2022年9月28日、株式会社Aerial Partnersが提供するサービス「Gtax」が、NFTマーケットプレイスを運営している「SBINFT」と業務提携されることとなりました。
この提携は、これからNFT事業へ新規参入する事業者にとって、販売面はもちろん会計管理といった多方面のオペレーション負担を軽減することに繋がるはずです。
今回の記事では、そんな「Gtax」と「SBINFT」と提携について、その概要から実際の接続方法までを解説していきます。
ぜひ最後までご覧ください。
この記事の構成
「Gtax」と「SBINFT」提携の概要
NFTを始めとしたWeb3.0領域への新規参入は、多くの企業にとってハードルが低いものではありません。
なぜなら、Web3.0に関する知識が豊富なスタッフが必要である上に、業務管理や運営の方法を新たに確立する必要があるからです。
さらには暗号資産のパスワード管理面、まだ法整備が整いきっていない財務や会計分野といった、通常業務とは違う特殊なオペレーションが必要でしょう。
上記のような知識やノウハウが企業内で蓄積されていない場合、新規参入の負担は大きなものとなることに加え、スピードの早いNFT業界の流れについていけない可能性が高くなります。
このような問題を解決するべく、今回「Gtax」と「SBINFT」と提携が実現しました。
「Gtax」は暗号資産取引によって生じる損益額を自動計算するシステムであり、「SBINFT」は自社運営するSBINFT MarketにおけるNFT発行から出品までの管理機能を提供しています。
今回、両システムを組み合わせたことで新たな事業支援が実現し、企業がNFTへ新規参入する際に立ち上げから運営管理までをワンストップでサポートしてもらえるのです。
複雑な業務を簡略化させる
今回の提携によってNFT事業へ新規参入する際、企業が直面する問題の多くが簡略化されることとなります。
こちらでは「Gtax」と「SBINFT」の連携によって可能となる機能、サービスについてそれぞれ紹介させていただきます。
損益計算などの財務面を簡略化
「Gtax」の基本機能によって、暗号資産の取引データを自動計算することが可能となります。
会計仕訳のデータを自動作成することで、専門知識を必要とする損益計算作業を簡略化、企業内で使用している会計ソフトへのデータ連携も行えます。
日々の財務状況の分析から、損益計算の自動化、決算を効率化させることで効率的な運用が実現できるのです。
このサービスは国内の多くの税理士法人、事務所に導入されており、高度な税務ロジックでの計算が可能です。
そのため税務調査に対応可能となる計算レポートの取得も容易となり、さらに損益計算上で不明点があった場合でも直接のサポートを受けることができます。
暗号資産取引所でも使用される高度なセキュリティを使用しているため、財務状況をIT管理することに不安を覚える方でも安心して利用できるでしょう。
NFTを活用したビジネスサポート
NFTの仕組みは理解しているが、企業内での活用方法が分からない、NFTの事業を始めるために必要な要件が分からないといった内容をサポートしてもらえます。
一例を上げると、イベント等の参加チケットをNFT化することで、購入者に対して事前特典の配布、イベント後にプロモーションの実施などが可能となります。
その他でも電子書籍をNFT化することで、数量を限定した販売、所有者に対してのみキャンペーンの告知やグッズ配布といったマーケティングを展開できます。
また美容院などにおいても、カットを受ける権利をNFT化するといった例もあります。
このように、NFTは多種多様な業界において活用できる可能性を秘めています。
SBINFTのノウハウを活かしたサポートによって、多くの企業がこれまでにないサービスの提供をスタートできるかもしれません。
さらに、「SBINFT Market」においてNFTの発行、出品、購入から管理機能まで全てのサービスを提供することで、ノウハウが無い企業でも容易にNFT事業へと参入できるでしょう。
このように「Gtax」で財務面のサポートを行い、「SBINFT」のサポートによって事業を加速させるということが、今回の提携により実現しました。
SBINFTでの「Gtax」への接続方法
作業内容は至ってシンプルとなっており、以下の手順に沿って進めていくこととなります。
- 自身のウォレットをSBINFTへ接続
- SBINFTのマイアカウントへ移動
- 「Account」から「Gtax(外部リンク)」へ移動
- 「Gtax」ページにてメールアドレスとパスワードを設定
- 「GtaxForCreatorswを無料で始める」をクリック
- 設定したメールに届くURLをクリック
- メールアドレスとパスワードを入力してログイン完了
以上の工程で、「SBINFT」と「Gtax」のサービス連携が可能となります。
両企業・サービスについて
暗号資産の損益計算サービス「Gtax」
暗号資産の確定申告に必要な利益計算を自動化させるサービスです。
取引履歴の取り込み状況、資産状況、損益情報が瞬時に確認可能であり、Gtax上の計算結果をもとにして、確定申告を進めることが可能となります。
標準対応している取引所は国内外含め50以上あり、DeFiの取引にも対応可能です。
セキュリティ面への信頼も厚く、多くの税理士法人への導入実績があります。
取引件数に応じて年間の利用料金が変動しますので、スモールスタートから事業の拡大につれてコストの調整が可能となるでしょう。
暗号資産を取り扱う企業はもちろん、個人取引を行なう際にもおすすめと言えるサービスです。
SBINFT
ブロックチェーンに関連する事業を行うSBIグループの1つです。
日本国内で初めて個人NFTアーティストの作品売買を可能にした「nanakusa」を前身とした「SBINFT Market」を運営しています。
さらにNFTの発行から出品、購入まで全ての管理を支援する「NFT Consulting」も手掛けています。
「SBINFT Market」は国内随一のNFTマーケットプレイスであり、購入者はクレジットカードでの決済が可能といった特徴をもっています。
NFTを利用した事業をコンサルティングとして、企画立案から運用後のサポートまでを一貫して依頼することができるでしょう。
まとめ
「Gtax」と「SBINFT」の業務提携に関する概要を解説してきました。
NFTの認知度は日本国内でも向上しており、実際に購入する個人も増えてきています。
しかしながらアート方面への関心が強い傾向にあり、実生活への活用というよりは「投機」として捉えられているようにも受け取れます。
そのため一般的な利用という面では、まだまだ伸びしろがあると言えるでしょう。
今回の提携によってNFT事業へ参入する国内企業が増加し、日常的に利用できるNFTサービスも現れる可能性は十分にあります。
新しい技術が浸透するためには時間が必要ですが、今回の提携のように参入障壁が低くなることでそのスピードは加速するはずです。
日本国内において、今後どのようにNFTサービスが活用されるのか、注目すべきだと言えるでしょう。