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【市場拡大中】NFT漫画・アニメとは?特徴や購入方法を解説!

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2022年現在、NFTという概念が日本でも浸透しつつありますが、その技術は暗号資産(仮想通貨)と共に成長しマネタイズできる可能性もあると言われています。

ゲーム、音楽、アートなど、エンターテイメントに関係する視覚的・聴覚的なデータにNFTは付与できますが、そこに加わる新たな存在として注目を集めているのが、NFT化されたアニメや漫画といったコンテンツです。

日本が誇る産業であるアニメ・漫画は海外人気も高く、世界でも広く認知されていますが、最新技術であるNFTが結びついて何が起きるのか?今回は、NFT漫画・アニメの特徴や可能性、またこれらのコンテンツを購入できる主要マーケットプレイスやサイトについてご紹介します。

NFT漫画・アニメとは

引用元:NFTstudio

そもそもNFTとは?

まず初めに、NFTとはどのような単語、概念なのかを見ていきましょう。

NFTとはNon-Fungible Tokenの略であり、非代替性トークンのことです。NFTはデータ管理時に暗号資産等で使用されるブロックチェーン技術(取引履歴を記録するシステム)が応用されたもの。そのデータが正真正銘の本物であることを担保する働きをします。

この技術は、イラストや音楽といったデジタル分野の芸術関連商品だけでなく、ゲームやバーチャル不動産の所有権にも結びつくなど、デジタルデータの可能性を広げる注目の次世代技術です。

ちなみに、暗号資産で広く使われるFT(Fungible Token)は代替性トークンであり、NFTとは異なり分割や代替が可能。ビットコイン(BTC)やイーサリアム(ETH)などに使われる技術であり、これらの暗号資産はNFTを購入するために必要になるケースがあります。

NFT漫画・アニメの特徴

デジタルデータの唯一性を保証

従来までは、ネット上にあふれる様々なイラスト、音楽などデータ化したコンテンツは容易に複製が可能で、オリジナルとコピーの価値に差はありませんでした。しかし、NFT化されたコンテンツは唯一性の証明が可能となります。

わかりやすく例えると、デジタルデータにも明確なシリアルナンバーが打たれることと同義であり、そのデータが偽造品でないという証明になるのです。

現実世界でも高価な美術品は真贋証明書がその価値を担保しますが、デジタルデータも同様にNFTが真贋証明書の代わりになり、データの唯一性を担保すると期待されています。

たとえそのデジタルデータが1品ものではない、複数存在する作品だとしても、少数のみ生産されたデータで、かつコピー品でないのならば希少となり価値に繋がる、というワケです。

売買によって利益が出る可能性アリ

NFT漫画・アニメに限らず、NFT作品の多くはNFTマーケットプレイスにて売買されています。出品されている商品は様々で、アニメや漫画の公式な権利元から仕入れて販売するアニメのセル画、漫画のイラストなどもあれば、クリエイターが描いたオリジナルイラストなど種類は様々です。

それら商品はデジタルなデータですが、NFTマーケットプレイスで購入した商品は物理的な商品と同じで、データ購入者がマーケットプレイスにて第三者へ販売できます。保持するデータの価値が上がれば買値よりも高い売値での販売が可能になり、利益となる可能性もあるのです。

ただし、NFTマーケットプレイスにて購入した商品=データの所有権を持つということになりますが、それは複製や二次利用が可能になる、というワケではありません。イラストなどの所有権を有することはできても著作権は別にあるため、その商品を使っての商売、内容物のアレンジなどは禁止となります。

売却益がクリエイターの収入源となる

NFT作品には、商品の二次流通によって発生した売上の一部が、販売元であるクリエイターに還元されるロイヤリティ機能も存在します。このシステムにより、マーケットプレイスでの取引が活発になればなるほどクリエイターに利益が生まれる可能性もあるのです。

商品として販売してそれで終わりではなく、NFT作品の販売が販売元にとって永続的な収入源になる点は、従来までの商品売買とは大きく異なるポイントとなっています。

海賊版に対する抑止力になるかも

近年、無断で海賊版の漫画を掲載するサイトとタダ読みが問題視されていますが、2021年にはその被害額が推計で約1兆19億円にのぼると計算されています。そこで注目されるのが漫画・アニメのNFT化。

NFTにはブロックチェーン技術が利用されるため「その商品がコピー品ではない本物である」という証明が可能です。現在、インターネットには違法コピーされたデータ、海賊版の商品が氾濫していますが、NFT漫画やアニメがスタンダードになれば、それらを抑止する効果もあるのではないか、と期待されています。

出品されているNFT漫画・アニメ

では、実際にどんな商品がNFTマーケットプレイスやサイトで出品・販売されているかを見ていきます。

基本的にはデジタルデータとして出品されますが、中には印刷物を販売して、そこにNFTにて付与されたブロックチェーン連携販売証明書を同梱するケースもあります。

まずはNFTマーケットプレイス・楽座にて売買されているNFT作品です。

ドラゴンボールZ

漫画家・鳥山明さんが描く人気漫画ドラゴンボールのアニメ化であるドラゴンボールZ。漫画の連載自体は1995年に終わっていますが、その人気はワールドワイドでありNFTマーケットプレイスでも人気があります。

画像は複製ミニ色紙やアニメで使用されたセル画の数々。他にも様々な商品が出品されていますが、中には40万円近くで販売されたオリジナルセル画も。

複製色紙などは比較的リーズナブルなお値段ですが、複製ではない一品もののセル画はかなり高価になるようです。

鬼滅の刃

2020年に大ヒットした鬼滅の刃もNFTアートでは人気ジャンルの1つ。漫画版を吾峠呼世晴さんが、アニメ版をアニメ制作会社ufotableが手掛け、ストーリーの面白さだけでなく色彩豊かな映像面も高評価されています。

日本映画で歴代ナンバーワンヒットとなった劇場版「鬼滅の刃」無限列車編のアイテムや複製原画、アクリルボードなど様々な商品が出品されています。

スタジオジブリ作品

日本が世界に誇るアニメ制作会社・スタジオジブリのNFT作品も楽座には並びます。スタジオジブリの前身にあたるアニメ制作会社・トップクラフトが手掛けた風の谷のナウシカから、魔女の宅急便やもののけ姫、となりのトトロのNFT作品など、ファン垂涎のアイテムがズラリ。

こちらの風の谷のナウシカで使用されたセル原画は、一度購入された商品がリセールに出されている状態(2022年5月現在)であり、所有者の購入希望価格は500イーサリアム(ETH)、日本円換算すると約1億2,000万円という破格の数字に設定中。

特に、この商品のような人気作品、人気シーンのオリジナルセル原画は希少性が非常に高く、作品によってはお値段もかなりのものになるようです。

ONE PIECE

こちらは大手出版社・集英社が運営する集英社マンガアートヘリテージにて出品された商品です。

今や国民的人気作品となったのが、尾田栄一郎さんが描く漫画ONE PIECE。2021年2月時点で、単行本の世界累計発行部数が4億8,000万部を突破しており、日本国内における単行本売上も歴代トップとなっています。

そんな作品のNFT作品とあって人気も非常に高く、ONE PIECEファンなら是が非でも手に入れたい希少なコレクターズアイテムが並びます。

漫画で何度も読んだ感動の名シーン、記念すべき第1000話を再度印刷した原稿なども販売されてきましたが、時期を区切って抽選方式で販売するので入手自体がまず困難で生産数も極小。
値段設定は高めですが、これまで販売された商品は全てが販売終了となっています。

手塚治虫作品

こちらはNFTマーケットプレイス・OpenSeaで出品されたNFT作品です。手塚プロダクションが公式で販売したアイテムであり、ジェネレーティブアートNFT、モザイクアートNFTの2形態がデジタルアートNFTとして販売されました。

手塚治虫さんが手掛けた医療マンガの傑作ブラック・ジャックのNFTアートは、0.08イーサリアム(ETH)という値段設定でしたが1000個のアイテムが2時間ほどで完売しています。

圧巻が、モザイクアートNFTとしてデータ販売された鉄腕アトム。原作漫画の白黒原稿や、手塚治虫作品で使用されたカラー原稿が随所に配置されます。

その中には超貴重なイラストも存在し、画像を拡大すればしっかりと1枚絵も確認できるアート的なNFT作品です。

1点ものの希少アイテムとして、OpenSeaにてオークション形式での競売となり、オークション開始価格は10イーサリアム(ETH)。この時点でかなり高価な商品ですが、最終的には120イーサリアム(ETH)、日本円にして約5,300万円で落札されるという驚異的な価格となりました。

NFT漫画・アニメを取り扱うマーケットプレイス・サイト

この項目ではNFT漫画・アニメを実際に売買できるマーケットプレイス、サイトを特徴と共にご紹介します。

楽座

サイト名 楽座(RAKUZA)
URL https://mkt.rakuza.io/ja/home/
取り扱うNFTの種類 日本のアニメセル画・原画・原稿など
法定通貨での購入
決済方法 暗号資産(ノブナガトークン・イーサリアムなど)

日本のRAKUICHI株式会社が運営するNFTマーケットプレイスが楽座(RAKUZA)。

日本アニメのセル画や原画をデジタルデータで出品するかなり特殊なマーケットプレイスであり、アニメ専門に特化しているだけあって取り扱う作品の幅広さに特徴があります。

昭和期に放送されていたアニメ・漫画のアイテムから、ドラゴンボールやONE PIECEのような世界的人気作品のアイテム、さらには鬼滅の刃、ハイキュー!!のような比較的新しい作品のアイテムまで多彩です。

全ての商品には証明書が付いていますが、この世に1点しか存在しない年代物のオリジナルセル画には鑑定書も付属。アニメファンならずとも入手したくなるような超貴重なアイテムが国内外で取引されています。

楽天NFT

サイト名 楽天NFT
URL https://nft.rakuten.co.jp/
取り扱うNFTの種類 スポーツ・アニメ・アイドルなど
法定通貨での購入
決済方法 クレジットカード・楽天ポイント

日本の楽天株式会社が運営するNFTマーケットプレイスが楽天NFT。

アニメやスポーツなど、各ジャンルのショップでNFTの入ったパックが公式で販売され、そこで購入した商品を個人間マーケットプレイスにて売買することが可能です。

NFT化した動画や画像をモーメント、それらがまとまった商品がパックと呼ばれ、様々なジャンルのファンアイテムが取引されています。

楽天IDを所持していれば簡単に購入が可能であり、対応クレジットカードの他に楽天ポイントでの購入も可能。さらに、楽天NFTで得た売上金を楽天キャッシュにチャージもできるなど、運営元である楽天と密接に結びついたマーケットプレイスです。

OpenSea

サイト名 OpenSea
URL https://opensea.io/
取り扱うNFTの種類 アート・アニメ・トレーディングカードなど
法定通貨での購入
決済方法 暗号資産(イーサリアムなど)

アメリカのOpenSea社が運営するNFTマーケットプレイスがOpenSea。

2022年現在、世界最大規模を誇るNFTマーケットプレイスであり、2022年1月には1日あたりの取引高が2億6100万ドルを記録するなどその動きは非常に活発です。

取り扱うジャンルも幅広く、アートをはじめとしてトレーディングカード、ゲーム、アニメ、写真、音楽…さらにはバーチャル不動産と、ありとあらゆるNFT化商品が並びます。

OpenSeaでは既に出品されている商品を売買するだけでなく、自身でデジタルデータの出品が可能であり、日本の著名人でも実際に出品する方は多いです。

ただし、海外のマーケットプレイスなので表記は英語。一部のみ日本語対応となっています。

FanTop

サイト名 FanTop
URL https://fantop.jp/ja
取り扱うNFTの種類 アニメ・漫画・タレントなど
法定通貨での購入
決済方法 クレジットカード

日本の株式会社メディアドゥが運営するNFTマーケットプレイスがFanTop。

日本のアニメや漫画、声優やアイドルなどエンタメ系の商品を取り扱うほか、雑誌や書籍にNFT特典が付与された「NFTデジタル特典付き出版物」というちょっと変わったアイテムも並びます。

中には効果な商品も出品されますが、NFTマーケットプレイスとしては安価な値段で商品が並ぶこと、さらにクレジットカード決済を導入しているため購入のハードルは低め。重複したアイテムの出品も可能であり、少額からお手軽に売買できます。

ただし、購入にあたってはアイテム管理のために暗号資産ウォレット・Bloctoの導入が必要です。

集英社マンガアートヘリテージ

サイト名 集英社マンガアートヘリテージ
URL https://mangaart.jp/ja
取り扱うNFTの種類 アート・漫画
法定通貨での購入
決済方法 クレジットカード・PayPal

日本の集英社が運営する販売サイトが集英社マンガアートヘリテージ(SHUEISHA MANGA-ART HERITAGE)。

これまでご紹介したマーケットプレイスとは異なり、NFTアイテムの販売に特化しているため、購入後にサイト上にて売る機能は備えていません。

また、こちらのサイトではデジタルデータを販売するのではなく、実際の現物が手に入るのも特徴。漫画で使用された原稿を再度印刷して少数生産した「The Press」、作家が描き下ろした1点もののオリジナルアート「The Original」など様々なレーベルからファン垂涎のアイテムが販売されます。

ONE PIECEを描いた尾田栄一郎さんをはじめ、集英社の出版物に関わってきたと作家陣の芸術作品が並び、それら貴重な品々にはNFT化した専用証明書が付属。販売されるアイテムは少数生産のみということもあって人気が非常に高く、抽選でしか買えない状況が続いています。

楽座での購入方法

ここでは、先程ご紹介したNFTマーケットプレイスの中から、アニメを専門に扱う楽座でのNFTアイテム購入の流れを見ていきます。

イーサリアム(ETH)を購入

楽座で取引時に用いる暗号資産は購入商品によって異なりますが、多くがノブナガトークン(NBNG)またはイーサリアム(ETH)です。その中でノブナガトークンはイーサリアム(ETH)、Tether(USDT)でしか購入できません。

そのため、まず暗号資産の取引所・販売所(bitflyercoincheckBINANCEなど)で、イーサリアム(ETH)を日本円(jpy)にて購入するのが楽座で買い物するための第一歩です。

また、楽座で取引する際には、ガス代(送金手数料)が発生しますが、その支払にもイーサリアム(ETH)が必要となります。

暗号資産ウォレット(MetaMask)を用意

購入したイーサリアム(ETH)を楽座で直接ノブナガトークン(NBNG)に変えられるわけではなく、そこにもう一つの手順が必要です。

暗号資産の管理、送受信のためには暗号資産ウォレットが必要であり、楽座ではイーサリアムブロックチェーンに対応した暗号資産ウォレット(MetaMask)が推奨されています。

ウェブブラウザFirefoxやGoogle chromeのアドオン機能として追加できるだけでなく、iOS、Android用のアプリも用意されています。

MetaMaskでアカウントを作成し、各取引所・販売所で購入したイーサリアム(ETH)を指定したウォレットアドレスに送金してノブナガトークン(NBNG)の購入準備が完了です。

ノブナガトークン(NBNG)を購入

各取引所で調達したイーサリアム(ETH)は、分散型取引所(DEX)にてノブナガトークン(NBNG)と交換(スワップ)します。特に取引量の多いUniswapが推奨され、DEXにアクセスした上で先程作成したウォレット(MetaMask)に接続。

ウォレットに保留されているイーサリアム(ETH)を使ってノブナガトークン(NBNG)と交換する、という一連の流れを経て、はじめてノブナガトークン(NBNG)での商品購入が可能となります。

欲しい商品を購入

以上の過程を経て、楽座で欲しい商品を検索し、商品ページ右上の「今すぐ購入」ボタンを押せばノブナガトークン(NBNG)での購入が可能となります。前記したように、これら商品を購入する際にはガス代(送金手数料)が発生するため、購入代金以外にも費用がかかることを覚えておきましょう。

楽座では既に一度以上売買され、ユーザーの手に権利が渡った商品もあれば、まだ誰も手にしていない新規商品まで様々。ユーザーが所持商品を再度売りに出す「リセール品」は高くなる傾向にあるようです。

商品の実物が欲しくなった時は?

楽座では、商品を購入したとしてもNFTの所有権を得るということなので、基本的に作品データのダウンロードはできません。

ただし、該当アイテムのNFTをBURN機能で無効化(マーケットプレイスから完全消滅)すれば現物での所有が可能となり、オリジナルセル画や複製原画・原稿といった貴重な品を自宅で保管することができます。

この点も楽座の大きな特徴であり、漫画・アニメファンにとっては嬉しいポイントです。自宅に飾るコレクターズアイテムとしたり、また資産運用に活用したりと、自分のスタイルに合った楽しみ方ができます。

NFT発のアニメプロジェクトも進行中

ここまでは国内外のNFTマーケットプレイス、そこで購入できる商品などを紹介してきましたが、NFTとアニメの関連で言うとNFTアートのアニメ化プロジェクトも進行しています。

現在注目を集めるのが、9歳の日本人少年・Zombie Zoo Keeper(ゾンビ・ズー・キーパー)が生んだNFTアートコレクションと、その作品群を原案にアニメ化した「Zombie Zoo(ゾンビ・ズー)」。

日本のアニメ制作会社・東映アニメーションによってプロジェクトが進む日本発&日本初のNFTアニメであり、NFT界隈の新たな可能性も感じさせる作品となっています。

ちなみに、NFTマーケットプレイスのOpenSeaにてZombie Zoo Keeper(ゾンビ・ズー・キーパー)のNFT作品は販売中。2022年4月時点で総取引金額が3600イーサリアム(ETH)、当時の換算レートで約13億円というのですから驚きです。

zenzai

zenzai

エンターテイメント関連のWEBライティングを得意とし、SEOを重視したフリーライターとしてアニメや漫画、芸能系のサイトにて豊富なライティング実績あり。また、全くの初心者状態から2017年より仮想通貨の取引を開始し、現在まで各種仮想通貨やトークンについて勉強中。NFTならびにメタバースといった新技術についても強い関心があり、目新しさのある情報を中心に発信していく。
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