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NEXCO中日本が戦国武将NFTトレカキャンペーンを実施!NFTを活用する目的とは?

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NFT(Non-Fungible Token)は、デジタルアートの枠を超え、様々なビジネスでの活用が進んでいます。中日本地域の高速道路を管理・運営する中日本高速道路株式会社(NEXCO中日本)も、NFTを活用した新たな取り組みを実施しており、現在注目を集めています。

この記事では、NEXCO中日本が実施する「中央道 戦国武将NFTトレカキャンペーン」の概要や、NFTを活用する目的などを解説していきます。また、NEXCO中日本のNFT事例は他の業界でも活用可能か?といったユースケースについても考察していくので、ぜひ最後までご覧ください。

NEXCO中日本が「中央道 戦国武将NFTトレカキャンペーン」を実施

画像引用元:中央道 戦国武将NFTトレカキャンペーン|NEXCO中日本

主に中部地方の高速道路を管理・運営するNEXCO中日本が、NFTを活用した「中央道 戦国武将NFTトレカキャンペーン」の実施を発表しました。株式会社ゼクサバース、シヤチハタブランドアンドセキュリティーズ株式会社との共同企画となっており、2024年1月19日(金)から実施されています。

キャンペーンの内容としては、特定の高速道路区間内にある全28箇所のSA・PAに掲載されているポスターのQRコードを読み取ると、NFTトレカが入手できるというものです。配布されるNFTトレカは戦国武将がデザインされており、人気ゲームの「戦国無双」や「信長の野望」の制作に携わったイラストレーター、諏訪原寛幸氏がデザインを担当しています。

関連記事:トレカ市場でNFTは大活躍|特徴と人気のコレクションを紹介

高速道路でNFTトレカを配布する取り組みは日本初ということもあり、大手企業によるNFT活用事例として注目を集めています。

NFTのデザインは地域性も考慮

「中央道 戦国武将NFTトレカキャンペーン」では、地域によって獲得できるNFTトレカのデザインが異なる仕組みを採用しています。

戦国武将のNFTトレカは、全44種類のデザインが発行されており、各3,000枚を上限として配布されます。対象となる28箇所の各SA・PAによって、それぞれ異なるデザインのNFTを獲得でき、東京都・神奈川県であれば「北条氏」、山梨県は「武田氏」、長野県は「真田氏」のNFTトレカが入手できるなど、地域性を考慮している点も特徴的だといえるでしょう。

NEXCO中日本の「中央道 戦国武将NFTトレカキャンペーン」の詳細

ここでは、「中央道 戦国武将NFTトレカキャンペーン」の詳細情報や、本キャンペーンを実施する目的などをご紹介していきます。以下の項目に沿って、順番に確認していきましょう。

  • NFTトレカキャンペーンの実施期間や実施場所
  • DIVER WALLET(ダイバーウォレット)でNFTトレカを獲得
  • 戦国武将NFTトレカキャンペーンを実施する目的

NFTトレカキャンペーンの実施期間や実施場所

「中央道 戦国武将NFTトレカキャンペーン」の実施期間や実施場所は、以下の通りです。

実施期間

キャンペーン全体の期間は、2024年1月19日(金)〜2024年3月31日(日)までです。以下の第Ⅰ期と第Ⅱ期の2つに分けて実施されます。

  • 第Ⅰ期:2024年1月19日(金)~2024年2月21日(水)
  • 第Ⅱ期:2024年2月22日(木)~2024年3月31日(日)

実施場所

本キャンペーンは、以下の区間内にあるSA・PAの28箇所で実施されます。

  • [E20] [E19] 中央自動車道:高井戸IC〜伊北IC間
  • [E68] 中央自動車道:大月JCT〜河口湖IC間
  • [E19] 長野自動車道:岡谷JCT~安曇野IC間

なお、28箇所のうち15箇所のSA・PAでは、第Ⅰ期と第Ⅱ期で異なるデザインのNFTを獲得することが可能です。また、不特定のSA・PAかつ不特定の期間のみですが、デザインが公表されていないシークレットNFTトレカが配布される仕組みも導入すると公表されています。

DIVER WALLET(ダイバーウォレット)でNFTトレカを獲得

今回のNEXCO中日本のキャンペーンでは、DIVER WALLET(ダイバーウォレット)を利用して、NFTトレカを獲得する仕様になっています。DIVER WALLETとは、web3.0プロジェクトの「DIVER(ダイバー)」が開発を行っている暗号資産(仮想通貨)ウォレットです。

関連記事:DIVER Walletとは?真のweb3を実現するウォレットの機能と利用例について解説

キャンペーンに参加するユーザーは、事前にスマホなどの端末にDIVER WALLETのアプリをダウンロードしておきます。その後、対象のSA・PAに設置されているポスターのQRコードをカメラで読み取るだけで、NFTを獲得できます。

QRコードを読み取る前に、スマホ・DIVER WALLETの位置情報をONにしておく必要はありますが、誰でもNFTを獲得できるようにユーザビリティにも配慮されているといえるでしょう。

戦国武将NFTトレカキャンペーンを実施する目的

「中央道 戦国武将NFTトレカキャンペーン」を実施する目的として、NFTを活用して利用者の各種データを収集することに狙いがあるとされています。

一般的に高速道路では、渋滞する時間帯や、混雑するSA・PAがある程度決まっています。こういった問題を解決するためにNFTを活用し、利用者の行動データを収集・分析することで、交通渋滞などの緩和につなげることもできるでしょう。

具体的には、以下のような仮説を持ってNFTを活用し、各種データを収集すると考えられます。

  • NFTトレカを獲得できる時間帯などを変更すれば、利用者がSA・PAに訪れる時間帯を変えられるのか
  • 比較的混雑していないSA・PAでNFTトレカを配布すれば、利用者は停車するSA・PAを変えてくれるのか
  • 土日の早朝などの時間帯にNFTトレカを配布すれば、交通渋滞にはどのような影響があるのか
  • NFTトレカのデザインや、獲得できる時間帯を出し分けることで、どのような影響があるのか

上記のように、NFTトレカを情報収集のためのツールとして利用し、様々なデータを取得していく考えだと思われます。ただし、NEXCO中日本によると、上記のような形でのNFTの活用は今回のキャンペーンでは行わず、今後導入を検討していくとしています。

また、公式発表では公表はされていませんが、NFTを活用して注目を集めることで、利用者増加を狙うマーケティング的な側面もあると考えられるでしょう。

他の業界での活用方法やユースケースを考察

NEXCO中日本が実施する「戦国武将NFTトレカキャンペーン」のように、他の業界でも同様の方法でNFTを活用できる可能性があります。ここでは以下の2つの業界を例にして、NFTの活用方法やユースケースを考察していきます。

  • 観光業界でのユースケース
  • ホテル業界でのユースケース

観光業界でのユースケース

毎週土日など混雑する時間帯が決まっている観光地では、NEXCO中日本と同じような方法でNFTを活用できるかもしれません。

例えば、多くの観光客が訪れる観光地で、独自のNFTアートやトレカを発行し、平日限定で観光客に配布するといった方法が考えられます。もちろん、NFT自体が魅力的なものである必要はありますが、土日に集中していた観光客の一定数を、平日に分散させられる可能性があるでしょう。

過度な混雑は顧客満足度の低下や、売り上げに悪影響を及ぼすとされています。NFTによって混雑状況を緩和させられれば、観光客の体験価値の向上や、周辺店舗の売り上げに好影響を及ぼすと考えられます。

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ホテル業界でのユースケース

NEXCO中日本によるNFTの活用方法は、ホテル業界でも横展開できるかもしれません。

上記の観光地と同じく、平日にしか入手できないホテル独自のNFTアートやトレカなどを発行することで、宿泊客の需要を平日にも分散できる可能性があるでしょう。NFTによって平日宿泊の需要を喚起できれば、結果的にホテルの空室率が改善し、収益の向上につながります。

また、現状ではNFTをビジネスに本格利用している事業者は少ない状況です。NFTの活用をうまくPRできれば、新しい顧客層にリーチでき、新たな宿泊客を誘致することもできるでしょう。

関連記事:ホテル業界におけるNFTの活用事例|NFTを活用するメリットも解説

NEXCO中日本が実施する「戦国武将NFTトレカキャンペーン」まとめ

今回の記事では、NEXCO中日本が実施する「中央道 戦国武将NFTトレカキャンペーン」の概要や目的などを解説してきました。高速道路に限らず、渋滞や混雑の緩和は、他の業界でも重要な経営上の問題といえます。

今後、NFTを本格的に利用していきたいと考えている方は、ぜひNEXCO中日本の事例を参考にして、NFTの活用方法を検討してみてはいかがでしょうか。

GM

gm

2017年から仮想通貨投資を開始し、2020年から本格的にweb3.0の世界に参入。現在はフリーランスとして暗号資産やブロックチェーン、NFT、DAOなどweb3.0に関する記事を執筆。NFT HACKでは「初心者にもわかりやすく」をモットーに、読者の方々に有益となる記事の作成を行なっている。
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