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「越前打刃物 NFT」とは?世界で1つの包丁作り体験ができるNFTを解説

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近年、NFT(Non-Fungible Token:非代替性トークン)はデジタルアートのみならず、様々なビジネス面での利用が加速しています。中には、NFTと日本の伝統工芸を組み合わせる活用事例も出てきており、今後も新たなユースケースが登場してくると考えられるでしょう。

今回解説する「越前打刃物 NFT」に関しても、NFT × 伝統工芸のユースケースの一つであり、特徴的なNFTの活用事例として挙げることが可能です。この記事では、「越前打刃物 NFT」の概要・特徴や、ユーティリティ(保有者特典)、NFT × 伝統工芸の可能性の考察などをご紹介していきます。

今後、NFTを活用していきたいと考えている伝統工芸関連の事業者や職人の方は、ぜひ最後までご覧ください。

「越前打刃物 NFT」とは?

画像引用元:Japanese Knife NFT – KOKYO NFT

「越前打刃物 NFT」は、世界で1つだけのオリジナル包丁づくりを体験できるNFTです。大手広告代理店の博報堂と、JAL(日本航空株式会社)が共同で企画・プロデュースする「KOKYO NFT」にて、体験型NFTの一つとして販売されました。

KOKYO NFTとは、複数の体験型NFTを販売するプロジェクトであり、『地域ならではの特別な体験を』というコンセプトを掲げています。「NFTホルダー限定で提供される日本の地域の魅力を堪能し、現地の人々との繋がりを感じられる特別な体験パッケージ」を提供するとしています。

画像引用元:KOKYO NFT – Exclusive Experiences in Japan

そんなKOKYO NFTで提供された「越前打刃物 NFT」ですが、NFT購入者にオリジナルの包丁づくり体験に加え、包丁の柄(え)のカスタマイズや、福井県の伝統工芸に触れられる限定ツアーへの参加権利など、様々なユーティリティ(保有者特典)を提供している点が大きな特徴です(詳細は後述)。

なお、「越前打刃物」は、日本国内だけでなく海外からも注目を集めている福井県の伝統工芸品の刃物です。世界中に「越前打刃物」の愛好家が存在するとされており、職人によって700年以上にわたり技術が継承されてきました。「薄くて軽い」「丈夫である」ことを両立しており、その切れ味の良さから、料理人から高い人気を得ている点も特徴だといえるでしょう。

NFTの購入者には、原則2日間に渡って包丁づくりをはじめとした貴重な体験が提供されました。NFTの価格は一つあたり330,000円(税込363,000円)と高額で販売されましたが、作ったオリジナル包丁は持ち帰りが可能であることも考えると、伝統工芸に興味がある方には価値のある体験を提供しているといえるでしょう。

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「越前打刃物 NFT」のユーティリティ・保有者特典

「越前打刃物 NFT」は、単純なNFTアートとして発行・販売されたわけではありません。NFTの購入者には、以下の3つのユーティリティ(保有者特典)が提供されました。

ここでは「越前打刃物 NFT」の特徴的なユーティリティについて、それぞれ詳しく確認していきましょう。

・オリジナルの包丁づくり体験

・包丁の柄のカスタマイズ

・伝統工芸に触れる産地ツアーへの参加

オリジナルの包丁づくり体験

画像引用元:Japanese Knife NFT – KOKYO NFT

「越前打刃物 NFT」の最も特徴的なユーティリティとして、やはりオリジナルの包丁づくり体験ができることが挙げられるでしょう。

NFTの購入者は、創業約70年の歴史を持つ刃物製作所「龍泉刃物」の職人とともに、世界で1つしかない自分だけの包丁を作ることができます。また、龍泉刃物が普段から販売している包丁とは異なり、KOKYO NFTのために特別に用意された限定デザインの刃物を作れるという点もポイントとなっています。

その他、包丁の作り方や使い方に加えて、刃物を長持ちさせるために必要な日常的なメンテナンスについても学ぶことが可能です。包丁づくりのプロから、刃物に関する様々な知識を得られる点は、まさに「越前打刃物 NFT」ならではのメリットだといえるでしょう。

包丁の柄のカスタマイズ

画像引用元:Japanese Knife NFT – KOKYO NFT

「越前打刃物 NFT」の購入者は、包丁の製作後、和紙・漆・木工職人による2種類のオリジナルの柄(え)から好きなものを選ぶことができます。包丁の柄を作成するのは、日本で唯一の漆加工まで行っている柄の専門店「柄と繪 etoe(山謙木工所)」です。

また、単純にお好みの柄を選ぶだけでなく、柄の制作プロセス・職人の技術力なども同時に教えてもらうことができます。制作背景などを元に好きな柄を選択できる点も、「越前打刃物 NFT」のユニークなユーティリティだといえるでしょう。

作成した刃物にお好みの柄を組み合わせて完成させることで、オリジナル包丁を持ち帰ることができます。

伝統工芸に触れる産地ツアーへの参加

画像引用元:Japanese Knife NFT – KOKYO NFT

「越前打刃物 NFT」を購入することで、包丁づくりだけでなく、福井県の伝統工芸に触れられる産地ツアーにも参加できます。なお、産地ツアーを案内してくれるのは、越前・鯖江地域(鯖江市・越前市・越前町)の産業観光事業(Craft Invitation)を運営している「一般社団法人SOE(ソエ)」となります。

産地ツアーで訪れる工房は、1500年以上もの伝統・歴史を持つ越前和紙の伝統技術「金型落水紙(かながたらくすいし)」を用いている柳瀬良三製紙所(RYOZO)や、越前漆器の製造を行う工房となります。柳瀬良三製紙所(RYOZO)では、実際に和紙漉きを体験でき、自分で作った和紙を持ち帰ることも可能です。

刃物をはじめとした日本の伝統工芸品に興味がある方にとっては、非常に価値のある産地ツアーだといえるでしょう。

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2017年から仮想通貨投資を開始し、2020年から本格的にweb3.0の世界に参入。現在はフリーランスとして暗号資産やブロックチェーン、NFT、DAOなどweb3.0に関する記事を執筆。NFT HACKでは「初心者にもわかりやすく」をモットーに、読者の方々に有益となる記事の作成を行なっている。
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