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NFTでお気に入りの選手のカードをコレクション♪【NFTとスポーツ業界のコラボレーションの最先端を紹介】

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「NFTで事業を拡大しているケースがあるって聞くけど、どういったものがあるの?」
「NFTとスポーツには、どういった関係があるの?」

NFT関連のビジネスに興味がある人、NFTとスポーツとの関係性を知りたい人におすすめの記事です。
昨今NFTを用いたビジネスチャンスが拡大しているのをご存知でしょうか。アート、スポーツ、ファッションなどさまざまなジャンルにNFTが取り入れられています。また、メタバースとも親和性が高く、メタバース空間での使用頻度も急上昇しています。

本記事では、今急成長しているNFTの市場の中からスポーツ業界とNFTを取り巻く現状を紹介します。
スポーツ業界からもNFT事業に参画する企業やチームが増加しています。

例えば、NFTになった有名選手のデジタルカードが、数千万円で取引されるなど、スポーツ業界の新たなビジネススタイルを確立しました。デジタルカードだけでなく、最近では動画やゲーム、チケットなど、さまざまなコンテンツがNFTになっています。

本記事では、そんなNFTスポーツの特徴や仕組み、NFTスポーツの事例について解説します。本記事を読むことで、スポーツが好きな人、スポーツ関連の仕事に従事している人にとってはNFTと融合した新たなビジネスのアイディアが見つかるかもしれません。スポーツにそれ程興味の無い人にとっても、最先端のNFTスポーツの世界はきっと興味を惹くものになるでしょう。

スポーツ事業の収益の柱として期待されるNFTとメタバース

現在、スポーツ分野においてNFTは大きな盛り上がりを見せています。コロナ禍の影響もあり、試合やイベントが延期・中止となるケースも多々あるのをご存知でしょうか。また、無観客での試合開催となったり、試合中の声出し応援ができなくなったりと、何かと制限も多く、スポーツビジネスへの影響は甚大です。そういった状況下において、リモートとの親和性も高いNFTは、スポーツ業界の収益の新たな柱として注目を集めています。

スポーツファッションブランドも続々とNFTに進出

スポーツ分野の中でも、スポーツファッションブランドは積極的にNFTに進出しています。会場へ赴けないことも多い昨今では、従来のテレビでの観戦だけでなくリモート観戦も盛り上がりを見せてます。
今後、その盛り上がりはメタバースにも波及するでしょう。例えば、ファンが入場できる仮想のスタジアム、ファンショップ、ファン同士が気軽に語り合える空間、などなどさまざまな構想が検討されています。このようなファン特典やチケット販売、グッズ販売をメタバース内で流通する暗号資産やNFTで実現する日もそれ程遠い未来ではないでしょう。

ここではそんな未来の世界に向けた、現状のスポーツファッションブランドの取り組みを2点紹介します。

NIKE(ナイキ)のNFTへの取り組みを紹介

NIKE(ナイキ)はテクノロジー部門に専任のメタバース担当を置き、さまざまな取り組みをしています。例えばオンラインゲームプラットフォームであるRoblox上にNikeLandなどのブランドスペースを設立しました。またNIKE(ナイキ)はデジタル資産の商標登録をいち早く申請した企業でもあります。そんなNIKE(ナイキ)のNFTへの取り組みとして、NFTスタジオRTFKTの買収事例を紹介します。

NIKE(ナイキ)は、2021年12月中旬、非常にクオリティの高いデジタル・スニーカーのNFTなどを展開するNFTブランド、「RTFKT(アーティファクト)」を買収。正式な買収額は発表されていませんが、RTFKTの同年5月の時価総額は3300万ドル(当時のレートで約37億円)と価値が急騰していました。そんなRTFKTをNIKEが買収するという事実は、NFTが今後ますますブームとなり、世の中に知れ渡るだろうというメッセージとなりました。

RTFKTは2020年1月に結成された、NFT化されたメタバース(コンピューターネットワーク内の3次元空間)ファッションの代表的なブランドです。RTFKTが作る最高にクールなNFTのデザインから、

  • Supremeのデジタル版
  • デジタル時代のLVHM

などとも謳われています。10代のデジタルアーティストであるFewocious氏と制作したバーチャルスニーカーが7分以内に完売(約3.2億円相当)と、注目を集めています。

また、NFTブランドを買収するだけではありません。イーサリアムネットワーク上にて、靴の所有権をNFT化する特許を取得するなど、積極的にNFTビジネスに力を入れています。このようなNIKEの展開が業界全体を活性化すると共に、NFTに関する認知度もますます広げ、人々にとってNFTがより身近なものとなるでしょう。

アディダスのNFTへの取り組みを紹介

NIKE(ナイキ)のライバル企業でもあるアディダスも積極的にNFT業界に進出しています。まずは、2020年にメタバースとして有名なThe Sandbox内に土地を購入しました。そこで、NFTアート・コミュニティのBored Ape Yacht Club、デジタルコミックシリーズのPunks Comic、および暗号資産企業のGmoneyとのプロジェクトを設立しています。
また、アディタスは、プラダと共同で、ユーザーが制作したアートをフィーチャーしたコラボレーションコレクション「adidas for Prada Re-Nylon」を開催しています。そこから発展させたデジタルアートワーク作品を、SuperRare(2018年に設立されたイーサリアム上のNFTマーケットプレイス)に多数出品しています。

スポーツに新たな楽しみ方を創出【スポーツとNFTのシンクロ!】

スポーツとNFTはスポーツブランドだけでなく、さまざまな分野においてシンクロし、相乗効果を生み出しています。ここでは、アメリカンフットボールとサッカーを例にNFTの世界を紹介します。

NFL(アメリカンフットボール協会)の仮想空間・メタバースへの進出

NFL(アメリカンフットボール協会)は、ゲームプラットフォームであるRoblox(ロブロックス)内に、メタバースストアであるNFTショップを開設しました。Robloxのユーザーは、メタバース上でアバターに着せるユニホームやヘルメットを購入できます。遠隔地におり直接スタジアムに行けない人や海外のファンも参加可能であり、ファンがメタバース上でアバターの個性を表現できると評判です。このNFTショップは、プラットフォーム内でデジタル体験作成を専門とするアメリカの開発スタジオであるMelon(メロン)が担当しています。

ソニーの技術を活用しメタバース上でのサッカーの醍醐味が倍増

2021年11月30日、ソニーグループはイギリスのサッカーチームである「マンチェスターシティ」とオフィシャル・バーチャル・ファンエンゲージメント・パートナーシップ契約を締結しました。契約締結の場で、現実世界とメタバースを融合し、世界中のファンが「マンチェスターシティ」を身近かつリアルに感じられるコンテンツの開発、新たなファンコミュニティの設立に向けて、実証実験すると発表しました。具体的には、「マンチェスターシティ」のホームスタジアムである「エティハド・スタジアム」のメタバース上での再現が挙げられています。そこではファン同士が交流できるのに加え、選手たちとの交流の場やメタバース上のショップでグッズを購入できたりとさまざまな特典を拡充していく予定ですので、ファンにとってはまさにオンライン上の聖地という存在になるのではないでしょうか。今後ますます盛り上がることが期待されています。

唯一無二のトレーディングカード?【バスケットボールとNFTのコラボレーション】

NBA Top Shotは、アメリカのプロバスケットリーグ、NBAの選手のNFTカードを販売しています。NFTカードと選手のハイライト動画をパッケージにして販売しており、世界に1つだけ、唯一無二のカードを購入できるのが魅力。通常のカードと同じく、パッケージごとに希少性・レア度が異なり、有名選手のカードパッケージは高額で売買されています。

お気に入りの選手の活躍画像がNFTに?!【野球とNFTのコラボレーション】

プロ野球業界においてもNFTとのコラボレーションが始まっているのをご存知でしょうか。本場アメリカのMLBでは、MLB Crypto Baseballというゲームが開発されています。一方で日本プロ野球をテーマにしたNFTコンテンツも複数あります。例えば、埼玉西武ライオンズは、2021年9月に「LIONS COLLECTION」を開設しました。
「LIONS COLLECTION」では、ライオンズ球団公式によるNFTコンテンツを販売しており、日本プロ野球界初の取り組みになります。今後は、ファン同士でのNFTコンテンツの売買や譲渡が可能な、2次流通機能の展開を予定しています。

一方、DeNAベースターズは、DeNAのIT企業としての技術や知見を活用し、「PLAYBACK9」の名称で、動画や画像などのデジタルデータをNFTコンテンツにして販売しています。

また、2022年4月25日から、パ・リーグとメルカリが連携し、「パ・リーグ Exciting Moments β」として試合映像のNFTの販売を開始しました。佐々木朗希投手が達成した「完全試合全27アウトのメモリアルシーン」を1アウトずつ(計540個)販売するなど、話題を集めています。2022年9月19日の23:59まで新規登録者限定で「好きな球団の選手たちの活躍シーンのNFT動画コンテンツを無料でもらえる」キャンペーンもしています。NFTはどんなものかまずは体験してみたい人は、ぜひ応募してみてはいかがでしょうか。

【まとめ】今後のスポーツとNFTの相乗効果に期待!懸念点も併せて徹底解説

NFTビジネスは各スポーツ界やスポーツクラブ・球団単位、または選手個人が、ファンと交流する新たな手法をもたらしました。カードゲームやデジタルコレクションだけではありません。実際の試合に特別席で招待される特典やお気に入りの選手に直接会える特典、またファン同士の2次流通マーケットの成長など、NFTビジネスは多岐にわたり拡大しています。これまでは近所の友達と交換したり、近場のショップで売買したりしかできなかったリアルなカードのコレクション。それが今や国境を越えて全世界のファン同士で売買・交換できるだけでなく、NFTコンテンツとしてデジタルに管理できる時代になりました。

今は主に、野球やサッカー、バスケットボールといったメジャースポーツやNIKEやアディダスなどの大手のファッションブランドのNFTが注目されています。しかし今後は、あらゆる競技やアスリート個人、またたくさんのスポーツブランドやスポーツ業界に関わる人々にNFTが扱われていくことでしょう。そういった中、まだまだ一般的になじみの薄いNFTが、親しみやすい分野から広がることが期待されます。

また、今後スポーツ関連のNFTコンテンツがさらに普及していくためには、現在の機能以上のものを追加し、保有するメリットを拡充することが一案と考えられます。収集・購入したNFTコンテンツを共有できるコミュニティ等の場(オンラインサロンやDAOなど)を臨む人々も多くいます。コレクターにとって、ただ保有しているだけでなく、他の人と共有したいという気持ちがあるのは、これまで何かしらのコレクション経験がある人には理解できるのではないでしょうか。

コミュニティの一例として、メタバースの活用が急速に広がっています。メタバース空間で、所有するスポーツNFTを披露し合ったり、同じ趣味を持つ仲間同士が集まったりすることで、スポーツNFTはますます普及し、活性化していくことでしょう。

さらに、スポーツNFTコンテンツを購入後に知らなかった選手やチームに興味がわいたり、これまで以上にスポーツ観戦するようになった人も多いとのことです。このように、スポーツNFTがスポーツに興味を持つきっかけとなり、スポーツ産業そのものの活性化の後押しとなることも期待されます。

一方で、懸念点もあります。スポーツ分野のNFTコンテンツにおいても、一般的に著作権は譲渡されません。従って、たとえば動画やカードのコンテンツを購入したとしても、それを購入した会社の宣伝には使えないといった制約が発生します。さらにスポーツ分野のNFTで特に注意が必要なのが、パブリシティー権の問題です。選手や球団・クラブの権利を侵害しているNFTコンテンツではないかを、売買する前にしっかりと確認する必要があります

さらに、「NFTコンテンツは価格変動が大きい」、「適切な購入タイミングや購入方法が不明瞭」、「手数料が高い」といった金銭面での課題があります。また、「納税や転売に関する法整備が不十分である」といった法規制での課題も挙げられています。そのため、スポーツNFTが普及していくためには、NFT初心者に対する入口の整備の他、懸念されるさまざまなリスクを解決する必要があるでしょう。

スポーツNFTコンテンツに関する法律・税制面の懸念点が解消され、皆が安心して参加できる環境が整備できれば、スポーツNFTに関する市場のさらなる拡大・活性化が見込まれます。また、野球やサッカーなどのメジャースポーツだけでなく、多くのニッチなスポーツに対応した施策を進めることで、「NFTに興味があるけど、買いたいNFTが無い」ということもなくなり、幅広い層にNFTを遡求でき、スポーツNFT市場をますます拡大していくことも可能です。

今回は、NIKEやアディダスなどスポーツファンブランドのNFTへの取り組み、各種スポーツ業界のNFTコンテンツについて解説しました。スポーツ好きの人にとってはお気に入りの選手のNFTカードコンテンツなど、興味深い話題もあったのではないでしょうか。スポーツNFTは、新しいファンの獲得や、スポーツクラブ・球団が保有する資産の有効活用にもつながります。そのため、今後スポーツ産業そのものの活性化になくてはならないものとなるでしょう

本記事を通じて、スポーツ関連のNFTコンテンツに興味を持っていただき、ぜひNFTの世界に一歩足を踏み入れて頂ければと思います。

Masa

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保険や投資などの金融分野、Web3.0、メタバース、暗号資産、NFT、DeFi、DAO、保険、投資などの分野に精通しています。株や暗号資産取引の豊富な経験に加え、保険業界でのITコンサルの勤務経験、AFP(ファイナンシャルプランナー2級)の資格も保有。知識や業務経験を元に信憑性のある記事を執筆する。
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