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観光に特化したデジタル通貨「ルーラコイン」とは?ルーラNFTについてもわかりやすく解説

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近年、暗号資産(仮想通貨)市場は大きな発展を見せていますが、日本では実際の買い物に利用できる店舗の数はまだまだ少ない状況となっています。

そんな中、日本全国の観光地や温泉地で利用できると話題になっているのが、ルーラコインと呼ばれる地域デジタル通貨です。

この記事では、ルーラコインとはどのようなデジタル通貨なのか?という概要・特徴や、実際に使用する手順などを詳しくご紹介していきます。

また、日本初のローカルNFTと言われている「ルーラNFT」についても解説していくので、興味のある方はぜひ最後までご覧ください。

この記事の構成

観光に特化したデジタル通貨「ルーラコイン」とは?4つの特徴を徹底解説

早速ですが、観光に特化したルーラコインの概要・特徴を解説していきます。

以下の4つの特徴について、詳しく確認していきましょう。

  • 全国の22地域・135店舗の観光地や温泉地で利用できるデジタル暗号資産
  • 事前にチャージすることで1コイン=1円で利用することができる
  • 専用のQRコードを使って簡単にキャッシュレス決済ができる
  • IEO(Initial Exchange Offering)を予定している

全国の22地域・135店舗の観光地や温泉地で利用できるデジタル通貨

ルーラコインとは、株式会社ルーラによって発行されている、全国の観光地・温泉地で利用できる観光に特化した地域デジタル通貨です。

2023年1月現在、全国の22地域・135店舗で導入されており、2022年2月にリリースされてから急速な勢いで利用が拡大しています。

これまでにも各地域で利用できる「地域クーポン」のようなデジタル通貨は存在していましたが、その利便性の低さからなかなか普及が進まないという問題点を抱えていました。

そこでルーラコインは、そういった問題を解決するために全国各地の観光地で利用できる全国規模のネットワークを構築し、多くのユーザーが利用しやすい環境を作り上げようとしています。

また、ルーラコインのプロジェクトでは、イーサリアムのサイドチェーンとして知られるPolygon(ポリゴン)を採用していることも特徴の一つと言えるでしょう。

事前にチャージすることで1コイン=1円で利用することができる

ルーラコインを使うためには、まずアカウントを作成し、事前にクレジットカードなどでチャージしてから利用する形となります。

通貨の価値は1コイン=1円となっており、暗号資産特有のボラティリティがないため、よくある電子マネーと同じ感覚で使用することが可能です。

タイミングによっては、チャージした金額の10%などが還元される「プレミアムキャンペーン」を実施しているので、現金で支払うよりもお得に買い物をすることができるでしょう。

また、ルーラコインで決済された1%の金額が観光地に寄付される仕組みも導入されているので、ユーザーだけでなく店舗側にもメリットがあるデジタル暗号資産となっています。

専用のQRコードを使って簡単にキャッシュレス決済ができる

画像引用元:PRTIMES

ルーラコインは、各店舗に設置されている専用のQRコードを読み取る形で使用します。

電子マネーと同様、簡単にキャッシュレス決済ができるので、非常に利便性が高いと言えるでしょう。

ただし、決済を行う前に入力した支払い金額を店舗側に確認してもらう必要があるので、その点は注意が必要です。

IEO(Initial Exchange Offering)を予定している

ルーラコインの最後の特徴として、現在IEO(Initial Exchange Offering)を予定していることが挙げられるでしょう。

IEOとは、プロジェクトや企業が資金調達をするために行われるトークンの販売イベントです。暗号資産取引所がトークンの審査・販売を仲介する仕組みとなっており、日本国内でも過去にいくつかのIEOが実施されています。

今回、株式会社ルーラでは「ルーラトークン」と呼ばれる暗号資産のIEOを計画しており、国内取引所のBitgateと提携しています。

なお、ルーラトークンを所有している方には全国の観光地で利用できる「VIPチケット」が配布され、限定のツアーや宿泊プランを利用できるなどのユーティリティが提供される予定です。

また、観光DAOというルーラコインのコミュニティで使用されるガバナンストークンの役割もあり、収益分配などの投票に参加することができます。

日本初のローカルNFTである「ルーラNFT」について

株式会社ルーラでは、ルーラコインの他にも「ルーラNFT」というローカルNFTを発行しています。

ルーラNFTについて理解するためにも、以下の2つの特徴についてご紹介していきます。

  • 地域の観光地とキャラクターがコラボしたローカルNFT
  • ルーラNFTは現地でしか購入することができない

地域の観光地とキャラクターがコラボしたローカルNFT

ルーラNFTとは、地域の観光地とキャラクターやアイドルがコラボして誕生したローカルNFTです。

有名なキャラクターとコラボすることで、多くのユーザーにリーチさせ、地域活性化に役立つことを目指しています。

実際、全国各地の温泉地をキャラクター化している「温泉むすめ」とコラボしたルーラNFTを販売し、SNSを中心に一時期話題となりました。

画像引用元:PRTIMES

また、NFTを購入した方には限定のキーホルダーやステッカーが付与されたり、ルーラNFTとコラボした限定スイーツが地域の店舗で販売されるなど、様々なユーティリティが付与されているという特徴もあります。

ルーラNFTは現地でしか購入することができない

ルーラNFTの特徴として、温泉地などの現地でしか購入できないことも挙げられるでしょう。

現地でしか購入できないことにより、保有したい方は必ず観光地に訪れる必要があるため、観光地に資産が落ちる仕組みとなっています。

また、ルーラNFTの決済通貨はルーラコインのみなので、ルーラNFTの売上の1%が地域に還元される点も「ローカルNFT」と呼ばれる理由の一つと考えられます。

なお、ルーラNFTを購入できるのは加盟店の中でも一部に限られているので、事前に公式サイトの加盟店一覧のページで確認しておくようにしてください。

ルーラコインのアカウント登録〜使い方までの手順

ここでは、実際にルーラコインを使うための手順をご紹介してきます。

実際のスクリーンショットとともにアカウント登録の方法も解説していくので、ぜひチェックしてみてください。

  • ルーラコイン公式サイトで「今すぐ使う」をクリックする
  • 画面に沿ってアカウントを作成する
  • クレジットカードもしくはプリペイドカードでチャージする
  • 観光地でルーラコインを使って決済する

ルーラコイン公式サイトで「今すぐ使う」をクリックする

ルーラコインを使用するためにも、まずはルーラコインの公式サイトにアクセスします。

アクセスできたら、トップページに設置されている「今すぐ使う」と書かれたボタンをクリックしてください。

画面が切り替わるので、矢印で示した「ログイン / 新規登録」をクリックしましょう。

画面に沿ってアカウントを作成する

次に、画面に沿ってルーラコインのアカウントを作成していきます。

まずは、赤枠で示した「新規登録」を選択してください。

ユーザー登録の画面が表示されるので、「携帯電話番号」「メールアドレス」「パスワード」を入力して「新規登録」をクリックします。

先ほど入力した携帯電話番号にSMSでPINコードが届くので、正確に入力しましょう。

ここでは、ログイン時の本人確認として使用する「干支」を選択してください。

次に、再びログイン時の本人確認で使う「星座」をクリックしましょう。

「ニックネーム」「性別」「年齢」「居住地」を選択し、「次へ」を選択します。

最後に、決済音ボイスの設定をしていきます。

なお、決済音ボイスとは、ルーラコインで商品を決済する際にスマホなどの端末から流れる音声のことです。

この決済音ボイスは、加盟店によって異なる音声が録音されているので、利用する店舗ごとに音声を変えたい方は「温泉地ごとのボイス」を選択しておきましょう。

クレジットカードもしくはプリペイドカードでチャージする

無事にアカウントの登録ができたら、ルーラコインをチャージしていきます。まずは、管理画面に表示されている「チャージする」をクリックしてください。

ルーラコインは、クレジットカードもしくは専用のプリペイドカードでチャージできるので、希望する方法を選択します。

なお、専用プリペイドカードは提携する観光地の加盟店で販売しているため、初めてルーラコインを使う方はクレジットカードでチャージすることをおすすめします。

クレジットカードを利用する場合は、チャージする金額を選択して「確定」をクリックしてください。

また、「プレミアムを受け取る」にチェックを入れるとチャージした金額の10%のコインが無料で受け取れるので非常にお得です。

入力内容の確認画面が表示されるので、問題なければ「決定」をクリックします。

最後に、クレジットカードの「カード番号」「有効期限」などを入力し、決済を確定させましょう。

観光地でルーラコインを使って決済する

画像引用元:PRTIMES

自分のアカウントにルーラコインをチャージできたら、観光地で実際の買い物に使用することができます。

ルーラコインの加盟店に専用のQRコードが用意されているので、スマートフォンで読み取って決済に利用してみましょう。

以上で、ルーラコインの登録から利用までの手順は完了です。

ルーラコインを使用できる観光地・温泉地

現在、ルーラコインは全国の観光地や温泉地での導入が拡大していますが、具体的に利用できる場所が気になる方も多いのではないでしょうか?

ここでは、ルーラコインが利用できる地域や、いくつかの加盟店をご紹介していきます。

ルーラコインを使える地域

2023年1月現在、ルーラコインは全国の22もの観光地・温泉地で利用することができます。

上記の通り、群馬県の「道後温泉」や兵庫県の「有馬温泉」など、日本屈指の温泉地にある加盟店と提携しています。

ルーラコインによると、今後は日本全国の50地域・500店舗にネットワークを拡大する予定とのことなので、さらに使える地域が拡大していくと考えられるでしょう。

ルーラコインが使える加盟店

現状でもルーラコインを利用できる加盟店は100以上あるので、ここではその一部の提携店舗をご紹介していきます。

飯坂温泉観光協会(飯坂温泉:福島県)

飯坂温泉観光協会は、福島県の飯坂温泉の観光振興を目的としている観光事業体です。

建物内では、ご当地キャラクターのグッズやお土産などを販売しており、その決済手段としてルーラコインを利用することができます。

また、ルーラコインをチャージできる専用のプリペイドカードも販売しているので、プリカを購入してその場でチャージすることができるでしょう。

三ツ森本店(有馬温泉:兵庫県)

三ツ森本店は、兵庫県の有馬温泉に数店舗を構える老舗の和菓子屋です。

有馬温泉から湧き出る炭酸泉を使った「炭酸せんべい」が名物として知られており、その買い物にルーラコインを使用できます。

また、前述のプリペイドカードに加え、ルーラNFTも取り扱いしている店舗なので、NFTを入手したい方はぜひ立ち寄ってみてはいかがでしょうか?

ルーラコインを利用する前に知っておきたい4つの注意点

最後に、ルーラコインを利用する前に知っておきたい注意点を4つご紹介していきます。

利用してから後悔しないためにも、下記の4つの項目について事前に確認しておくことをおすすめします。

  • まだ利用できる観光地・温泉地の数はそこまで多くない
  • チャージしたルーラコインには180日の有効期限がある
  • チャージした際に領収書の発行ができない
  • 専用のアプリがないため、ブラウザで使う必要がある

まだ利用できる観光地・温泉地の数はそこまで多くない

ルーラコインの注意点として、まだ利用できる観光地・温泉地の数はそこまで多くないことが挙げられます。

実際、環境省の令和2年度のデータによると、日本全国にある温泉地の数は2,934件となっています。

もちろん、全ての温泉地が積極的に観光客を誘致していたりするわけではないと思いますが、この数字と比較するとルーラコインはまだ大きく普及しているとは言い難い状況です。

しかし、運営としても積極的に利用できる観光地の増加を目指しているため、時間とともに拡大していくと考えられるでしょう。

チャージしたルーラコインには180日の有効期限がある

ルーラコインは、チャージしてから180日以内に使用しないと有効期限が切れてしまうという特徴があります。

一般的な電子マネーには有効期限がないことがほとんどなので、その点はデメリットと言えるでしょう。

コインを無駄にしないためにも、旅行に出かける前に必要な分だけをチャージして使うのがおすすめです。

また、ルーラコインをチャージできる残高は最大でも10万円までに制限されていることも事前に知っておいてください。

チャージした際に領収書の発行ができない

ルーラコインのデメリットとして、チャージした際に領収書の発行ができないことも挙げられます。

一般の方はあまり関係ありませんが、法人や会社従業員、個人事業主の方で経費参入したい方は少し注意が必要でしょう。

専用のアプリがないため、ブラウザで使う必要がある

ルーラコインでは専用のアプリがリリースされていないので、利用する際にはブラウザからアクセスする必要があります。

ブラウザからでも使いにくいというわけではないですが、アプリが提供されていないことは把握しておきましょう。

観光に特化したルーラコイン・ルーラNFTまとめ

今回の記事では、全国の観光地で利用できるデジタル通貨「ルーラコイン」について解説してきました。

ご紹介したように、ルーラコインはこれまでにあった地域限定のデジタル通貨とは異なり、日本全国の観光地・温泉地での導入を目指しているプロジェクトです。

また、ルーラNFTというキャラクターやアイドルとコラボしているローカライズされたNFTも販売しているなど、地域活性化のために新しい視点から取り組んでいると言えるでしょう。

今後の動向次第では、全国の観光地を盛り上げる起爆剤になることも考えられるので、これからも注目していく必要がありそうです。

GM

gm

2017年から仮想通貨投資を開始し、2020年から本格的にweb3.0の世界に参入。現在はフリーランスとして暗号資産やブロックチェーン、NFT、DAOなどweb3.0に関する記事を執筆。NFT HACKでは「初心者にもわかりやすく」をモットーに、読者の方々に有益となる記事の作成を行なっている。
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