スポーツ専用チャンネルで有名なDAZNが、ミクシィと共同でNFTマーケットプレイスである「DAZN MOMENTS(β版)」のサービスを開始しました。
DAZN MOMENTSとはどのようなサービスなのか、その特徴を紹介していきます。
この記事の構成
DAZN MOMENTSとは
DAZN MOMENTSとは、DAZNと株式会社ミクシィが共同で手がけたスポーツ特化型のNFTマーケットプレイスです。
その概要などを紹介していきます。
DAZN MOMENTSの概要
スポーツにおけるスーパープレーやメモリアルシーンの瞬間を、シリアルナンバー付きのNFTにして提供するマーケットプレイスです。
自分の好きなスポーツや選手の動画を集めたNFTはブロックチェーンに保存され、半永久的に残ります。
β版としてコンテンツの収集と1次販売でサービスを開始し、販売方式は募集期間内での応募方式を採用しています。
今後は段階的にユーザー同士でコンテンツを売買できるセカンダリーマーケット開設のほか、コミュニティとして集まり、ユーザー同士でコミュニケーションが取ることができるサービス展開も予定しています。
開発・運営体制
DAZN MOMENTSの開発・運営体制は以下の通りです。
- DAZN:コンテンツマネジメントやマーケティング
- ミクシィ:サービス開発・運用
使用ブロックチェーン
ミクシィが提携しているDapper Labs社が運営しているマーケットプレイス「NBA Top Shot」で使用している「Flow」チェーンで開発・運用しています。
サービス開始日と提供内容
2022年3月24日からサービスを開始しており、第一弾は明治安田生命Jリーグのコレクションとして「DAZN J.LEAGUE MOMENTS」の発売が開始されました。
このコレクションの中に「2021.J.LEAGUE BEST GOALS」というコンテンツが提供され、30秒前後の試合映像の他、ゴールやドリブルシーンなど、試合映像から切り取られたものが含まれています。
「DAZN J.LEAGUE MOMENTS」では下記のレアリティが設定されています。
- LEGEND:29,800円
- SUPER RARE:9,800円
- RARE:2,480円
- COMMON:480円
第一弾で販売された内容は以下の通りです。
(引用元:https://daznmoments.com/news/news-20220324-01)
その後は「2022明治安田生命J1リーグ」の第1節から第12節までの抽選が行われました。
その他「2022 Young Stars J1 League」という若手のJリーグスター選手をピックアップしたコレクションも始まり、8月19日から第2弾の販売が開始されています。
これは4個のNFTがセットになって販売されていますが、そのセットにもレアリティが設定されています。
販売されているコレクションの一部を紹介します。
下記は横浜F・マリノスの宮市 亮選手のゴールシーンですが、その他スコア表示、チームロゴなども含まれており、レアリティは「LEGEND」に設定されています。
(引用元:https://daznmoments.com/jleague/moments/01880cb1-2ba7-4246-82c2-33a1fc5da300)
「2022 Young Stars J1 League」の販売内容は以下の通りです。
(引用元:https://daznmoments.com/news/news-20220816-01)
購入方法
NFTコンテンツの購入にはミクシィが提供する、「MIXI M」(詳細は後述)のアカウント登録が必要になります。
また購入する際の通貨はMIXI Mで使用する通貨「MIXI Cash」で決済をしますので、予めクレジットカードや銀行口座にてチャージしておく必要があります。
DAZON MOMENTS公式サイトで、「SHOP」をクリックします。
SHOPの中で欲しいコンテンツをクリックして表示させます。
コンテンツページが表示されると、申込受付期間や、コンテンツ内容の詳細が記載されているので間違いなければ「抽選購入に申し込む」をクリックして、抽選結果を待ちます。
また、抽選終了までのカウントダウンが表示されているので、他のコンテンツなどと比較する時間も確保でき、とても便利です。
各コンテンツは発行数が決まっているので、応募者数が発行数を超えた場合は抽選にて当選者が決まります。
当選したユーザーに、シリアルナンバーがランダムに振り当てられたコンテンツがメールで通知されます。
その際、キャンセルを選択することもできますので、届いたメールに購入、もしくはキャンセルのどちらかを返信します。
今後の予定(セカンダリーマーケットの開設)
現在は1次販売のみですが、2022年秋にユーザー間で販売ができるセカンダリーマーケットプレイス(2次販売市場)が開始予定となっています。
セカンダリーマーケットでの売上金は、自分のMIXI MのウォレットへMIXI CASHでのチャージで保管されますが、日本円での出金も可能になります。
また、セカンダリーマーケットのリリース開始までにイベントなども開催される予定です。
ミクシィのブロックチェーン事業・NFTへの取り組み状況
ここからは、DAZNと提携したミクシィのNFT事業などへの取り組みについて紹介します。
ミクシィは当初「モンスターストライク」などの自社のIPコンテンツを活用したNFT事業への参入を模索していました。
しかし、Dapper LabsによるNBA Top Shotの存在が今のNFT事業への進出を決定的にしました。
NBA Top Shotの売上がサービス開始から1年あまりで約8億ドル(約920億円)を超え、スポーツエンタメ業界における大成功を目の当たりにすると、スポーツ領域でのNFT事業への確信を持ち、2021年11月にDapper Labsとの業務提携を結ぶに至りました。(引用元:https://www.coindeskjapan.com/146556/)
また、NFT事業を拡大する上で、決済をスムーズに行えるツールであるウォレットの開発が欠かせないことから、「MIXI M」のサービスも開始しました。
MIXI Mは単なる決済サービスだけでなく、MIXI MのログインIDで連携する他サービスへも一括ログインができるID管理や個人データやウォレット残高など管理できるアセット機能も備えています。
(引用元:https://m.mixi.com/about/)
現在使用できる通貨はMIXI内通貨である「MIXI CASH」のみですが、暗号資産の取り使いも検討しており、2021年9月には国内暗号資産取引所である「bitbank」と資本業務提携契約を締結しています。
(引用元:https://www.coindeskjapan.com/146556/)
DAZN MOMENTS誕生と今後の展望
ミクシィのNFT事業への参入は先述したように「NBA Top Shot」の存在が影響しています。
NBA Top Shotの日本版のようなサービスを実現するという目標ができ出来ると、サッカーや野球、ボクシングなどの他、モータースポーツまで含めた、あらゆるジャンルのスポーツコンテンツを配信しているDAZN社がパートナー先として浮上し提携が決まりました。
また、NBA Top Shotが「NFT」や「ブロックチェーン」などの専門用語を前面に出さず、わかりやすいUI(ユーザーインターフェース)にしたことが成功要因の一つと見ており、DAZN MOMENTSもわかりやすくて使いやすいサイト構築を実現しています。
先述した通り、まずはNFTコンテンツの収集をメインとして開始し、段階的にユーザー同士での販売ができるセカンダリーマーケットの構築や、コミュニケーションを楽しめるサービスなども検討しています。
また、現在はサッカーのみのコンテンツですが、様々なジャンルのスポーツも追加していく予定です。
まとめ
DAZN MOMENTSは既にたくさんのコンテンツが用意され、全てが販売されています。
安価のものも多く、購入方法もとても簡単なのでNFTや暗号資産などがわからない方でも購入しやすいサイトになっています。
そして何よりコンテンツが素晴らしいです。
好きな選手の貴重なゴールシーンなどがいつでも見れるのはファンにとってはとても嬉しいサービスです。
今後、スポーツのジャンルが増えるなどのアップデートにも期待したいです。