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トイザらスがNFTを販売!概要を分かりやすく解説

解説系記事

おもちゃ量販店のトイザらス(Toys”R”Us)が、NFTの販売を開始しました。10,000個のうちの1,500個がプレセールとしてNFT取引所「Magic Eden」で販売され、すぐに完売。1つあたり100USDで開始された一般販売も現在では完売となっています。Web3時代の新しい体験を提供する企業Anybodiesとのコラボによって実現したこのNFTプロジェクトは、デジタルアートの販売だけでなく、NFTのステーキングやイベント参加、おもちゃ遊びなどでもらえる独自の仮想通貨「 $GCoins 」の発行など、ユーザーを楽しませるさまざまな企画が発表されています。本記事ではこのようなトイザらスのNFTプロジェクトについてまとめていきます。

トイザらスによるNFT

トイザらスは、米国内では800店舗、国外では700店舗以上を展開するアメリカ発祥の大手玩具量販店です。日本では1989年にオープンして以降、各地に独立店舗やショッピングセンターなどのテナントとして店舗数を拡大し、ベビー用品の専門店である「ベビーザらス」を含めて全国に160店舗以上を展開しています。玩具量販店として高い知名度を誇るトイザらスが、2022年にNFTコレクションを販売しました。本章では発売されたNFTの概要を見ていきます。

キリンのジェフリーをモチーフにしたNFT

今回NFTコレクションとして販売されたのは、同社のマスコットキャラクターである「キリンのジェフリー(Geoffrey the Giraffe)」をモチーフにしたデジタルアートです。キリンのジェフリーは1965年に登場して以来、同社のマスコットとして愛されてきましたが、時代を追うごとにその絵柄は変化してきました。今回のNFTコレクションは、2007年に登場し、今も使用されているデザインのジェフリーがモチーフになっており、3Dモデラー、アニメーター、グラフィックデザイナーとして活躍するBRYAN LOPEZ AKA EXACTO氏によって制作されました。合計で10,000点販売されたNFTは、ジェフリーの表情や身につけているアイテム、背景などがすべて異なったコレクションとなっています。元々ポップな見た目の可愛らしいキャラクターですが、このデジタルアートにおいては、ユーモラスな表情を浮かべていたり個性的なアイテムを身につけていたりと、より遊び心のあるコレクションになっています。

このNFTは、NFTマーケットプレイスのマジックエデン(Magic Eden)を通じて2022年12月9日に一般販売されました。それに先立ち、1,500点のNFTがプレセールで発売され、すぐに完売。残りの8,500点は1点100ドルで販売され、こちらも現在は完売となっています。

Anybodiesとのコラボ企画

今回のプロジェクトは、トイザらスとAnybodies の提携によって実現しました。Anybodiesは、QRコードやNFCタグを通してフィジカルアイテムとNFTを接続する技術により、Web3時代のユーザー体験を提供する企業です。AR技術も提供しており、トイザラスのほかにもソラナ(Solana)基盤の人気NFTプロジェクト「DeGods」などとのコラボも手がけています。おもちゃというフィジカルなアイテムを扱い、おもちゃ業界をけん引してきたトイザらスと、最新技術を駆使してWeb3化を推進するAnybodiesとのコラボは、各業界から注目を集めています。フィジカルアイテムと最先端のデジタル技術を掛け合わせた新しい取り組みが計画されており、実際にトイザらスの公式Twitterでは、そのような今回のプロジェクトのコンセプトを表現したプロモーション映像が公開されています。

トイザらス×NFTのロードマップ

「キリンのジェフリー」のデジタルアート販売は順調に完売し、NFT販売としては成功したと言ってよいでしょう。しかしデジタルアート販売はプロジェクトの入り口にすぎず、今後更なる興味深い展開が計画されています。本章では現在発表されているプロジェクトの展開について見ていきます。

「$GCoins」の発行

ひとつは、独自の暗号資産(仮想通貨)「$GCoins」の発行です。

「キリンのジェフリー」のNFTの購入者は、同NFTを利用したステーキングに参加することができ、所有するNFTをステーク(預ける)ことで$GCoinsを入手できるようになるとのことです。また他にも、オンラインや実店舗でのショッピング、イベント参加やおもちゃ遊びなどでも入手することができます。

新しい体験の提供

フィジカルなアイテムと最新のテクノロジーを接続する事業を展開するAnybodiesは、このトイザらスとのコラボプロジェクトにおいてもさまざまな新しい体験の提供を計画しています。

例えばNFTやNFC、AR テクノロジーなどを利用して、フィジカルのおもちゃをゲームやソーシャルメディアなどの領域に持ち込むことで、新しいおもちゃのコレクションの形を提供していくことが発表されています。

また、NFT所有者や$GCoinsの保有者が優先的に参加できる企画も多数実施されていくようです。具体的には、トイザらスの新店舗へ VIP として入場できたり、限定ショッピングイベントに参加できたり、人気のおもちゃを早期に入手できるなどの企画が発表されています。さらに、NFTを限定版のフィジカルなおもちゃとして変換して発売するキャンペーンも計画されています。NFTというデジタルな資産という形でのコレクションだけでなく、物理アイテムのコレクションもきちんと楽しめるような工夫がなされています。

まとめ

AnybodiesとトイザらスのコラボNFTプロジェクトの概要を見てきました。マスコットキャラクターである「キリンのジェフリー」のデジタルアート販売を入り口として、物理的なアイテムであるおもちゃとデジタルの領域を結びつけたプロジェクトが計画されていることが分かりました。本来おもちゃは子どもが遊ぶためのものですが、NFTを取り入れることでコレクター心を持った大人も巻き込み、子どもと一緒に楽しめるような企画が盛り込まれている点は興味深いです。ロードマップを見る限りでは長期的なビジョンを描いているようなので、今後の展開に目が離せません。

春眠

shunmin

アート関連の仕事をしながら副業ウェブライターとして活動。NFTコレクション運営においては、企画、マーケティング、コピーライティング、情報発信などを担当。NFTによってアートの世界がどのように変化していくかに興味があり、日々情報を収集している。毎日の読書によるインプットを欠かさず、読みやすい文章で丁寧に執筆することを心がけている。
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