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NFTに欠かせないテレグラムの紹介【ICOと併せて解説】

解説系記事

「テレグラムって最近若者の間で流行っているみたいだけど、どういったものなの?」
「テレグラムとNFTって関係があるの?」
「テレグラムのICOが話題になったけど、どういったものなの?」

上記のような疑問は、本記事を読むことで解決します。

本記事では、まずは流行りのテレグラムについて解説。NFTを売買・コレクションする上でテレグラムが非常に役に立つ理由を、テレグラムの概要と特徴と併せて紹介します。さらにテレグラムがICOで話題になった理由を、ICOの基礎から徹底解説。ICOの独自のブロックチェーンやトークンの将来性についても説明します。

またNFTの観点からICOやテレグラムの注意点も紹介。本記事を読むことで、ICOやテレグラムに関してどのような詐欺があるかを知ることができます。最後には、ICO、テレグラム、NFTを絡めた将来性も解説するので、本記事を読むことでテレグラム、NFT、そしてICOに関して包括的に理解が深まります。NFT、ICO、テレグラムに興味のある人は、ぜひ参考にしてください。

NFT利用者必須!テレグラムの概要と特徴を紹介

最初に、テレグラムの概要と特徴を紹介します。テレグラム とは2013年にロシア人技術者によって発明されたメッセンジャーアプリです。現在はテレグラム Messenger LLPが運営しています。メッセンジャーアプリというと日本ではLINE(ライン)が有名なため、テレグラムに馴染みのない人も多いかと思います。しかし世界的には有名で、2022年の利用者数は、世界で5億人以上に上ります。ライン同様に、iPhoneやアンドロイド端末上のアプリとして無料で使用できるのが、人気のある理由でしょう。

そんなテレグラムの大きな特徴は以下の3点です。

  • セキュリティー対策が強固である
  • 不要な広告が表示されなく無料である
  • 「チャンネル」と「グループ」機能がある

順番に解説します。

セキュリティー対策が強固である

テレグラム最大の特徴は、利用者同士で「シークレットチャット」ができることです。
シークレットチャットではメッセージが暗号化されるので、他の利用者のみならず運営側にさえも、チャットのやりとりを見られることはありません。さらに、通信ログの保管期間を指定して時限式にメッセージが削除される機能もあります。その他、メッセージの転送が禁止されていたり、ログアウトするとメッセージが削除されたりと、セキュリティ対策が非常に強固です。

不要な広告が表示されなく無料である

日本で有名なLINE(ライン)と異なり、テレグラムは株主や広告主がいない非営利企業であり、ユーザーも無料で使えるオープンソースです。LINE(ライン)や他のメッセンジャーアプリでは広告が入ることで画面が見づらくなったり、データ容量が嵩んでアクセスに時間がかかることもありますが、テレグラムにそのような心配はありません。不要な広告が無いため、メッセージの送受信スピードが速く、無料で使用できることは、テレグラムの大きな利点と言えるでしょう。

「チャンネル」と「グループ」機能がある

テレグラムは充実した機能性も特徴です。デフォルトは英語版ですが日本語化設定が可能であり、PCとスマートフォン両方で使用可能です。最大20万人という大人数で「グループ」を組めるので、コミュニティやチャンネルなどを使って、幅広いさまざまなコミュニケーションが可能です。シークレットチャットを使って2人きりの交流もできます。セキュリティによる保護を受けながら、LINEのように使えることがテレグラムのメリットです。

「チャンネル」とはウェブの公式サイトのようなもので、管理者が一方向のメッセージを発信することができます。つまり「グループ」とは異なり、管理者しか投稿できません。例えると、ニュースサイトや掲示板のようなものです。管理人は特定のユーザーのブロックやメッセージの削除を行えるほか、ボットと呼ばれる自動プログラムを作成したり利用したりできます。

NFTを売買・コレクションする上でテレグラムが必要な理由を解説

NFTを売買・コレクションする上でなぜテレグラムが必要なのでしょうか。大きくは以下の2つの理由からです。

  • NFTに関する情報収集ツールとして利用できる
  • Airdrop(エアドロップ)でNFTを獲得する際の条件となる

順番に説明します。

NFTに関する情報収集ツールとして利用

テレグラムは、NFTや暗号資産の最新情報を確認したいときに役立つツールです。例えばNFTゲームやNFTアートでも公式からの発信などがテレグラムを通じて行われます。登録方法も簡単ですので、NFTの最新情報を入手したい人は、ぜひインストールしておくことをお勧めします。

Airdrop(エアドロップ)でNFTをゲット!

Airdrop(エアドロップ)とは、無料でNFTや暗号資産を獲得できること。しかし無料とはいえ、通常はいくつか条件があります。その条件の1つとして、テレグラムをインストールし、登録することというものがあります。Airdrop(エアドロップ)でNFTを無料で貰う代わりにその企業のテレグラムに登録・参加することが条件というわけです。

一方で、NFTをAirdrop(エアドロップ)する企業側には、登録者を増やし認知度を挙げ、獲得した情報を今後の企業活動に活かすといった販促の効果があります。

テレグラムの資金調達:ICOについて解説

これまで説明したように、NFTや暗号資産の情報収集に便利なツールであるテレグラムですが、最近ではテレグラム自体が新しいトークンを発行し、ICOを開いたことで話題になっています。ポイントは以下の2点です。

  • テレグラム のICOの現状【約1,870億円の資金調達に成功!】
  • テレグラム のICOの今後【見通しは不透明?】

順番に徹底解説します。

テレグラム のICOの現状【約1,870億円の資金調達に成功!】

ICOとは「Initial Coin Offering(新規仮想通貨公開)」の略で、企業が自社のプロジェクトを遂行するために行う、暗号資産を用いた市場からの資金調達です。投資家から暗号資産を集め、独自のトークンを発行します。構造的には株式を発行して資金を調達するIPO「Initial Public Offering(新規株式公開)」と類似していると言えるでしょう。

テレグラムは2018年に、ICOで史上最大の約17億ドル(約1,870億円)の調達に成功しました。資金調達の際に投資家に販売された独自トークン「グラム」は、高セキュリティや高速決済性能を背景に人気でした。
テレグラムの独自のブロックチェーンは、テレグラム Open Network(TON)です。ビットコインのような既存のブロックチェーンをベースとしておらず、テレグラム独自開発による決済プラットフォームで、プライバシーなどの安全性と決済の速さの両立を確立させることで、ビットコインやイーサリアムとの差別化を図る計画でした。

しかし、2019年10月11日、米国証券取引委員会(SEC)は、テレグラムが未承認のデジタルトークン(SECはこれを暗号資産ではなく有価証券と見なしている)を違法に広めたとし、ニューヨーク南部地区連邦地方裁判所に提訴。2020年3月、ニューヨーク州裁判所はグラムを通貨ではなく有価証券と認め、その発行、および米国および世界中の投資家への提供を禁じました。この流れを受け、2020年5月、テレグラム Open Network(TON)は正式に閉鎖されることとなりました。

テレグラム のICOの今後【見通しは不透明?】

テレグラムが次にいつICOを開くか、現時点で未定です。ICOが未定である背景には、グラムが暗号資産ではなく有価証券であるとした、米国証券取引委員会の見解およびニューヨーク州裁判所の判決があります。米国証券取引委員会の主張は、グラムは有価証券であり、テレグラム側が取引に必要な登録をせずに売っているというものです。グラムを違法とする結論はまだ出ていませんが、米国証券取引委員会やニューヨーク州裁判所から不当な有価証券と指摘を受けた以上、テレグラムがICOなどの次の展開に踏み出せないことも事実です。

一方で、テレグラム側は2019年11月12日に、米国証券取引委員会はグラムに不適切な規制を実施していると反論しています。また2020年1月6日には公式ブログでグラムを投資商品ではないとの主張をしています。グラムの違法性をめぐる結論には、もう暫く時間が必要と思われます。

さらに、ICOが延期となったことで、グラムをめぐる市場も影響を受けています。グラムの今後の動向は不透明ですが、需要は衰えていません。そうしてグラムの需要が高まった結果、大量のグラムを高値で売ることにより莫大な利益を儲けた人もいたようです。ICOから高い評判を受けながら、米国証券取引委員会やニューヨーク州裁判所からの違法指摘により計画が停滞しているため、グラムをめぐる市場は混沌を極めているといえるでしょう。

テレグラムとICOの注意点【詐欺に引っ掛からないよう注意!】

テレグラムというツールそのものとしても、またICOという制度に関しても歴史が浅いため、詐欺などの犯罪に利用されるケースが多発しています。それぞれ解説します。

テレグラムにまつわる詐欺事例

その機能や特徴から、テレグラムが犯罪に利用されるケースがあります。メールや、LINE、Twitterなどのツールは、メッセージの内容や履歴が残ってしまい、サーバーをやスマホを調べることで痕跡を追求されることがありました。

一方で、説明した通りテレグラムはセキュリティーが強固です。シークレットチャット機能、通信ログの保管期間を指定して時限式にメッセージが削除される機能、およびログアウト時のメッセージ削除機能などの機密性の高い機能を有効に使われ、詐欺や犯罪に利用されたりすることがあります。

例えば、個別に来るダイレクトメッセージは詐欺の確率が高いので応答しない方が無難です。特に「高い報酬の仕事があります!」などの謳い文句でSNSからTelegram(テレグラム)に誘導して、金銭を要求したり、勧誘されたりする事案が多発していますので注意しましょう。

ICOにまつわる詐欺事例

調査によると、ICO案件の実に約81%が最初から詐欺目的で資金調達を実施していたことを示しています。ICO案件の大半は、資金調達したあとに資金不足やプロジェクトが難航して失敗に終わるのではなく、最初からサイトの公開やプロジェクトの開発を行わない詐欺が大半です。
具体的な詐欺事例は以下の3つの方法です。

SCAM

SCAMとは、プロジェクトや開発実態・実績のない暗号資産でICOして資金調達するようなことです。SCAMの場合、ICOを実施して十分な資金が集まった段階で持ち逃げされることになります。芸能人を使って大々的に告知するようなケースもあるので、簡単に信用しないことが大切だといえるでしょう。詐欺師はあらゆる方法で投資家にアプローチをしてきます。人間の心理を逆手に取るような手段を使ってくるので、慎重に判断する必要があります。「自身が理解していないものには投資しない」という投資の大原則を忘れないようにしましょう。

具体的に、以下のようなケースは詐欺を疑った方がよいでしょう。

  • 「確実に儲かる!」と明言している
  • セミナーや代理店を使って勧誘してくる
  • 知らない電話番号から直接勧誘してくる
  • 「今だけ50%オフ」や「100名様限り」など、限定販売を謳っている

フィッシング詐欺

暗号資産におけるフィッシング詐欺とは、暗号資産の公式サイトと極めて似たサイトを作成し、クレジットカード番号などの個人情報を入力させたり、公式メールを装って支払いを誘導することで行なわれます。

ICOに参加するためには、事業者の公式HPに記載されているメールアドレスからやり取りをして入金する必要があることから、このような手口が横行しています。公式サイトをハッキングして個人情報(例えば、投資家の入金額)などをメールに記載するなど巧妙な手口を用いるため、見分けることは困難です。このようにセキュリティー面の脆弱性を突いたICOにまつわる詐欺事例も頻発しています。

投資家によるポジショントークや荒らしの自作自演

投資家や荒らしがSNSなどでまともな暗号資産をSCAMやフィッシング詐欺などといって、わざと誹謗中傷や虚偽の事実をネット上に書き込み、荒らす行為が頻発しています。「あの暗号資産は危ないからすぐに売却したほうがよい」などと吹聴し、当該暗号資産の価格が下落したところで、買い取るといった手法です。売却した仮想通貨は実はまともな暗号資産なので、将来的に値上がりする可能性が高く、他人から暗号資産を買い集めた投資家が利益を得るといった算段です。

このような手口からも分かるとおり、インターネット上の情報を鵜呑みにせず、疑わしい点は自身が理解できるまで確認をすることが重要です。

まとめ【IPOからICOへ!NFTで資金調達も可能に。課題もあり】

本記事では、流行りのテレグラムについて解説しました。テレグラムを用いると、NFTゲームやNFTアートなどに関する最新の情報収集がし易くなったり、Airdrop(エアドロップ)でNFTを無料で獲得できたりと大変お得です。

また、テレグラムの約1,870億円の資金調達に成功した大規模なICOの事例も紹介しました。テレグラムを開発したロシアのドゥーロフ氏の当初の目標は、クラウドサービスや買い物の決済まで、可能なものをすべてブロックチェーンに置き換えること、ICOを通じて発行したテレグラムのトークンであるグラムを、現状のクレジットカードの代替手段となるレベルの規模で成長させることでした。

しかし独自暗号資産であるグラムが、米国証券取引委員会やニューヨーク州裁判所から、暗号資産ではなく有価証券であると判定されてしまったことで、次のICOが未定で今後の見通しも不透明となりました。

一方で、ICOそのものに着目してみると、前述したように現状のICOには詐欺事例が多いことから、今のところ「ICOはメインの資金調達手段とはならない」と認識されています。実際、一部上場企業でもICOを実施する企業は多くありません。

時代が進めばテクノロジーが発展し、詐欺事例を防止できるようになる可能性はあります。同様に法整備も進み、悪質なICOが駆逐されていくことになるでしょう。このように技術革新・法整備が行われることで、ICOが一般的となる世の中が来るかもしれません。そうなれば、NFTを含む暗号資産が株式に変わって資金調達の主役になる可能性があります。ICOがIPOに取って代わる未来もそんなに遠くないのかもしれません。

このような変化が実現するかどうかは不確かですが、可能性の1つとして想定しておくことは時代の波に乗って生活していく上では非常に重要です。最新の傾向に常にアンテナを張って、情報や知識を獲得すると共に、NFT、ICO、テレグラムを積極的に自身の生活に取り入れていくことをおすすめします。

Masa

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保険や投資などの金融分野、Web3.0、メタバース、暗号資産、NFT、DeFi、DAO、保険、投資などの分野に精通しています。株や暗号資産取引の豊富な経験に加え、保険業界でのITコンサルの勤務経験、AFP(ファイナンシャルプランナー2級)の資格も保有。知識や業務経験を元に信憑性のある記事を執筆する。
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