
ブロックチェーンやNFTを活用することで、障害者の就労支援の新しい形を提供しているWAVE3という日本企業があります。
WAVE3ではPlayMiningで遊べるゲームの1つ「JobTribes」を、自社の施設を利用している障害者がプレイできる環境を整えることで、障害者自らがゲームをプレイし報酬を獲得できる仕組みを実現しています。
障害者就労の形態には様々な種類がある中、WAVE3が提供している施設を利用する障害者のほとんどが「何らかの理由により、一般企業で雇用契約を結んで働くことが難しい」という人たちです。
一方、雇用契約がない形態で就労している障害者が取り組める仕事の内容は、書類を封入したり、小物を袋詰めするなど、非常に簡単な作業であることが多くなっています。
その中でWAVE3が運営する施設では、PlayMiningが提供しているゲームを導入することで、障害者が収入を得られる選択肢を増やすことに取り組んでいます。
PlayMiningの今後の展望まとめ
PlayMiningは、すでに全世界でプレイされている大規模なGameFiプラットフォームです。
その価値は単に「ゲームで遊んで暗号資産が稼げること」に留まりません。
海外では所得水準が低い国における貧困支援や雇用創出の手段として、そして国内では障害者就労支援の新たな選択肢としてすでに幅広く利用されています。
ゲームで世界を良くすることを目指して展開されているPlayMiningの今後の動きは、引き続き要注目です。
興味が湧いた方は、ぜひPlayMiningで提供されているゲームをご自身でも体験してみてください。