XRP(XRP)は米Ripple社が開発した暗号資産(仮想通貨)です。
XRPの主な目的は、世界中の金融機関がリアルタイムで、かつ低コストでの資金送金を可能にすることです。
これは、伝統的な金融における送金システムが多大な時間とコストを要しているという課題意識から生まれました。
暗号資産の価格追跡サイトCoinMarketCapにおけるXRPの時価総額は過去10年に渡って常に上位に位置しており、日本でも高い人気を誇っています。
その一方で、XRPが持つ機能や評価されている点について詳しく理解している人はまだ少ないかもしれません。
この記事では、暗号資産を活用したビジネスに関心がある方に向けて、XRPの特徴について解説します。
この記事の構成
XRPに関連する用語と表記について
引用元:XRP Ledger
詳細な解説の前に、XRPにまつわるいくつかの表記についてそれぞれの意味を確認しておきます。
個々の暗号資産の呼称において、「ブロックチェーン」そのものの技術を指す言葉と当該ブロックチェーンを使用した「通貨」を指す言葉が混在していることが多く見られます。
XRPについても、まずはその違いを理解しておきましょう。
Ripple・XRPレジャー・XRPについて
XRPにまつわる用語に「Ripple」「XRPレジャー」「XRP」の3つがあります。
これらはいずれも全く異なるものを指し示す言葉です。XRPについて理解するためには、これらの違いを知っておく必要があります。
Rippleについて
Ripple(リップル)は、米Ripple社を指す言葉です。
Ripple社は後述するXRPレジャー、及びXRPの開発・運営を担っています。
かつては暗号資産の名称としてもRippleが用いられており、CoinMarketCapなどのサイトでもRippleと記載されていました。
しかし、2018年にRipple社が「Ripple」と「XRP」の違いを公式に発表すると、その後は各種Webサイトやサービスにおいても、この2者は使い分けられるようになりました。
以下は、RippleとXRP(及びXRPレジャー)の違いについてまとめたRipple社の公式発表から一部を抜粋したものです。
引用元:Ripple
上記の対比の中で、RippleとXRPについて述べている箇所の日本語訳は以下の通りです。
Ripple:グローバルな送金のための最も効率的なソリューションを提供するテクノロジー企業。
XRP:独立したデジタル資産。なお、XRP LedgerはXRPを支えるオープンソースのブロックチェーン技術である。
これらを踏まえると、以下のように整理することができます。
- Ripple:企業
- XRPレジャー:ブロックチェーン
- XRP:暗号資産
本記事でこれらの用語を用いる際は、上記の整理に従うこととします。
XRPレジャーについて
XRPレジャー(XRPL|XRP Ledger)は、Ripple社が開発・運営しているオープンソースのパブリックブロックチェーンです。
2012年に稼働開始しており、パブリックブロックチェーンとしては歴史の長い部類に入ると言えます。
XRPレジャーの特徴については後述します。
XRPについて
XRPは、XRPレジャーで発行されている独自の暗号資産です。
暗号資産としてのXRPの特徴については後述します。
一方でXRPは、CoinMarketCapや各暗号資産取引所にてXRP建ての金額表示、取引ペア表示、通貨単位の表示に使われる表記でもあります。
例えば「1XRP」や「XRP/USD」のように用いられます。
XRPの誕生〜現在までの歴史
引用元:XRP Ledger
ここからはXRPの誕生から現在に至るまでの歴史を、創設者、運営チーム、出資者、XRPの目的にスポットを当てながら解説します。
創設者
ブロックチェーンであるXRPレジャーは、2011年に3名のエンジニアの手によって開発が始まりました。
しかし、現在XRPレジャーを開発しているRipple社の起源はさらに古く、2004年にまで遡ります(なお、暗号資産としてのXRPや、ブロックチェーンであるXRPレジャーの誕生は2009年のBitcoinの誕生よりも後になります)。
当時、カナダに在住していたRyan Fuggerという人物は、RipplePayと呼ばれるソーシャルクレジットシステムの概念を考案しました。
RipplePayは、現在のブロックチェーン技術では当たり前となっているピア・ツー・ピアの電子決済や債権・債務の管理を実現できるアイデアでした。
しかし、当時はまだブロックチェーン技術そのものが存在しておらず、RipplePayは実装されないままのアイデアに留まりました。
その後、Fuggerのアイデアを引き継ぐ形でDavid Schwartz、Jed McCaleb、Arthur Brittoの3人のエンジニアがXRPレジャーの開発に着手しました。
Bitcoinの技術・思想に魅了された彼らは、Bitcoinの課題を解決しつつ、より持続可能で決済に特化したブロックチェーンと暗号資産を作ることを目標として開発を進めました。
2012年にはXRPレジャーが初めて公開され、さらに同年9月には現Rippleの前身にあたるNewCoin(すぐにOpenCoinに改称したのち、現在はRipple)が設立されました。
初期の開発メンバーの1人であるDavid Schwartzは、現在もRipple社のCTO(最高技術責任者)としてXRPレジャーやXRPの開発に携わっています。
運営チーム
XRP及びXRPレジャーの開発や運営を担っているのはRipple社です。
2023年5月現在、アメリカ・サンフランシスコの本社を始め世界の主要15都市にオフィスを構え、800人を超える社員によって運営されています。
Ripple社はビジョンとして「価値のインターネット(The Internet of Value)」を掲げています。
インターネットの発達により、世界中で自由に情報のやりとりができるようになりました。
一方、価値(お金)については既存の金融システムに不便な点も多く見られ、自由にやりとりができるとは言い難い状況です。
この事態を改善すべく、Ripple社は「瞬時に、低コストで、国境を問わずに」価値のやりとりができる世界を目指して活動しています。
そしてこのビジョンのもと、Ripple社はXRPレジャーの開発・メンテナンスの支援や、XRPを活用した新たな製品とサービスの開発に取り組んでいます。
このようにグローバルな運営チームを持ち、現在も開発に深く関わっているRipple社ですが、実はXRPレジャー自体はRipple社の中央集権的な管理下にあるブロックチェーンではありません。
XRPレジャーは誰でも参加・利用が可能な「非許可型のパブリックブロックチェーン」です。
詳細については、XRPの技術的な特徴に関する項目で解説します。
出資者
Ripple社は設立以来、様々な投資家から資金を集めてきました。
具体的には以下のようなベンチャーキャピタル企業や戦略的パートナーから、主要な投資ラウンドを通じて資金を調達しています。
- Andreessen Horowitz
- the Bitcoin Opportunity Fund
- Camp One Ventures
- Core Innovation Capital
- Google Ventures
- IDG Capital Partners
- Lightspeed Venture Partners
- Venture51
- その他、複数名のエンジェル投資家
XRPの目的
XRPの目的は、世界中の金融機関がリアルタイムで、かつ低コストで資金の送金ができるようにすることです。
Rippleのネットワークは、一言でいえば「異なる通貨間の送金を容易にするためのプロトコル」です。
これは異なる暗号資産間の送金に限らず、法定通貨も含めた送金の円滑化を意味しています。
その中でXRPはブリッジ通貨として機能することにより、異なる通貨間の即時取引を実現しています。
例えば、ある人が米ドルで資金を送り、別の人がそれをユーロで受け取るケースを想定します。
従来のシステムに基づく法定通貨の送金では、通貨同士の交換に複雑なプロセスが必要となり、結果的に送金にかかる時間とコストが膨らんでいました。
しかしRippleのシステムでは、まず米ドルをXRPに変換し、その後XRPからユーロに即時に変換するというように、XRPを送金の「橋渡し役」とすることで全体の送金プロセスが高速化されています。
Rippleが運営する送金システムについては、次の技術的特徴の項目で詳しく解説します。
XRPの技術的特徴
引用元:XRP Ledger
ここからはXRPおよび関連する技術の特徴について解説します。
XRPは、Bitcoinなどの他の暗号資産と比べても一風変わった特徴を持っています。
暗号資産に関するビジネスに取り組んでいきたい方にとって、「XRPの価値」がどこにあるかをより理解できるようなポイントに絞って説明をします。
独自のブロックチェーン「XRPレジャー」
XRPが発行されている独自のブロックチェーンがXRPレジャーです。
2012年から稼働しているパブリックブロックチェーンであり、このチェーン上でXRPはネイティブトークンとして存在しています。
ここで、Bitcoinと比較しながらXRPレジャーの特徴を確認します。
引用元:XRP Ledgerよりデータを取得し作成
上記の通り、特にトランザクションの処理に関する各種要素においてXRPレジャーとBitcoinは大きく異なる特徴を持っています。
XRPレジャーはBitcoinに比べて「決済スピードが速く」「取引コストが安く」「1秒あたりの処理件数が多い」という特徴を持っており、これはまさにXRPの主な用途である送金・決済に求められる特徴であると言えます。
しかしこれは、必ずしもXRPレジャーがBitcoinより優れているというわけではありません。
ブロックチェーンはそれぞれ求められている機能・役割が異なっており、Bitcoinにおいては「価値の保存」が主な用途となっています。
そして、Bitcoinのブロックチェーンが持つセキュリティの高さや分散性は、この目的に合致していると言えます。
これに対し、XRPの用途は主に送金や決済であるため、決済スピード、取引コスト、スケーラビリティのいずれもがその目的を果たせるように設計されています。
なお、暗号資産の価格追跡サイトCoinMarketCapでは、各暗号資産は「コイン」と「トークン」の2種に大別されています。
それぞれの特徴を簡単にまとめると、コインは独自のブロックチェーンを持つ暗号資産であるのに対し、トークンは既存のブロックチェーン上で作成された暗号資産だと言えます。
代表的なコインにはBTC、ETH、XRPなどがあります。一方、代表的なトークンにはUSDT、USDCなどがあります。
USDTやUSDCは既存のブロックチェーンであるEthereumなどの規格を用いて運用されているトークンであり、いわばEthereumのブロックチェーンを「間借り」している通貨だと言えます。
一方、XRPが発行されているXRPレジャーは独自のブロックチェーンであるため、XRPの通貨としての信頼度は高いと言えます。
コンセンサス・アルゴリズムは「RPCA」
XRPレジャーのコンセンサス・アルゴリズムはRipple Protocol Consensus Algorithm(RPCA)です。
一般的なコンセンサス・アルゴリズムとしては「PoW」や「PoS」が知られていますが、XRPレジャーはこれらと異なる独自のコンセンサス・アルゴリズムを持っています。
RPCAは「連邦制ビザンチン合意(Federated Byzantine Agreement、FBA)」と呼ばれるコンセンサス・アルゴリズムのバリエーションであるとされています。
RPCA、及びそのベースとなっているFBAの取引承認の仕組みを簡単に表現すると「バリデータノードによる投票に基づき、多数決で取引を承認する方法」だと言えます。
比較的少数のノードによって取引の正当性を確認するため、取引の確認が迅速に行われ、短時間で送金が完了します。
国際送金ネットワーク「RippleNet」
Ripple社の思想は「世界中の金融システムをより効率的、かつ公正にすること」であり、これは「リアルタイムかつ低コストの国際送金を可能にすること」によって実現されます。
そして、この実現のための具体的なソリューションが、Ripple社が手掛ける国際送金ネットワーク「RippleNet」です。
既存の国際送金システムの非効率性の原因は、以下の3点に集約されるとRipple社は考えています。
- 中央集権的なインフラ
- リアルタイム性のない送金メッセージ
- プリファンディングによる資金の滞留
現在の金融システムは銀行を中心とした中央集権的なインフラに依存しており、健全な競争が起こりにくく、非効率な仕組みが改善されにくい状態になっています。
また、送金メッセージにリアルタイム性がなく、ゆえにエラーが起きやすくなっています。
さらに国際送金を行う金融機関は、資金の流動性を確保してスムーズに法定通貨を交換するために、あらかじめ多額の法定通貨をデポジットする仕組み(プリファンディング)になっています。
これにより、一定量の資金が常に金融機関に滞留してしまい、経済全体としては流動性を損ねる一因になっています。
この状況を受けてRipple社は、
- 分散型のインフラ
- リアルタイム性を備えた送金メッセージ
- オンデマンドの流動性
という3つの特徴を備えたRippleNetによって、国際送金における非効率性の問題の解決を試みています。
そして、このRippleNet上で送金に用いられるのがネイティブトークンのXRPです。
XRPを媒介にすることで、法定通貨を直接送金する場合に比べて遥かに速い送金を実現しています。
例えば、日本からアメリカに送金をする場合は、
- 日本円をXRPに交換
- XRPレジャー上でXRPをアメリカに送金(所要時間は数秒)
- XRPを米ドルに交換
という流れを経ることで、ほぼリアルタイムでの送金が可能になっています。
XRPの将来性
引用元:XRP Ledger
ここまでの内容を踏まえて、XRPの将来性について考察します。
普遍的な「価値の媒体」としての役割を担っている
国際送金を円滑に行うための媒体として用いられるXRP。
これはすなわち、「価値の媒体」として今後も利用されうることを示しています。
BitcoinやEthereumなど、有望な暗号資産の銘柄は他にも存在しますが、それぞれ役割は異なります。
その中で、明確に「送金・決済」を目的として開発されている暗号資産の中ではXRPは時価総額も大きく、すでに幅広い場面で利用されています。
この点は、XRPの将来性を論じるにあたってプラスの材料となるでしょう。
国際送金市場におけるコスト削減への貢献
XRPが国際送金に用いられることで、様々なコストの削減が見込めます。
既存の国際送金システムにおいては、以下のようなコストがかかっていると言われています。
- 決済にかかる日数:数日間
- 送金コスト:送金額の約6%(一部途上国では20〜30%に及ぶケースも)
- 送金が失敗するリスクあり
しかし、これらのコストはRippleNetを利用することで大幅に削減できます。
RippleNetでXRPを送金するのにかかる時間はわずか数秒、送金コストは1件あたりおよそ0.0002ドル、送金が失敗する可能性も極めて小さくなるため、大幅なコストの削減が見込まれます。
これは、XRPレジャーを活用したRippleNetだからこそ実現できることであり、XRPの今後の価値向上にも貢献するものだと言えるでしょう。
マイニングを伴わないエコシステム
XRPレジャーは、コンセンサス・アルゴリズムとしてマイニングを伴わないRPCAを採用しているため、エコシステム自体がサステナブルだとされています。
一般的にマイニングを必要とするブロックチェーンは、マイニングにかかる電力消費が膨大になることも多く、環境への負荷が懸念されています。
一方、XRPはすでに総量の1,000億XRPが発行済みであり、今後マイニングが行われることはありません。
したがって、環境への負荷も小さく、サステナブルなブロックチェーンだとされています。
また、XRPは取引の度に少量ずつ消滅していくため、初期に発行された1,000億XRPから総量が減少することはあれど増加することはありません。
つまり、通貨として見るとインフレが起こる懸念が比較的低く、価格が極端に暴落する危険は少ない銘柄だと考えられます。
このような特徴も、今後のXRP及びXRPレジャーの成長に寄与する要素であると考えられます。
XRPの時価総額推移
次に、市場におけるXRPの立ち位置を数量的な面から把握していきましょう。
流通量と発行上限数
すでに述べた通り、XRPは最初に1,000億XRPが発行され、XRPを用いた取引が行われる度にごく少量のXRPが消滅していきます。
その結果、現在は約999億8,893万XRPが発行済みとして市場に流通しています。
リアルタイムチャート
以下のグラフは、XRPのリアルタイムの価格推移を示したチャートです。
<XRPの価格推移、対日本円>
引用元:CoinMarketCap
XRPの価格が最初に大きく上昇したのは2018年。この背景には世界的な暗号資産市場の盛り上がりがありました。
その後、XRP価格は下落したものの、2021年にはDeFi(分散型金融)市場が大きく成長。同年12月にはXRPもDeFiでの利用が可能となり、再び価格は上昇しました。
2022年からは緩やかに下落が続いており、現在は1XRP=約60円で推移しています。
単体時価総額推移グラフ
XRPの時価総額も、価格推移のチャートとほぼ同じ形状をしています。
<XRPの時価総額、円建て>
引用元:CoinMarketCap
XRPは初期に1,000億XRPが発行され、現在に至るまで発行数量はほとんど減少していません。
したがって、時価総額の推移を表したグラフはリアルタイムチャートとほぼ同じ形状になっています。
2018年に約13兆円の時価総額を記録した後は徐々に減少し、現在は約3兆円前後で推移しています。
他の上位銘柄との時価総額比較
次に、XRPと他の時価総額上位銘柄を比較してみましょう。
時価総額推移グラフ
以下のグラフは、2022年末時点の時価総額TOP10銘柄に関して、2013年から2022年までの10年間の時価総額推移を表したものです。データ取得のタイミングは各年の年末になっています。
なお、TOP10に入っていない年度についてはデータなし(=数値上は0)としています。
引用元:CoinMarketCapよりデータを取得し作成
このグラフでは1位のBTC、2位のETHの数値が突出して大きく、3位以下の銘柄の規模が把握しづらくなっています。
そこで、3位以下の銘柄のみを抽出して作成したのが以下のグラフです。
引用元:CoinMarketCapよりデータを取得し作成
2022年は暗号資産市場全体の下落を受け、年末時点でのXRPの時価総額はUSDT、USDC、BNBに続く6位に落ち着いていました。
しかし、XRPは昨今の上位銘柄と比べても歴史が古く、2013年の時点ですでにグラフが存在している点が他には見られない特徴です。
時価総額順位推移一覧表
古くから歴史があるXRPですが、過去にどのような時価総額順位を経てきたのでしょうか。
次の表は、2013年から2022年までの10年間において、各年の時価総額TOP10の銘柄を表したものです。
2022年末時点のTOP10銘柄のうち、BTCとETHを除いた8銘柄を色分けしています。
引用元:CoinMarketCapよりデータを取得し作成
2020年頃からやや順位を下げ始めているものの、過去10年に渡ってTOP10に入っています。2019年以前に限れば、常に2位、または3位にランクインしている有望な銘柄でした。
本記事ですでに解説してきた通り、XRPの技術的な特徴や有望とされる理由がユーザーや投資家から評価され、常に時価総額上位に位置し続けてきたことがお分かりいただけるでしょう。
XRPを取扱っている暗号資産取引所
XRPは日本国内でも非常に人気がある銘柄のため、国内・海外を問わず多数の暗号資産取引所で取扱いがあります。
XRPの取扱いがある国内取引所
多数の国内取引所でXRPは売買が可能です。
XRPを取り扱っている代表的な国内の暗号資産取引所には以下のようなものがあります。
- Coincheck
- bitFlyer
- bitbank
- DMM Bitcoin
- GMOコイン
- BITPOINT
- LINE BITMAX
その他にも複数の国内暗号資産取引所でXRPは取り扱われています。
XRPの取扱いがある海外取引所
海外取引所も同様に、多くの取引所でXRPの取扱いがあります。具体的には以下のような取引所があります。
- Binance
- Coinbase
- OKEx
- Kraken
- Bitfinex
- Bitstamp
ただし、これらの取引所の中のいくつかは日本事業からの撤退などにより、日本国内から利用できなくなったり、新規ユーザーの登録ができなくなったりしています。
利用を検討される際はご自身で最新の情報を調べた上で利用してください。
XRPの取得・購入および保管方法
XRPは基本的に上記で紹介した暗号資産取引所で取得・購入が可能です。
また、取得・購入したXRPの保管方法には以下のようなものがあります。
- 購入した取引所の口座でそのまま保管する
- メタマスクなどのソフトウェアウォレットで保管する
- 物理的な形を持つハードウェアウォレットで保管する
- XRPを用いた各種サービスの専用ウォレットで保管する
ただし、上記にあるメタマスクを利用する際は注意が必要です。
2023年5月現在、XRPはEthereumネットワークに対応していないため、メタマスク上で「イーサリアムメインネット」を選択した状態でXRPを保管することはできません。
XRPに対応している「Binance Smart Chain」を選択し、「トークンのインポート」で事前にXRPをメタマスクに追加した上で利用するようにしましょう。
また、暗号資産を保管する時はハッキングや詐欺にあうリスクを極力減らすことを考えなければなりません。
上記の保管方法は、それぞれ以下のようなリスクがあります。
- 取引所の口座:取引所自体がハッキング等の被害にあう危険性がある
- ソフトウェアウォレット:資産を管理する秘密鍵を盗まれる危険性がある
- ハードウェアウォレット:デバイス自体を紛失する可能性がある
- 各種サービスの専用ウォレット:ハッキングや秘密鍵の紛失などの可能性がある
いずれの場合も、資産を失ってしまうリスクを完全にゼロにするのは困難です。
状況に応じて管理手法を使い分け、リスクを最小限に抑えるようにしましょう。
XRP(XRP)の今後の展望まとめ
本記事では、XRPやXRPレジャーが持つ特徴について解説しました。
伝統的金融の送金システムに対する課題意識から生まれたXRPは、その基盤技術にあたるXRPレジャー、そしてRipple社独自の国際送金ネットワークであるRippleNetにおいて用いられており、より円滑な国際送金の実現に貢献しています。
また、主要な暗号資産の中でも歴史は古く、XRPの価値がユーザーや投資家に認められたことで、常に時価総額ランキングでも上位に位置し続けてきたことは評価に値する点でしょう。
XRPの価値をご理解いただいた上で、XRPや他の暗号資産を活用したビジネスの構築に本記事の内容が役に立てば幸いです。