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Satoshi Island(サトシアイランド)とは?本物の島をNFTで購入できるクリプト都市計画を徹底解説

解説系記事

現在の暗号資産(仮想通貨)市場では、様々なメタバースプロジェクトがローンチしており、中には非常に高額な価格帯でメタバース上の土地が売買されているプロジェクトもあります。

しかし、2016年からスタートしているSatoshi Island(サトシアイランド)は実在する島の土地をNFTで購入できるなど、これまでとは一線を画した特徴を持つプロジェクトと言えるでしょう。

この記事では、そんなSatoshi Islandとはどういったプロジェクトなのか?という概要・特徴に加え、土地のNFTを購入するメリット・デメリットなどを徹底解説していきます。

また、Satoshi Islandのロードマップに沿って今後の展望についてもご紹介していくので、気になる方は詳しくチェックしてみてくださいね。

Satoshi Island(サトシアイランド)とはどんなプロジェクト?

まずは、Satoshi Islandとはどういった内容のプロジェクトなのか、その概要や特徴をご紹介していきます。

これまでの暗号資産業界にはなかった、現実の土地を暗号資産で購入できる都市計画(クリプト都市計画)となっているので、ぜひ詳しく確認してみてください。

バヌアツにある島の土地をNFTで購入できるクリプト都市プロジェクト

Satoshi Islandとは、太平洋諸島の一つであるバヌアツ共和国に実在する本物の島をNFTで購入できるクリプト都市プロジェクトです。

バヌアツ共和国は、フィジーとオーストラリアの間に挟まれた場所に位置している島国であり、そのうち一つの島を運営元であるSatoshi Island Holdings Limitedが買い取り、Satoshi Islandとして誕生させました。

約320万平方メートルの島を2,100個のブロック(土地区画)にしており、さらに1つのブロックが10個のNFTに分割されています。つまり、合計で21,000個の土地NFTが存在しており、10個のNFTを購入することで初めて一つの土地として利用することが可能となります。

また、この土地NFT以外にもSatoshi Islandに居住できる権利が得られる市民権NFT(Citizenship NFTs)も存在しており、合計で21,000個が発行される予定です。

この市民権NFTおよび土地NFTを購入した方は物理的な土地の所有や、住宅を建設することができるNFPT(Non-Fungible Property Tokens)という権利が与えられます。

実際、希望者はNFPTを本物のバヌアツの土地権利証に変更することができるなど、従来のNFTとは大きく異なる特徴があることはよくわかるのではないでしょうか。

あくまで独自国家ではないものの、Satoshi Islandはある程度の自治権を持って運営されるとのことなので、暗号資産に特化した小規模な国家を創り上げるプロジェクトと言えるでしょう。

バヌアツ共和国が公認しているなど国を揚げての壮大なプロジェクト

Satoshi Islandの特徴として、バヌアツ共和国からの公認を受けているプロジェクトであることも挙げられます。

これまでエルサルバドルなどビットコインを法定通貨にした国などは登場してきていますが、国を揚げて支援しているブロックチェーンのプロジェクトは現在のところSatoshi Islandしかないと言っても過言ではありません。

また、バヌアツは目立った産業が観光業しかなく、その観光業でさえもフィジーなどに大きく観光客を奪われているという現状があります。

こういった現状を改善していくためにも、新しい企業や移住者を誘致できるSatoshi Islandを全面的に支援しているという側面は確実にあると思われます。

購入したNFTの土地に住宅を建てることができる

先ほども少し触れましたが、Satoshi Islandの土地NFTを購入することで、そこに「Satoshi Island Module」という住宅を建設することが可能となります。

この「Satoshi Island Module」は、世界的に有名な建設会社であるJames Law Cybertectureによってプランニングされており、周囲の景観に影響を与えないユニークなデザインが採用されています。

また、この住宅の特徴として自由に組み合わせることができるフレキシブルな機能性となっており、下記画像のように住宅やアパートメント、オフィスを自由自在に作ることが可能です。

また、全てのモジュールにはソーラーパネルが設置されているなど環境にも良く、設置後にすぐに居住開始できるのも大きな特徴と言えるでしょう。

Satoshi Island(サトシアイランド)の中で使えるSTC(Satoshi Island Coin)という独自のトークンを発行

Satoshi Islandの最後の特徴として、島の中で使えるSTC(Satoshi Island Coin)という独自トークンを発行することが挙げられます。

まだ詳細は不明ですが、STCトークンは島での日々の生活などで使用できるとされており、ビットコインを模倣して発行上限が2,100万枚に設定されているようです。

もし、Satoshi Islandに多くの方が移住するようになると大きく需要が増えることが予想されるため、発行上限枚数から考えても価格が上昇する可能性も考えられるでしょう。

2022年8月21日現在、STCトークンは大手海外取引所であるOKXやBitgetなどで上場する予定とのことです。

Satoshi Island(サトシアイランド)を購入するメリット

非常に特徴的なプロジェクトのSatoshi Islandですが、NFTの土地を購入することで具体的にどういったメリットがあるのかわからない方もいるのではないでしょうか。

ここでは、Satoshi Islandに参加する税制的なメリットを中心にご紹介していきます。

バヌアツ共和国には暗号資産の利益に対する税金が一切ない

Satoshi Islandの土地NFTを購入する最大のメリットは、やはり暗号資産の利益に対する税金を節税できることです。

Satoshi Islandが位置するバヌアツ共和国は、世界で最も暗号資産の税制に優しい国の一つと言われており、キャピタルゲインやインカムゲイン、所得税に対して一切課税されません。

すでに暗号資産で大きな含み益を抱えている方や、毎年トレードで大きな利益を得ている投資家にとっては、土地NFTを購入するインセンティブが非常に大きいと言えるでしょう。

法人の所在地をSatoshi Island(サトシアイランド)に登記できる

Satoshi Islandのプロジェクトに参加してメリットを得られるのは、個人投資家だけではありません。

バヌアツ共和国では、個人だけでなく法人の暗号資産の利益に対しても無税にしており、暗号資産の保有・投資をしている法人にとってもプロジェクトに参加するメリットが大きいと言えます。

土地NFTを購入して法人の所在地をSatoshi Islandに登記することで、大きな節税対策ができることは間違いないでしょう。

Satoshi Island(サトシアイランド)を購入するデメリット・注意点

ここまで解説したように、主に税制面でのメリットが多いSatoshi Islandですが、デメリットも存在しています。

ここでは、現在考えられるSatoshi Islandのデメリットをいくつか確認していきましょう。

バヌアツ共和国は自然災害が多く、被害を受ける可能性も否めない

Satoshi Islandのプロジェクトに参加するデメリットとしてまず考えられるのが、自然災害です。

あまり知られていませんが、Satoshi Islandがあるバヌアツ共和国は世界で最も自然災害に対して脆弱な国とされており、2018年に国連大学が発表した「世界リスク指標(World Risk Index 2018)」においても171カ国のうち1位に選ばれています。

実際、2015年に発生した大型サイクロンの「サイクロン・パム」や、2018年に噴火したマナロ火山などによって甚大な被害が起きており、数多くの死者や負傷者を出しています。

もちろん必ず被害に遭うとは限りませんが、少なくともこういった自然災害のリスクがあることは把握しておくべきでしょう。

海面の水位が上昇することで島が沈む危険性がある

Satoshi Islandのデメリット・注意点として、火山の噴火やサイクロンなどの自然災害以外にも海面上昇のリスクがあります。

バヌアツ共和国をはじめとした太平洋諸島では、地球温暖化による海面上昇の問題が常に議論されており、ツバルなど将来的に国土が沈んでしまうと懸念されている国も存在しています。

2021年12月8日、太平洋諸島で発生した洪水も海面上昇の影響によるものとされており、バヌアツの一部も被害を受けたとの報道がされました。

太平洋諸島で8日、嵐と高潮により広範囲で発生した洪水の後片付けが行われた。洪水は気候変動による海面上昇が影響しているとされる。

マーシャル諸島、ソロモン諸島、ミクロネシア連邦で洪水が発生した他、バヌアツの遠隔地も被害を受けた。

引用元:太平洋諸島で洪水 海面上昇の影響か

ツバルなどと比較すると緊急性は低いかもしれませんが、Satoshi Islandの土地を長期的に保有することを考えると、将来的には海面上昇によって島そのものが沈んでしまうリスクがあることは否定することはできないでしょう。

Satoshi Island(サトシアイランド)の今後の予定・展開

記事の最後に、Satoshi Islandの今後の動向についてご紹介していきます。

Satoshi Island公式サイトに記載されているロードマップに沿ってご紹介していくので、今後のプロジェクトの展開が気になる方はぜひチェックしてみてください。

市民権NFTが正式にローンチされる

Satoshi Islandの今後の動向としては、まず市民権NFTがリリースされることが予定されています。

ここまででも解説したように、市民権NFTを保有していない方は、例え土地NFTを購入したとしてもSatoshi Islandに居住することはできません。

初期からホワイトリストに登録されている方には無料でエアドロップされるとのことですが、公式サイトの市民権NFTのページによると後に追加で市民権NFTのリリースが行われるとのことです。

しかし、この市民権NFTはあくまでもSatoshi Islandでのみ適用されるものであり、バヌアツ共和国の市民権ではないことはしっかり把握しておいてください。

独自のNFTマーケットプレイスのリリースされる

今後の展開として、Satoshi Island独自のNFTマーケットプレイスがリリースされる予定です。

まだ詳細は不明ですが、土地NFTや市民権NFTの売買ができるマーケットプレイスになると考えられるでしょう。

あくまで予想ではありますが、このマーケットプレイスでも独自トークンであるSTCにて決済が行われると予想されます。

Satoshi Island(サトシアイランド)の住宅の建設が開始される

2022年第四四半期から2023年第一四半期にかけて、島での住宅建設が開始される予定です。

また、専用住宅である「Satoshi Island Module」は設置後すぐに居住開始できるため、市民権NFTを持っている希望者のみ短期間の滞在が行われる計画となっています。

2023年第二四半期には、一般公開も行われるとのことなので、もうすぐSatoshi Islandが本格的に始動する段階に来ていることがよくわかるのではないでしょうか。

Satoshi Island(サトシアイランド)特徴やメリット・デメリットまとめ

今回の記事では、バヌアツ共和国にある島の土地をNFTで購入できるクリプト都市プロジェクト、Satoshi Island(サトシアイランド)についてご紹介してきました。

Satoshi Islandのプロジェクト自体は2016年から開始しており、これまでの暗号資産業界にはなかった特徴的なクリプト都市計画と言えます。

また、2022年第四四半期からは島での住宅建設も開始されるとのことであり、本格的にSatoshi Islandのプロジェクトが始動しようとしています。

土地のNFTの数は少なく価格も高額であるため、購入できる方も限られると思いますが、今後の動向には注目しておくべきユニークなプロジェクトであることは間違いないでしょう。

GM

gm

2017年から仮想通貨投資を開始し、2020年から本格的にweb3.0の世界に参入。現在はフリーランスとして暗号資産やブロックチェーン、NFT、DAOなどweb3.0に関する記事を執筆。NFT HACKでは「初心者にもわかりやすく」をモットーに、読者の方々に有益となる記事の作成を行なっている。
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