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ヒットNFTを生み出している「TOKYO NFT LAB」を紹介

解説系記事

「TOKYO NFT LAB」は、「edo2022」や「Shibuya Scramble Punks」などヒットNFTコレクションを生み出している会社です。

暗号資産(仮想通貨)の投資で大きな成功を得てインフルエンサーとしても知られる「億りん」氏が「Oku Rippurun」と名乗って主宰しています。NFTアートを制作するイラストレーターでチームを編成し、NFTコレクションを発行・運営する組織です。

暗号資産トレーダーとして有名な人が、活動のなかで形成した人脈が主体となっているプロジェクトという点でも注目されます。

この記事では、TOKYO NFT LABの主要メンバー、2つのNFTプロジェクトを紹介します。

「TOKYO NFT LAB」の主要メンバー紹介

「TOKYO NFT LAB」は、暗号資産(仮想通貨)の取引で大きく稼いだ人がファウンダーとなっているNFTプロジェクトです。

現代の若いプロジェクトらしい軽いノリがありながら、プロジェクトメンバーはプロフェッショナルが揃っており、絶妙なバランス感覚が働いています。

大胆さと思慮深さが同居しているところは、今後のNFTプロジェクトにも参考になる部分でしょう。

まずはTOKYO NFT LABの主要メンバーを紹介します。

NFT関連のインフルエンサー「億りん」氏が主導

TOKYO NFT LABのファウンダーは「億りん」を名乗る暗号資産のトレーダーです。

引用元:Twitter

現在は「億りん/OKURIN」というユーザー名で情報発信をしていますが、かつては暗号資産の投資家として「XLM億りっぷるん」というユーザー名でビットコインやイーサリアムを対象にした投資情報を発信していました。

引用元:archive.today

2016年から現物での暗号資産投資をスタートさせ、資産が2,000倍になったところでセミリタイアし、自分に恩恵をもたらしてくれたクリプト業界へ貢献したいという思いからNFT事業として「TOKYO NFT LAB」を始めたと語っています。

暗号資産やNFT業界に馴染みのない人にとっては「億りん」などという名前もふざけているように思うでしょう。ツイートも挑発的で、いかにも「新世代」「デジタルネイティブ」を感じさせます。

暗号資産への投資は、「情報に強い人」「利益を生む投資方法を編み出した人」が勝つものです。クリプト業界だからこそ儲けることができた人が多く、億りん氏もそうしたひとりと推測されます。

「IT関連業種から独立」という人でもなく、起業家でもない人がNFTプロジェクトを立ち上げて成功させるというのはweb3時代らしい話といえます。今後も億りん氏のような組織人ではない人や従来の常識にとらわれない人がNFT業界で成功を収めていく可能性があります。

充実したメンバー構成

ファウンダーの「億りん」氏は既存の社会人の枠にあてはまらない人物のようですが、NFTのプロジェクトに対する姿勢は慎重かつ真面目です。

NFTに対する億りん氏のスタンスはプロジェクトに参加しているメンバーを見ていくと実感できます。

NFTプロジェクトは単なるイラストやデジタルアートをNFT化して発行すれば良いというわけではなく、「ユーザーが楽しめる世界観」「ストーリー性」「デザインとしてのカッコよさ」などが求められます。

TOKYO NFT LABには実績のあるイラストレーターやデザイナーなどが参加しており、しっかりと「成功させるためのプロジェクト」として計画されたことが分かります。

参加しているクリエイターは以下のような人たちです。

・かさめ氏:ゲームクリエイターチームに所属。一部では「天才」とも称される人物。「edo2022」はジェネラティブアートのスタイルで、通常はレイヤー数は「7」のところedo2022は10レイヤー以上の構成になっており、高品質で繊細なディティールを表現している。

引用元:Twitter

・九十九凛氏:ブロックチェーン事業開発や多くのNFTプロジェクトに参加し、リサーチャー、UI/UXデザイナーやディレクターなど様々なクリエイティブビジネスを手掛けている。

引用元:Twitter

・ぴん仔氏:イラストレーター募集サイトで販売実績700件を超える。会社を退職して独立。Open Seaなどで3つのNFTコレクションを運営。

引用元:Open Sea

NFTを良く知るスタッフが関わっている

NFTのアート関連のプロジェクトでは「イラストを描く人」が必要なのは自明ですが、エンジニアやビジネス関連アドバイザーなどのスタッフィングも重要です。

なかにはイラスト関連業種の人のみで運営されているプロジェクトもありますが、NFT業界は法律面でもビジネス面でもまだ不安定です。そのため、なおのことイラスト、アート以外の実務面をサポートする人が必要になります。

この点でもTOKYO NFT LABは万全の体制を整えています。

・Hayatti:多くのNFTコレクションのエンジニアリング、マーケティング活動に関わる。2022年にはNFTコレクション「Love Addicted Girls」を立ち上げて成功。三菱地所が協賛となったNFTプロジェクトでも企画からエンジニアリングまで関わる。

引用元:Hayatti.eth

・ももえり:3DによるNFTコレクション「THE JEWEL」を運営。コレクションの完成度の高さが話題となり、ジュエリーブランド「HASUNA」によるジュエリーNFTコレクションのメインクリエイターとして抜擢。

引用元:Open Sea

・村上ゆういち:公認会計士・税理士。大手監査法人、税理士法人を経て暗号資産専門の税理士として活躍。

引用元:Twitter

・佐藤塁:東京弁護士会所属。ネクスパート法律事務所代表弁護士。「AIのテクノロジーを使って司法トラブルを解決する」をミッションとしている。

引用元:Twitter

司法関連のエキスパートも揃えている点からもプロジェクトの本気度がうかがえます。

NFTコレクション「edo2022」とは

インフルエンサー:Open Sea

TOKYO NFT LABがプロジェクト第一弾として発表したNFTコレクションが「edo2022」です。2022年7月9日にOpen Seaで販売開始され、販売後18秒で完売しています。

この大きな成功には、すでに暗号資産業界のインフルエンサーとして知られていた「億りん」氏が手掛けているプロジェクトというだけでなく、多くのファクターが存在します。

ここではデザイン・コンセプト・ユーティリティの3点に絞ってedo2022の成功の要因を解説します。

ハイクオリティなデザイン

まず取り上げたいのはデザインのクオリティの高さです。

NFTコレクションといっても「アート」であることには変わりないので、やはり1枚それぞれに所有者に「アートを所有する喜び」を与える必要があります。

edo2022には「2022年、東京に江戸時代を象徴する忍者と侍が蘇る」という世界観があります。edo2022は侍と忍者のジェネラティブアートですが、1枚ごとに個性がありバラエティに富んでいます。

緻密に描き込まれているNFTは「1枚絵」としても見応えがあり、アート単体で見たときにも満足感があります。

引用元:Open Sea

NFTのジェネラティブは一般的に「パーツの組み合わせ」であるレイヤーが6層というのが平均的ですが、edo2022は10以上のレイヤーによって構成されており、細かい部分にまで繊細に表現されています。

NFTコレクションにはコミュニティ重視のあまりアートとしてのクオリティが無視されがちな傾向があります。2021年から急速に伸び始めたNFT市場が2022年に入って落ち着きつつありますが、そのなかで「デザインが良くないNFTは駄目だ」という認識が定着しつつあります。

edo2022では、NFTアートのトレンドを抑えた高いデザイン性のあるNFTを有名クリエイターが作成しています。

NFTコレクターをワクワクさせるコンセプト

先程引用したツイートにもあるように、NFTコレクションを売るために重要なファクターのひとつが「コンセプト」です。

NFTコレクションに必要なコンセプト

  • ストーリーがあり物語性を感じさせる
    世界観に沿った統一感のあるコレクションになっている

成功しているNFTコレクションの多くが「2つや3つの属性を持った集団」を設定して、「戦っている」「バトル要素を感じさせる」というコンセプトを持ち、そのコンセプトに沿ったアートを発表しています。

edo2022のコンセプト

  • 2022年の東京に侍と忍者が出現する
  • 侍と忍者それぞれに「炎・水・風・雷・光・闇」の6つの属性が設定されている

今のNFTコレクターに受ける要素が盛り込まれています。

NFTコレクションに期待されていることのひとつが「ゲーム化」です。自分の持っているNFTを使ってゲームをして稼いだり、ポイントを獲得したりといった将来性を期待してNFTを買っています。edo2022にもそのような期待が寄せられています。

実際に、NFT発行直後の「AMA」(チームからの公式発表)でもゲーム会社とedo2022を使ったバトルゲーム制作の話が進んでいると発表されています。

引用元:Twitter

実際にゲーム化されれば、edo2022はより一層盛り上がるでしょう。

所有する喜びを提供する

引用元:edo2022

NFT、特にアート分野のNFTに対する疑問として「買ったから何があるの?」「買ってどうするの?」というものがあります。

NFTは単なる「デジタルデータ」に過ぎません。NFTアートを買ったからといって所有権が移るわけでもなく、著作権も手にできません。デジタルですので、「コピペ」することも容易です。NFTを購入することの意義が見出しにくいと言われる要因はこういった事情によります。

そのため、「NFTアートはいずれ破綻する」「NFTには意味がない」という意見も根強く残っています。NFTのプロジェクト運営者もこういった事情を良く理解しており、NFTの保有に新しい価値を与えようとしています。

edo2022ではNFTのユーティリティ(使い道・用途)として第一に「アートを所有する喜び」を挙げて、NFTホルダーへの特典を提供することを発表しています。

今後のTOKYO NFT LAB作品を優先的に購入できる権利

edo2022を保有することで、TOKYO NFT LABが発表する新しいNFTを優先的に購入できるようになります。NFT業界では「ホワイトリスト」「アローリスト」などと呼ばれるものです。実際に、edo2022ホルダーは以下に紹介する「Shibuya Scramble Punks」のアローリストをもらっています。

他のNFTプロジェクトのアローリスト優先配布

TOKYO NFT LABでは今後、他のプロジェクトとのコラボ展開を予定しています。ホルダーに対してアローリストの提供が予定されています。

メタバースへの接続権利や優遇

edo2022のホルダーは、メタバースへ接続するのに必要な権利を優先的にもらうことができます。

この他、イベントへ優先的に参加できたり、リアルイベントの招待などが予定されています。

NFTコレクション「Shibuya Scramble Punks」とは

TOKYO NFT LABはNFTプロジェクトの第二弾として2022年10月7日、「Shibuya Scramble Punks」の発行を開始しました。

「第二弾」を発表できるNFTプロジェクトは意外に多くありません。ほとんどのNFTプロジェクトは第一弾を発表するだけで精一杯です。第二弾どころではなく、今あるコレクションの維持に労力を削られているのが現状です。

第二弾のコレクションを発行できたというだけで、TOKYO NFT LABが他のプロジェクトよりも優れていることが分かります。

ここでは、「Shibuya Scramble Punks」のコンセプトや特徴を紹介し、「なぜTOKYO NFT LABのNFTコレクションが成功するのか」を分析します。

「カラーギャング」というコンセプト

「edo2022」が「侍と忍者」だったのに対し、「Shibuya Scramble Punks」のコンセプトはカラーギャングです。

カラーギャングというのは、アメリカのストリートギャングを模倣した不良集団で、1990年代に池袋や渋谷などで発生しました。チームごとにシンボルカラーを取り決めており、同じ色のバンダナやジェケットなどを身につけるという習慣がありました。

人気小説でドラマ化もされた「池袋ウェストゲートパーク」はカラーギャングが登場する代表的なコンテンツです。

不良やワル、ヤンキーは現実の日本ではほとんど廃れた存在ですが、コンテンツとして高い人気があり、ヤンキー同士の抗争を描いた漫画「東京リベンジャーズ」は大きなヒットを飛ばしました。アニメ化され世界的な人気を獲得しています。「Shibuya Scramble Punks」は時代のトレンドを正確に見抜いている企画と言えるでしょう。

「Shibuya Scramble Punks」では「渋谷で6色のカラーギャングの抗争が始まって、それぞれのカラーギャングがチームで頂点を目指す」というものとなっています。

引用元:Open Sea

それぞれのカラーギャングのチーム名はTOKYO NFT LABのコミュニティで名称を募集し、投票で決められています。コミュニティの参加意識を高めたうえでの発表でした。

Shibuya Scramble PunksのNFTホルダーは、自分の保有するカラーギャングに所属するという設定で、ナンバーワンのチームを勢力図などを使って競い合うことになっており、web3時代を意識したプロジェクトになっています。

人気イラストレーター「ぴん仔」氏によるデザイン

「Shibuya Scramble Punks」のデザインを手掛けているのが人気イラストレーターの「ぴん仔」氏です。可愛い・クール・ユニークをテーマとして鮮やかな色彩と意外性のあるデザインが特徴です。

引用元:note

Shibuya Scramble Punksもedo2022と同様、多層構造のレイヤーによって作成されたハイクオリティアートNFTです。edo2022は10以上のレイヤーで構成されていますが、Shibuya Scramble Punksさらに50層を超えるジェネラティブアートで、微細な部分にまで手が入っておりクオリティが高いアート作品に仕上がっています。

引用元:Open Sea

個々のNFTに共通するにはアングルと基本のポージングのみで、コスチュームや髪型、表情、装備品まで細かい設定の違いが見て取れます。

ぴん仔氏は今までにも「Pimko_collection」「PINKO SUSHI collection」といった一枚絵のNFTやコレクティブNFTを展開してきたクリエイターで、Twitterのフォロワーも6000名を超えるほどの人気があります。

ブログサービス「note」に書かれた自己紹介によると「イラストは独学」「2人の子供を抱えるリエイター」で、今は会社を辞めてフリーのイラストレーターとして活動しているそうです。

「メタバースとリアルワールドをつなぐ」というミッション

引用元:Twitter

Shibuya Scramble Punksには「保有枚数に応じたグッズ」「ホルダー限定で他のコレクションの優先購入権がもらえる」といったユーティリティが用意されています。リアルイベントも開催予定で、すでに2023年2月2日~6日には渋谷ヒカリエでAR展示会を開催しています。

TOKYO NFT LABは「将来的にメタバースとリアルワールドをつなぐ」というミッションを掲げています。ホルダーには今後開発予定のメタバースへの接続権利が優遇されています。

メタバースのアバターとしてShibuya Scramble PunksなどのNFTを使い、今後発展していくことが推測されるメタバース世界への参加といった将来的なユーティリティが期待されます。

まとめ

ヒット企画を連発している「TOKYO NFT LAB」について紹介しました。最後に記事をまとめます。

  • 暗号資産取引で成功した「億りん」氏がファウンダー
  • 実績のあるイラストレーターやデザイナー、法務関係者などがメンバーとして加わっている
  • 「edo2022」は流行を抑えたハイクオリティなデザインや豊富なユーティリティにより人気コレクションに成長している
  • 「Shibuya Scramble Punks」はカラーギャングというトレンドを抑えたコンセプトと緻密なデザインで人気があり、web3時代を見据えた将来性が期待できる

「TOKYO NFT LAB」は今後も第三弾、第四弾のNFTプロジェクトを発信する可能性があります。NFTの成功事例として注目できます。

Spritz

Spritz

Web3領域を専門とするライター。DeFiやNFT分野への投資経験をもとに、クリプトに関する記事を発信しています。これまでに執筆した暗号資産に関する記事は70本以上。特に関心の強い分野は、セキュリティトークンです。ブロックチェーンによってもたらされる社会変革に焦点を当て、初心者にもわかりやすい記事を心がけています。
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