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【世界的人気!】サッカー界を取り巻くNFTコンテンツを解説

解説系記事

世界で最も人気のあるスポーツと言われ、日本でも高い人気を誇るのがサッカー。各国のリーグ戦やカップ戦でも人気の高いものはありますが、国と国のぶつかり合いの場である4年に1度のワールドカップともなれば注目度はオリンピック級で、まさに世界中で愛されるスポーツです。

2022年に開催されたFIFAワールドカップ カタール2022では、VAR判定など新技術が導入された大会となり、従来とはひと味もふた味も違う大会となりました。加えて、現代サッカーは現在急成長する新テクノロジー・NFT(non-fungible token)との結びつきを見せつつあり、サッカーコンテンツの新たな可能性を予感させます。

今回は、サッカーに関連する注目のNFTコンテンツについて、具体例を挙げてご紹介します。

世界的人気スポーツにも波及するNFTの波

サッカーだけに限らず、NFTは様々なスポーツと結びつき、従来にはなかった新たな価値観や商業面の伸びしろを生み出すきっかけとなっています。

ここでは、NFTとスポーツが融合したことでどのような変化が起きているかを解説します。

なぜNFTとスポーツが結びつく?

2020年頃から、NFTの取引額が世界的に大きく上昇したことを契機に、スポーツだけでなく様々なコンテンツがNFT化され始めました。

そもそも、NFTとはブロックチェーン技術を利用した、偽造・代替不可能で所有証明書付きのデジタルデータです。これは、クリエイターが製作したデジタルイラストや映像などが「世界にただ1つしかない(または数量限定である)」というオリジナル性と、それによって生まれる価値を担保してくれるため、デジタルコンテンツと非常に相性が良い技術となっています。

そこにきて、スポーツ選手(キャラクターコンテンツ)をNFTカードにしたり、スポーツの試合(映像コンテンツ)をNFT化して販売する動きが世界的に加速。ファンは愛するチームや選手のNFTコンテンツを求め、その結果スポーツ関連のNFT流通量はNFT全体の市場の中で非常に大きな割合を占めるようになりました。

映像コンテンツとしてNFT化されて販売

世界中にファンを抱える人気スポーツをNFTコンテンツ化すると、そのリーグのある国内需要だけに留まらずワールドワイドな商機の場となる可能性が高まります。

たとえば、アメリカで展開するプロバスケットボールリーグ・NBAは、アメリカで運営されるNFTサービス・NBA Top Shotと提携。NBAスターのプレーを短い動画にした「Moment」が複数封入されたパックを購入すると、ランダムで各選手のNFT動画(レアリティ別)が入手できるというサービスです。

これはただ購入するだけでなく、転売(二次流通)することで購入額以上の利益を出すことも可能となり、サービス開始直後の5か月間で取引額は約2億3,000万ドル(約253億円)にも到達。NBAのスター選手であるレブロン・ジェームズのダンクシュート動画が20万ドル(約2,200万円)以上の値で取引されたこともあり、大きな注目を集めています。

このように、ブロックチェーン技術によって担保された希少性もあって、スポーツ関連の映像コンテンツは新たな可能性となりつつあります。

スポーツやチームを応援する新たな財源に

スポーツ関連のNFTコンテンツは、ファンの収集欲・コレクター欲を満たす面と、スポーツチームを運営する企業側の収益アップという面で注目されています。

他にも、NFTに関連した新たな財源になることが期待されているのが、ブロックチェーン技術を用いてスポーツチームが発行するファントークンです。

これは、ビットコインのような暗号資産(仮想通貨)のように扱われ、インターネット上に存在する取引所や、各種アプリを通じて取引されています。一例をあげると、サッカー界ではファン向けに発行するトークンとして、イタリア・セリエAの名門クラブ・ユヴェントスFCが「Juventus Fan Token(JUV)」というファントークンを発行。

トークン保持者はチームをただ一方的に応援して資金を提供するだけでなく、種類によっては様々なリターンがあるため、チームとファンでWin-Winな関係になる点が大きなメリットです。サッカーだけでなく、他のスポーツでもこのようなスポーツトークンが発行されるなど、ファントークンの導入は広がりを見せつつあります。

現実のサッカーとの結びつきNFT

それでは、ここからは現実のサッカーと関連するNFTコンテンツについて具体例を挙げてご紹介していきます。

海外で展開するNFT関連コンテンツや取組から、日本国内で始まったNFTサービスまで、実に様々な事業がサッカーと提携しています。

サッカー世界年間最高選手「バロンドール」とNFT

毎年1回、サッカーにおける世界年間最高選手を表彰する「バロンドール」は、70年近い歴史を持つ伝統と格式のある賞であり、プロサッカー選手なら誰もが受賞を夢見る大変な栄誉です。

例年、表彰式は世界中のサッカーファンの注目が集まる一大イベントとなりますが、そんな「バロンドール」と2021・2022年と2年続けて公式パートナー契約を結び話題となったのがChiliZ(チリーズ)の運営するプラットフォーム「Socios.com(ソシオス・ドットコム)」。

ブロックチェーン技術を活用して、ファントークン発行・販売事業を手掛ける新時代のプラットフォームであり、サッカーだけでなくアメリカンフットボールやバスケットボール、モータースポーツなど様々なスポーツとも提携を進める注目のサービスです。

発行されたファントークンのホルダーは、種類によってはサッカー界のスター選手が出席するイベントに参加できる等の特典を得られるメリットがあり、サッカーファンと選手を繋げる上で大きな役割を果たすと期待されています。

また、2022年の「バロンドール」表彰式からは、象徴である金のサッカーボール(トロフィー)が選手に贈与されるだけでなくNFTも受賞者に付与されることが決定。

2022年の「バロンドール」を受賞したフランス人サッカー選手のカリム・ベンゼマさんは、トロフィーと共にNFTも授与されています。

加えて、受賞選手にNFTを贈るだけでなく、一般のサッカーファンに向けても「NFT collection 2022 Pyrite Fragment」などのNFTコンテンツが販売。「バロンドール」のトロフィーに使用される材質である鉱物・パイライトをデジタルデータ化したNFTが販売されています。

サッカーの最高峰である「バロンドール」の授賞式で大々的に宣伝されたことにより、NFTの存在感と認知度はますます高まったと言えるでしょう。

リオネル・メッシとNFT

アルゼンチンが世界に誇るサッカー選手として誰もが知るスーパースター、リオネル・メッシさんもNFTコレクション化して販売されています。

スポーツ選手のNFTコンテンツなどを取り扱う海外のマーケットプレイス「Ethernity」では、デジタルアーティスト・Victor MosqueraやBossLogicが手掛けたリオネル・メッシさんのNFTアートを販売。同マーケットプレイスでは、「サッカーの王様」として知られるブラジルのレジェンド・ペレさんのNFTアートも販売されるなど、様々な選手のNFTコンテンツが並びます。

他にも、伝説のNBAプレイヤーとして知られるシャキール・オニールさんのNFTアートや、MLBで活躍中の若手スターであるフェルナンド・タティス・ジュニアさんのNFTアートを取り扱うなど、様々なラインナップで展開中。

所有欲を刺激するコレクターアイテムとして、スポーツファンの関心も高まりつつあります。

また、2022年にリオネル・メッシさんはスポーツトークンを発行する「Socios.com(ソシオス・ドットコム)」のグローバルブランドアンバサダーに就任。

実は、リオネル・メッシさんは自身が長らく在籍したスペインの名門クラブ・FCバルセロナから、フランスのパリ・サンジェルマンに移籍した際に、移籍金の一部を「Socios.com」が発行するパリ・サンジェルマンのファントークン「Paris Saint-Germain Fan Token(PSG)」で受け取った事が話題となっていました。

移籍金の一部とは言え、暗号資産での移籍金受け取りは世界的な関心事となり、移籍報道後の数日間だけで取引量が12億ドル(1,300億円)を超えたというのですから大きな宣伝効果があったようです。

NFTパック「RealFevr」

ポルトガル発のNFTマーケットプレイスとして、主にサッカー動画を取り扱うのがRealFevr。クリスティアーノ・ロナウドさんなど、サッカー界の有名選手が封入された動画パックを購入可能であり、パックのレア度が上がるほどに枚数も増えて希少価値の高いNFT動画の排出確率が上がります。

各選手の印象的・歴史的なプレーの瞬間を切り取った動画パックは、2021年8月に初めて販売された際に75,000パックが一瞬にして完売。総額150万ドル(約1億6,000万円)を売り上げたというのですから驚きです。

マーケットプレイスなので購入動画の売買も可能であり、世界に1枚しか存在しない「Unique」レアリティや、枚数が絞られる「Legendary」は非常に高価で取引されています。

たとえば、キャリア通算で800得点以上を記録するクリスティアーノ・ロナウドさんが、プロになって初めてゴールを決めた記念すべき瞬間の動画は1枚しか存在せず、662,000ドル(約9,000万円)の値が付いています。

他にも、200万ドル(約2億7,000万円)の価値が付く超レア動画も存在するなど、世界中のサッカーファンやコレクターが注目するNFTコンテンツです。

Jリーグコンテンツを扱う「DAZN MOMENTS」

スポーツ特化型のNFTマーケットプレイスとして、スポーツ配信を手掛けるDAZNと、SNS・ソーシャルゲームを運営するMIXIが提携してスタートしたのがDAZN MOMENTS(ダゾーンモーメンツ)。

様々なスポーツのスーパープレイ、決定的な瞬間を動画コンテンツとして提供するサービスであり、こちらはランダムに動画が封入されるタイプでなく、狙った選手のNFT動画を購入可能です。

現在のメインコンテンツになっているのは、日本国内で展開するJリーグの映像を利用した「DAZN J.LEAGUE MOMENTS」。こちらはショップでNFT動画を購入するだけでなく、2022年10月からサービス開始となったセカンダリーマーケットプレイス機能でユーザー間の売買も可能となっています。

また、同サービスではプロ野球に特化した「DAZN BASEBALL MOMENTS」を2022年12月よりスタート。現在のところ「YOMIURI GIANTS 2022 SEASON」として読売ジャイアンツの数量限定NFT&グッズを販売しています。

こちらは、先程紹介したセカンダリーマーケットプレイスでのユーザー間売買はできませんが、生産数が非常に少ない超貴重なファングッズとして注目されています。

サッカー漫画・アニメとNFTのコラボ

日本でもサッカーは人気のスポーツですが、そんなサッカーをテーマにした名作漫画・名作アニメも多数生まれています。中には、日本を飛び出して世界で愛される作品もあり、ワールドワイドな影響力を持つ作品も。

ここからは、日本が生んだ人気サッカー作品とNFTが融合した例を見ていきましょう。

The Sandboxと漫画「キャプテン翼」のコラボ

暗号資産の根幹技術となるブロックチェーンを利用したゲームがブロックチェーンゲームであり、その流れで誕生したThe Sandbox(ザ・サンドボックス)は、メタバース上に存在するLAND(土地)を購入・レンタルして、各ユーザーが活動するタイプのゲームです。

ゲームとしては自由度の高さが魅力となっていますが、そんなThe Sandboxと高橋陽一さんが描いた人気漫画「キャプテン翼」がコラボ。それまで、The Sandboxと日本のゲーム会社スクエア・エニックスなどがコラボして話題となっていましたが、「キャプテン翼」とのコラボではキャプテン翼LANDやキャラクターコンテンツの登場で注目を集めました。

The Sandboxのプレイヤーは世界中にいますが、同じく世界で愛される「キャプテン翼」だからこそ実現したコラボと言えるかもしれません。

過去には違法NFTコンテンツの販売計画も

世界的知名度を誇る「キャプテン翼」ですが、その人気に目をつけられてFootball MetaverseとMANGAVERSEによって版権元の許可なくNFTアートの販売を計画されたことがありました。

権利者に無断で、画像やデータをNFT化して販売されることが時々起こる界隈ですが、このようなケースを避けるためにも、権利元がアナウンスをした正規のNFTコンテンツを選ぶ事が重要となるでしょう。

漫画「シュート!」とNFTのコラボ

大島司さんが描くサッカー漫画「シュート!」が、日本発のNFTマーケットプレイスRakuten NFTとコラボして各種NFTを販売。

「シュート!」1巻で使用された表紙のカラー原画や、作中に登場する人気キャラクター・久保嘉晴のカラーイラストなど限定NFTアイテムとして取引されています、

当初は数量限定のパック商品として販売されましたが、現在では販売期間を終了したため新規購入はできず。ただ、Rakuten NFTの個人間マーケットプレイスにて出品されている「シュート!」関連のNFTアイテムはあるため、そちらでの閲覧・購入が可能となっています。

また、上記のRakuten NFTとは別に、「シュート!」に関連するNFTプロジェクト「SHOOT! WORLD」も進行中。

サッカー日本代表選手として活躍した岡崎慎司さんや松井大輔さんを公式アンバサダーに迎えて、第一弾NFTでは「シュート!」登場人物のジェネラティブアートが2022個限定で販売されています。

同プロジェクトは今後のロードマップも発表済みであり、漫画タイトルのように「新たなる伝説」となるか注目です。

サッカーゲームとNFT

NFTとサッカーのコラボはゲームコンテンツにも拡大中です。ここでは、国内外で展開するサッカー関連のNFTゲームについてご紹介します。

NFTカードゲーム「Sorare」

NFTを利用したトレーディングカードゲームとして遊ばれているのがSorare(ソラーレ)。現実に存在するサッカー選手のカードを集め、5枚1組のチーム(ゴールキーパー、ディフェンダー、ミッドフィルダー、フォワードから各1枚+エクストラポジション)を編成してリーグ戦に参加します。

FIFAワールドカップ カタール2022でも大活躍したキリアン・ムバッペさんなど、世界的なスターも登場し、それらの選手をいかに組み合わせてチーム編成するかが重要です。

Sorareが面白いのは、現実のサッカーの試合結果、選手の活躍に合わせてゲーム内の選手の能力が変動する点です。ただ優れた選手を選ぶのではなく現実の試合に出場する選手、活躍する選手を考慮した上でのチーム編成が鍵となります。

また、ゲーム内でハイスコアを出せば報酬としてレアリティの高いカードがプレイヤーに付与されます。レアカードを売却して稼ぐことも可能なPlay to Earn(収益を得るためにプレイする)タイプのブロックチェーンゲームであり、そういった面でも白熱するゲームと言えるでしょう。

ちなみに、SorareではサッカーだけでなくMLBやNBAの選手カードの取り扱いも始まっていて、サッカーに続く人気となるのか注目が集まっています。

Jリーグ公認ブロックチェーンゲーム「Jリーグトレーディングサッカー(トレサカ Jリーグ)」

Jリーグトレーディングサッカー(トレサカ Jリーグ)は、Jリーグが公認する基本プレイ無料のブロックチェーンゲームであり、現在βテストが実施されています。

パックを購入して選手を獲得。現実のサッカーと同じく11人で構成されるチームを編成してフォーメーションを設定し、リーグ戦に挑戦という流れでゲームが進行します。

まだβテスト版なので実装はされていませんが、ユーザー同士で選手を取引することで資産を増やすことや、ゲーム内で育成した選手をNFT化してゲーム外にあるマーケットプレイスLINE NFTへの出品も可能となる予定です。

日本発の新たなPlay to EarnタイプのゲームとしてJリーグファンやゲームファンに注目され、正式サービスが開始となった際にはゲーム界の新たなトレンドとなるかもしれない、と期待されています。

新感覚ブロックチェーンゲーム「キャプテン翼 -RIVALS-」

伝説的サッカー漫画「キャプテン翼」をベースにした新たなブロックチェーンゲームとして発表されたのが「キャプテン翼 -RIVALS-」。

スペインの名門クラブ・FCバルセロナや、サッカースペイン代表でも活躍した世界的名手アンドレス・イニエスタさんや、日本代表の左サイドバックとして活躍した長友佑都さん が本作の公式アンバサダーに就任したこともニュースとなりました。

「キャプテン翼」に登場した主人公・大空翼ら選手(NFTカード)を戦わせるゲームコンセプトであり、同じ選手名のカードであっても絵柄やパラメーターが異なるジェネラティブNFTという点も注目ポイントです。

「キャプテン翼 -RIVALS-」では、現段階で2つのモードを用意。

選手育成のための資源を獲得できるライバルモードは、原作に登場するライバルたちと対決し、獲得した報酬で手持ち選手を育成していく遊び方です。

他のプレイヤーとオンライン対戦するPvPモードはライバルピースをめぐって対決する遊び方であり、同種のライバルピースを集めることでガチャを引けるようになります。

世界でも人気の「キャプテン翼」なので、正式サービスが開始されたら日本のみならず世界でも愛されるブロックチェーンゲームとなる可能性があります。2023年以降には新モードを適宜追加していくとアナウンスされ、世界規模で注目のコンテンツとなるかもしれません。

まとめ:NFTはサッカーとファンを繋ぐ1つの手段となりつつある

今回ご紹介してきたように、サッカー界の最先端ともコラボするNFTやブロックチェーン技術は、今後サッカーとますます結びつきを強めていきそうです。

また、サッカーを愛するサポーターにとっては、NFTやファントークンは新しい形でクラブを応援する手段となり、クラブ愛をさらに深めるエッセンスとなるかもしれません。

スポーツコンテンツとの相性の良さを見せるNFTなので、今後はサッカーがNFTコンテンツのさらなる発展と普及を牽引するかと期待されています。

zenzai

zenzai

エンターテイメント関連のWEBライティングを得意とし、SEOを重視したフリーライターとしてアニメや漫画、芸能系のサイトにて豊富なライティング実績あり。また、全くの初心者状態から2017年より仮想通貨の取引を開始し、現在まで各種仮想通貨やトークンについて勉強中。NFTならびにメタバースといった新技術についても強い関心があり、目新しさのある情報を中心に発信していく。
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